【公認心理師・山名裕子先生のココロの処方箋】〈CASE:7〉夫とのセックスレス。「身体の結びつき」がもたらす女性の心身への影響とは?

月経やPMS(月経前症候群)、セクシャルな問題など、女性には特有の悩みや不調がつきものです。その症状は、痛みとなって身体に現れるだけでなく、時に女性の心にも重くのしかかります。なかなか人に話すことができないそんな女性特有の心の問題への対処法を、公認心理師の山名裕子先生に伺います。

今回のお悩み〉

3年前に結婚した夫とこの1年ほどセックスレスです。ただ仲は良く、私も特に不満はありません。今のままでいいかなと思う反面、夫との身体の結びつきがこのまま一生なくなることにも不安を感じています。パートナーとの身体の結びつきは必要なのでしょうか?」(30代・主婦)

セックスで心が安定

「セックスレスの問題は、私が勤務するメンタルケアオフィスのクライエント様からも日々よくご相談される事案のひとつです。ただ、今回のご相談者さまの悩みは、パートナーのどちらか一方が身体の結びつきを求めているのに、一方が拒否している、というケースではないので、特に問題はないように思います。

『パートナーとの身体の結びつきがなくても大丈夫?』と、心配されているようですが、お互いに納得しての形であれば何も問題ありません。ただ、幸せなセックスが女性の身体や心に良い影響を与える、ということも確かではあるのです」(山名先生、以下同)

「幸せなセックスが女性に与える良い影響」とは、具体的にはどんなことがあるのですか?

「たとえばお互いの合意にもとづいたセックスは、不安感を軽減したり、イライラを抑制したり、集中力を高めたり……。女性の心を安定させるとも言われているんです。また、女性ホルモンも活性化されるので、パートナーとのセックスが定期的にある女性とない女性を比べると、セックスライフを楽しんでいる女性の方が更年期の症状がよりなだらかに起こる、なんて効果も認められているんですよ」

まさに心にも身体にも良いことだらけですね。

「ただ、だからと言って無理にセックスをする必要はありません。前述したような効果はセックス以外の方法でも得ることができるからです。現状、仲の良いパートナーの存在があって、お互いに望むのであれば、無理のない範囲で定期的に行うことはけっして悪いことではない、というだけなのです」

「セックスしたい」と言えない男性たち

「お互いが納得したうえで『私たちには必要ないね』となったのであれば、無理にセックスをする必要はないのですが、大切なのは、そのことに関してのパートナーの考えをさりげなく聞き出すことなのです。と言うのも、たとえば女性が『私たち、セックスはしていなくても仲良しだし問題ないよね』と思っていたとしても、実は相手の男性の本心は違っていたりするパターンもあるからです」

なるほど。たしかに「暗黙の了解」でお互いの総意がとれていると思い込んでいる人も多そうですよね……

「男性側は妻との身体の結びつきを望んでいるのに、妻に何度か断られるうちに、いつしか本音を封印してしまった、というケースも少なくありません。その最たるパターンが、妻の産後です。女性は出産や育児によって身体へのダメージや睡眠不足が続き、産後の数か月から数年にかけて、セックスに気持ちが向かなくなってしまう方も多いようです。産後のホルモンバランスの乱れが影響を与える場合もあります。

その期間に夫からのセックスを拒否し続けたことがきっかけとなり、以降セックスレスになってしまうご夫婦も多いように思います」

夫としても、理由が理由なだけに「本当はもっとセックスがしたい』とは言い出しづらいのかもしれませんね。

「そうですね。ただ、そこが一端となって夫婦仲に亀裂が入ってしまう場合も多々、見受けられるのです」

セックスの話をしよう

「そこで大切なのが、セックスに対するお互いの本音をさりげなく伝え合うことです。とは言っても、なかなか普段の生活の最中に、『最近セックスをしていないけど大丈夫?』と、切り出すのも難しい場合が多いかもしれませんよね」

たしかに「そんな話題を振って、気まずくなりたくない」と思ってしまいそうです。

「そんな場合には、それぞれが日頃なかなか言えない自分の気持ちを伝えやすい環境で2人の時間を作る努力が必要です。一緒に暮らしていたり、長く付き合っているパートナーとも、たまには待ち合わせをして外でデートをしてみたり、ホテルに泊まったり……。非日常感を味わえる雰囲気作りを心掛けてみてください」

ただ、小さなお子さんを育児中のご夫婦の場合、2人きりの時間を作るのは難しいかもしれませんね。

「そうですよね。でも、たとえば子供を寝かしつけた後のわずかな時間でもいいんです。一緒にお酒を飲んだり、テレビを観たりして、夫婦だけの時間を作る努力をまずは心掛けてみてください。日常とは少し雰囲気を変えたムードの中でなら、セックスライフの話も気まずくならずに切り出せるかもしれませんよ。

ただ、セックスについて何度も回数を重ねて話し合いすぎてしまうことには注意が必要です。なぜなら、それが原因となってセックスレスに発展してしまうケースもあるからです。セックスに関して深い話をしすぎることがマイナスに働くこともあるので、2人で1度話し合ってみても解決策が見いだせないようであれば、第三者をはさむカップルカウンセリングもおすすめですよ」

PMSPMDDの症状緩和にも

「人の心と身体は、自分が思っている以上に密接に繋がっており、影響し合っているのです。セックスを含むパートナーとの時間のなかで心が満たされれば、ストレスが軽減され、ストレスが減れば自律神経やホルモンバランスも整います」

心と身体、両方の健やかさが大切なのですね。

「その通りです。また、たとえばPMSPMDDの症状で精神的に不安定になりがちな方や、生理前になるとパートナーとのケンカが増えてしまいがちな方は、日頃から心が安定した状態にあることで、それらの辛い精神症状が軽減されることもあるのです。

お互いの同意にもとづいたセックスライフを送ることで、愛する人に求められ、大切にされている、という幸福感が女性の心身に良い影響を与えることは間違いないのですが、セックスがあってもなくても、最も大切なのはパートナーとのコミュニケーションだと言うことを忘れないでください」

日本人は性やセックスに関する会話を避けがちな傾向がありますが、どちらかが我慢をしている状況では、いつか綻びが生じてしまいます。自分たちなりのセックスライフをパートナーと見つけられたらステキですね。

山名裕子氏

1986年生まれ、静岡県浜松市出身。公認心理師。「やまなmental care office」を東京青山に開設。心の専門家としてストレスケアからビジネス・恋愛などの悩みへのカウンセリングを行っている。メディア出演や講演会活動も多数。

山名裕子YouTubeチャンネル:「心の専門家チャンネル

コロナ禍でストレス増!PMSや生理への影響とその改善策を産婦人科医のえんみちゃんに聞く

現代人は忙しくストレスフルと言われている中で、長引くコロナ禍もあり、心身ともに負担が大きくなっているのではないでしょうか。その影響を受けているからなのか、疲れやすくなっていたり、PMSや生理の症状に変化が出てきているという人もいるかもしれません。

子宮や卵巣がストレスに影響される理由

PMSや生理(月経)の症状はひとりひとり異なります。その前提があったうえで、ストレスによって生理不順が起きたり、ホルモンバランスだけではなく、複合的な要因で起こると言われているPMSへの影響も否定はできないと思います」と、教えてくれたのは、中学校、高校などで性教育の講演を行い、えんみちゃんの愛称で知られる産婦人科医、遠見才希子先生。

PMSや生理に関係している女性ホルモンは、脳からの命令によって卵巣から分泌されています。その際、身体の仕組みとして、脳にある視床下部から脳下垂体、卵巣という流れを辿りますが、この視床下部がストレスの影響を受けやすいと言われています。そのため女性ホルモンの分泌にも変化が起こり、いわゆるホルモンバランスの乱れによって生理不順につながる場合も。

一概にストレスといっても、コロナ禍という状況に限らず、食事や運動、体重の変化など、日常生活の中にあるさまざまなことが影響してきます。子宮や卵巣がそのような影響を受けてしまうのは、同じ臓器でも心臓や肺とは違い、直接的に生命維持にかかわっていないからです。だからこそ、ちょっとお休み状態になったり、命令を出すのが遅れたり……と、ストレスによる変化を受けやすいと考えられています」

生理周期は28日とは限らない

ストレスの影響によって、生理不順が起こる可能性も否定できないことがわかりましたが、その前に自分の生理周期は知っていますか?生理は身体のバロメーターといえるので、まずは判断材料となる生理周期を知っておくことは大切です。

「生理周期は28日というイメージが強いですが、正常な周期は24日から38日と、意外と幅があります。たとえ28日周期でなくても、生理不順には該当しませんので、安心してください。

自分の生理周期を知ったうえで、24日から38日の正常範囲を超えて、短い周期になってしまっている、長い周期になってしまっているときは、ストレスなどの影響を受けているかもしれないと、気に掛けるきっかけにしてもらうのがいいと思います。また、生理不順をコントロールする低用量ピルや子宮内避妊システムといった選択肢もあるので,産婦人科で相談してもらえたらと思います」

PMS日記で症状の変化を見つける

生理前から生理中にかけて、イライラしたり、落ち込みやすかったり、むくみやすかったり……と、心身共にいろんな症状が出てくるのが、月経前症候群=PMS

PMSの症状が表れるのは、女性ホルモンの影響とも、それ以外の要因も合わさって複合的に起きているとも言われていて、これといった原因はいまだにわかっていません。どんな症状が表れるかなど、傾向と対策はひとりひとり異なります。そのため、自分のPMSの症状を把握することも治療のひとつです。

日記を書くように、手帳やアプリなどにPMSの症状を記録していきます。1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と続けて記録することで、生理の何日前からイライラしやすくなって、何日前にはむくみがひどくなるなど、だんだん傾向がわかってきます。

傾向がわかると、今は生理何日前だから、プライベートの予定は入れず、家でゆっくり過ごそう。PMSの症状が表れる前に大変な仕事を片付けておこうと、すべてをコントロールすることが難しくても、何かしらの対策がとれることもあります」

自分の身体を知って対策する

ストレスの受け方も、PMSや生理の症状もひとりひとり異なることを考えると、やっぱり自分の身体を知ることが改善への第一歩。

社会的に変化が起きやすくなっているからこそ、自分の身体を知ることが重要に。まずは自分の生理周期を知ること、そしてPMSの症状を記録してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

遠見才希子氏

えんみちゃんの愛称で知られる産婦人科医。大学時代から全国の中学校、高校などで性教育の講演を行っている。子どもと一緒に性教育について考える絵本『だいじ だいじ どーこだ?』(大泉書店)も話題。

twitter@emmi__chan

【フェムテック tvアンケート】生理前、生理中、不調を対処しない人が多いのはなぜ?

2030代の女性300名を対象にアンケート調査をしたところ、生理前、生理中に何かしらの不調を感じる人が7割以上いることがわかりました。それと同時に、不調を感じても対処しない人が多いことも判明!

生理前から生理中にかけての不調は当たり前!?

Q.生理前に身体の不調を感じますか?

Q.生理中に身体の不調を感じますか?

生理前、生理中、それぞれに不調を具体的に見てみると、このような症状が表れているようです。

【生理前】

頭痛・腹痛 23.4

イライラする 15.8

肌荒れ 11.5

【生理中】

腹痛 60.6

下痢または便秘 30.3

眠気 29.8

PMSはコントロールが難しい!?

それと同時に、不調を改善すために市販薬や漢方薬などを服用しているかどうかを聞いてみたところ、これまた70%を超える人が何もしていないと回答しています。

Q.生理前の不調を改善のために何か服用しているものがありますか?

例えば、ケガをした場合、消毒をして、バンドエイドを貼るなどの処置をとると思います。でも、生理前、生理中の不調に関しては、市販薬や漢方薬、ピルなどを服用して対処しているのは全体の26%しかいません。不調をそのままにしている理由としては、その症状をコントロールしにくいと感じているからのようです。

Q.PMSをコントロールできると思いますか?もしくはコントロールできると思う%を選んでください。

もっとも多いのは、全体の45%を超える「PMSをコントロールできると思わない」という回答。「いつものことだから」と、諦めモードということなのかもしれません。この傾向は、生理中に起こる不調に対しても見られます。

不調をそのままにする理由

Q.生理中の不調を改善のために何か服用しているものがありますか?

生理前の不調に比べると、やや低いものの「特になし」と答えた人は63%。その具体的な理由を見てみると、このような意見がありました。

・なるべく薬を飲みたくないから

・我慢できる程度だから

・何を服用したらいいかわからないから

・副作用がないか不安だから

・費用体効果が低いから

薬に対する不安やコストパフォーマンスを気にしている人もいれば、「わからない」と知識不足を感じさせる回答も。

健康意識が高いほど、パフォーマンスがよくなる

不調が起きたとしても、37日の生理期間、生理前も含めると約2週間をやり過ごせば大丈夫と思うかもしれません。ですが、1ヶ月のうちの半分は不調を感じながら過ごすことになり、それが毎月訪れると考えると自分が思っている以上にストレスがかかっている可能性も。

現に、経済産業省が2019年に発表している『健康経営における女性の健康の取り組みについて』の中では、生理に伴って起こる症状による労働損失は4911億円と試算されています。

あまりに大きな金額でピンとこないかもしれませんが、確実に、不調による損失は生まれているといえます。それは、社会や会社全体の取り組みだけではなく、女性自身の知識不足が一因となっていることもわかってきているのです。

日本医療政策機構による『働く女性の健康増進に関する調査2018(最終報告)』では、ヘルスリテラシーが高い女性のほうが、仕事のパフォーマンスが高いという調査結果が示されています。

この結果は、仕事だけではなく、家事との向き合い方やパートナーとの関係性など、生活の中にあるさまざまな事柄にも、同じことがいえるのかもしれません。

自分の身体について考えてみる

生理前、生理中に身体や気持ちが示している不調に対して何もしないのは、自分の大切な身体のことをおざなりにしているともいえます。もしかしたらその不調には、病気が隠れている可能性もあることを考えると、きちんと調べて、必要ならば専門機関に相談することも選択肢のひとつです。自分の身体をケアするのは自分であることを意識していきたいですね。

ぜひ、不調を解消するための知識を得ていくことを心がけてみてください。自分の身体と向き合い、知っていくことは、ヘルスケアのひとつ。そして、ヘルスリテラシーの向上や毎日の暮らしがよりハッピーになることにもつながっていきます。

【今月のFな人】第2回:須田亜香里さん×高橋怜奈医師〜前編〜「須田さんも緊張してしまう…! 婦人科の内診がやっぱり怖い!」

連載2回目となる今回は、女性の味方である婦人科のクリニックについて。生理前の肌荒れに長年悩んでおり、PMSでの肌荒れと言うこともあり婦人科へ通うことも考えているという須田亜香里さん。でもあの独特な雰囲気と内診がどうしても苦手なのだとか。何回通っても緊張してしまう婦人科へ気軽に足を運べるようになる心構えを、高橋先生に教えてもらいました。

長年悩んでいる生理前の肌荒れも、婦人科を受診すべき?

須田亜香里さん(以下須田さん):婦人科系の悩みは、実はいろいろあるんです……! 先生、今日はよろしくお願いします! 私は生理前の肌荒れがひどくて、昔は顔全体が荒れていました。今はだいぶ落ちついたのですが、それでも生理前になると顎周りにできものができてしまうんです。映画の撮影の前に大きなものができて、顔の輪郭まで変わってしまったり……。実際に仕事へも影響が出てしまっているので対処をしたくて。

高橋先生:毎回生理の前に起こっているのなら、排卵後の女性ホルモンの変動が関係しているかもしれませんね。女性ホルモンは、排卵後にすごく変動するため、その変化によっていろいろな体調不良を感じる女性が多いんです。肌荒れもPMSの一つの症状なんですよ。他にもむくみだったり甘いものを食べたくなることも、排卵後の女性ホルモンの変化が原因と言われています。排卵は赤ちゃんをつくためには必要不可欠なものですが、赤ちゃんを産まないのなら必要のない現象なんです。なので、今は妊娠を考えていないのであれば、ピルで排卵を止めることもおすすめですよ。ピルを飲むことで、女性ホルモンの変化がなくなり、肌荒れや生理前のイライラも改善できるはずです。

須田さん:ピルが生理前の肌荒れに良いという話はよく聞きます! でもちょっと怖い印象があります。以前友達が、海へ行くために生理日をずらすピルを飲んだのですが、その後ピルを飲むのを止めたら、ニキビが一気にできてしまっていたんです。それを見てしまったので、ピルは飲んでいる時はいいけど、止めたあと大変なんじゃないかな?と少しネガティブなイメージがついてしまいました。

高橋先生:おそらく、お友達がその時飲まれていたピルは、中用量ピルだと思います。中用量ピルは、お友達のように生理の日をずらしたい時に処方されることが多いピルです。PMSの改善でよく処方をされる低用量ピルとは違い、中用量ピルは女性ホルモンの用量が多いピルなんです。なので、飲み始めた時に気持ち悪くなってしまったり、副作用が出る人も低用量ピルと比べると、比較的多い傾向があります。須田さんのお友達のように、飲むのを止めたあとに症状が出る方は少ないと思いますが、ごく稀にそういった方もいらっしゃいますね。副作用が怖いという方は、毎日飲むタイプの低用量タイプや超低用量タイプがおすすめです。

須田さん:女性ホルモンの用量が副作用にも関係していたんですね。

高橋先生:そうですね。ただ、ピルを止めて何か症状が出た時は、もともとそういう体質だった可能性もあるかなと思います。

須田さん:友達の副作用を聞いたら怖い印象だったのですが、自分にあった用量を選べば、そんなに怖がらなくてもいいんですね。

高橋先生:そうなんです! 生理を調整するという目的でピルを飲む人が多いのですが、その時の印象が悪いと「ピルって具合悪くなっちゃうんだ」って思ってしまうんですよね。生理を調整する低用量ピルは、女性ホルモンの用量が多いのでそういった副作用も出やすいですが、低用量や超低用量は副作用も少ないので、ピルにもたくさんの選択肢があることをもっと知って欲しいなと思いますね。

婦人科の内診、簡単なコツで不安解消!

須田さん:なんとなく「自然に反しているもの」というイメージもあるし、怖かったんですけど、先生のお話を聞けてよかったです!

高橋先生:産婦人科って生理痛や婦人科系の悩みがある人が行くというイメージが強いですが、生理前の肌荒れだけでも受診していいんですよ。肌の悩みだからと皮膚科へ一生懸命通って、生理前のニキビが治らなかった人も、婦人科でピルを処方してもらったら良くなったという人もいるので選択肢として入れてもいいと思います。

須田さん:そうなんだ! でも、産婦人科って行くのがちょっと怖いんですよね……。まだ人生で2回ぐらいしかいったことがなくて。診察中って自分の自由がないのに、恥ずかしいシチュエーションになるし。緊張すると先生も内診が難しくなると思うので、「リラックスしなきゃ!」と思うのですがそれもなかなか難しくて!

高橋先生:緊張状態からリラックスするのって、すごく難しいですよね。婦人科の内診では、子宮を診るために、膣にクスコという金属の器具を入れますが、緊張しているところへ入れてしまうと、膣がギュッと狭くなってしまうので患者さんも痛みを感じてしまうんです。力を抜いてと伝えても、難しいので、私は、逆に力を入れることをおすすめします。

須田さん:え!? 大丈夫なんですか!?

高橋先生:大丈夫です! 簡単なコツがあって……。うんちを出す時のイメージでいきむように下腹部に力をいれると、膣の力は抜けやすいんですよ。これをイメージしてもらうと、内診を受けやすいと思います。反対に、おしっこを我慢するようにキュッとお股に力をいれる時は、膣が締まる筋肉が働くので、力の入れ方には気をつけてください。

須田さん:すごい! 豆知識!

高橋先生:あんなところでリラックスできる人なんていないですよね(笑)。なので、力の入れ方とか入れる部分を調整すると簡単かもしれません。

須田さん:婦人科はあの内診が怖いので、少し前向きになれました!

些細な不安も医師に伝えて大丈夫。口頭で伝えづらい時には問診票に書いても◎

高橋先生:あとは内診の時って、患者と医師の間に目隠しのカーテンがあると思うのですが、それを外してもらうこともできますよ。

須田さん:確かに、先生が見えないのって怖いんですよね! 「いつくるの?」ってずっとドキドキしちゃうんです。

高橋先生:ですよね。私が内診をする際、初めての患者さんには「カーテンは閉めたままでいいですか?」と確認をとっています。やっぱり、どんな形の器具が自分に入ってくるのか、見えた方が安心する方もいらっしゃいますから。お見せすると「意外と思っていたより細いですね。」と安心してくださる方も多いので、須田さんも見えないことで不安が大きくなるのなら「ちょっと不安なのでカーテンを開けておいてもらえますか?」と伝えるといいと思います。

須田さん:なるほど! 今のお話を聞けてよかったです。カーテンを開けてもらう選択肢があることも、知らなかったので! みなさんがどんな風に内診をされているのか知らないからこそ、先生に何かを伝える時も「こんなこと言っていいのかな……」と心配しちゃっていました。

高橋先生:他の方の内診なんて見れませんもんね。

須田さん:多少不調があっても、あの緊張感を味わうと思うと、足が向かないことも多いので、ちょっと気が楽になりました!

高橋:そうですよね。最初に「内診苦手なので、小さい器具でお願いします」と伝えるのものいいと思いますよ。

須田さん:あの器具にサイズがあるんですか?

高橋先生:いろいろあります! 小指ぐらいの3Sサイズから、XXLぐらいまであるんです。患者さんからはサイズの要望の他にも「怖いので、ゆっくりやって欲しい」というお願いがあることもありますよ。産婦人科医は、毎日沢山の患者さんを診ているので、みんなが診察に慣れているだろう、という感覚になってしまう医師もいるんですよね。なので、患者さんからそう言った要望があると、慣れていない患者さんとしてケアもできるので、不安なことは伝えることが大切です。

須田さん:言っていいんですね! 場所がデリケートなだけに、先生たちも淡白に接してくれているんだろうな、と感じるんですが、だからこそ伝えるのを躊躇しちゃうのもあるんですよね。

高橋先生:医師に直接伝えづらい方は、問診票に書いておくのもいいと思いますよ。それから、どうしても内診したくない人は、お腹の上からエコーで検査できる場合もあります。初回は問診だけをして、後日気持ちが落ち着いてから内診ということもできるので、不安は医師と共有するようにしてくださいね。婦人科の診察が怖くて、通院できないのはとてももったいないことなので! 不調や悩みがあれば、気軽に受診してください。ちなみに須田さんは、産婦人科をどのように選んで行かれましたか?

須田さん:近くの産婦人科で、女性の先生ということだけで選びました。選び方もよくわからなくて。女性の先生の方が話しやすいかな? と思って女性の先生を選びました。

高橋先生:確かに、同じ女性だと話しやすい印象を持ちますよね。実際に不調が出てから産婦人科を選ぶと、自分にも余裕がないので迷ってしまうことも多いかと思います。そうならないためにも、子宮癌検診など定期検診の際にいろいろなクリニックを見ておいて、もしもの時に備えておくのもいいと思います。定期検診をきちんと受けておくと婦人科での診療にも慣れると思うので、そう言った意味でも定期検診は大切なんです。

須田さん:婦人科選びの時に、ネットの口コミを参考にするのはどうですか?

高橋先生:友達の口コミとか、あとは事前に電話をしてみて、受付の方の雰囲気を知っておくとか。そういった方法も取り入れるといいかと思います。

須田さん:ネットだけの情報で選ぶのはやっぱり難しいですよね。

高橋先生:医師も人間なので、患者さんとの相性もあると思います。最近はオンライン診療をやっているクリニックも多いので、直接会う前にオンライン診療でご自分との相性を知っておくという方法もありますよ。

須田さん:オンライン診療をやっているクリニックは、柔軟なイメージがありますね。そいう選び方もできるのは、選択の幅が広がって嬉しいです!

次回は須田さんが今気になっているという、女性の妊娠・出産時期について教えていただきます!

須田亜香里氏

200911月にSKE483期生としてメンバーに加入。現在はSKE48チームEリーダーを務める。握手会での神対応が話題で「握手会の女王」とも呼ばれている。 また、持ち前のトーク力でバラエティやワイドショーに出演。その他にもラジオや新聞連載等、SKE48の中心メンバーとして多方面で活躍中。

高橋怜奈氏

東邦大学医療センター大橋病院・産婦人科在籍。医師であり、プロボクサー。産婦人科YouTuberとしても活動。自身のSNSをはじめ、テレビや雑誌などで女性のデリケートな悩みに答える。

YouTube:産婦人科医YouTuber高橋怜奈

人気YouTubuerも続々! 生理についてオープンに語れる時代に

YouTubeの普及により、様々なコンテンツを発信する人が増えました。その中でも最近より注目が集まっている、女性の体の悩みに寄り添う動画配信や配信ライブ。幼い頃から生理は隠すものと、なんとなく感じていた私たちにとって、とても新鮮な感覚だったと思います。隠しがちだった生理を、オープンに語ることについて、考えてみました。

なんとなく、生理は隠したほうがいいと感じていた幼少期

小学校の保健体育の授業で、生理についての授業があった日のことを、今でも覚えています。ピンクをベースにしたカラフルな柄がプリントされた巾着に、羽つきナプキンが一つと、生理について書かれたパンフレットが入っていました。その頃、私はまだ生理はきていませんでしたが、母から「大人の体になるための現象」という説明はされていたので、ナプキンをもらったことで、少し大人になった気分でした。

思い返すと、中学1年生で初潮を迎えた時、幼なじみと生理について話したことはほとんどなかったと思います。たまに「生理になっちゃった! ナプキンある……?」とこっそり聞かれたり、聞いたりする程度。小学校からの付き合いということもあって、わりと腹を割って話す仲だったけれど、それぞれの生理事情なんてまったく知りませんでした。

社会人になってからも、女性同士で生理の話をする機会は、それほど多くはありませんでした。「今日二日目で、お腹痛いたいんだ」なんて話が出る程度。

職業柄、女性の体についての取材も多く、生理というものは人それぞれで容体がまったく違い、とてもデリケートな話題だということを実感しています。ただ、生理についての話題が出ない限り、周りの女性と自分の生理は違うかもしれないということは分からないですよね。

その違いを知らないからこそ、生理痛で動けない時も自己嫌悪に繋がってしまうのではないかと感じています。

生理の症状を知ることで、相手に寛容な気持ちが持てるように

それが最近になって、SNSの普及によりYouTubeTwitterinstagramで女性ならではの体の悩みについて、発信をしてくれる人が増えました。今までなかなか人に相談しにくかった体の悩みについて、じっくり話をしてくれる配信や投稿は、女性にとっても心強いコンテンツになっています。今回は、生理について発信している注目の動画をご紹介します。

生理について語る人気YouTubeをご紹介

女性の体の複雑さ、個性をポジティブに発信している「SHELLYのお風呂場」

性教育について発信をしたいという思いで立ち上げられたという、SHELLYさんのYouTubeチャンネル。二人の女の子を育てるお母さんでもある彼女が感じる、自分の体の大切さなどを伝えています。

YouTubeチャンネル:SHELLYのお風呂場「生理にがっつり向き合った!当たり前と思っていたあの痛みが月経困難症だって知ったよの回

『生理の普通ってなんだ!?』という、女性自身も答えがわからないこのテーマを、愛ある言葉とともに教えてくれるこの動画。「生理っていうのは、100人いたら100通りの生理がある」という冒頭の言葉で、女性でも忘れがちなことに改めて気づかされました。基本的な生理の仕組みはもちろん、月経困難症(PMS)についてもしっかりフォローしています。SHELLYさんの言葉の通り、生理は人によって症状が違うもの。生理が辛くない女性もこの動画を見ることで、自分以外の女性の体についての理解が深められるはず。

助産師の目線から女性の体の悩みに答える「性教育YouTuber シオリーヌ」

YouTubeの登録者数14.8万人(20217月時点)を誇る、人気性教育チャンネル。性教育はもちろん、夫婦別姓など今の日本が抱える男女の差についても積極的に取り上げています。

YouTubeチャンネル:性教育YouTuber シオリーヌ「おりものって何モノ!?意外と知らないオリモノの基礎知識をお話しします

「産婦人科YouTuber高橋怜奈」は婦人科受診のハードルを下げてくれる

医師ならではの視点から、正しい情報を発信。女性の体についての内容が多く、子宮癌検査の方法なども、詳細に配信をしてくれています。ピルについての動画なども、様々な切り口で見せてくれています。

YouTubeチャンネル:産婦人科YouTuber高橋怜奈「【内診が嫌すぎる】生理痛が酷いんだけどどうする?

アラサーになっても、婦人科が苦手な人は多いはず。フェムテックtvに出演もしてくださっている、産婦人科医の高橋怜奈医師のチャンネルでは、問診での内容や様子なども配信をしていて、婦人科の受診をする際に抱く不安に寄り添った内容も豊富です。女性の体の悩みはもちろん、HPVワクチンの摂取やミレーナなど話題の治療についても、産婦人科医だからこその、細かく具体的な解説を見ることができます。

今では毎月くる生理とそれなりに向き合って暮らしていますが、それでも自分以外の女性の生理については、理解をできていないこともあるかと思います。同じ女性同士でも自分以外の他の女性の生理について知ることで、個人の違いを理解し、人に優しくなれるきっかけにもなるはず。あなたのビジネスパートナーや友達、家族が辛いときに、そっと寄り添える知識を持っておくことはあなた自身の幸せにも関わってくるはずです。

またこれから出産を考えている人は、子供が生まれた時にしっかりと正しい知識を伝えるためにも、動画などを観て、いろいろな生理の事情を知っておくことも大切なことだと感じました。

そしてこれからの時代、生理を女性だけの問題とせず、大切な情報は男性ともオープンに語っていくことが、お互いの理解に繋がると感じています。

【公認心理師・山名裕子先生のココロの処方箋】〈CASE:6〉不安はもっとも厄介な感情!? PMDDからくる不安感の対処法!

月経やPMS(月経前症候群)、セクシャルな問題など、女性には特有の悩みや不調がつきものです。その症状は、痛みとなって身体に現れるだけでなく、時に女性の心にも重くのしかかります。なかなか人に話すことができないそんな女性特有の心の問題への対処法を、公認心理師の山名裕子先生に伺います。

今回のお悩み〉

「生理前になると、心が不安定になるタイプです。その時期になると、いつも以上に自信が持てなくなり、自分の仕事ぶりは上司にどう評価されているのだろう、と漠然とした不安感に襲われ、仕事を休んでしまう日も。不安な気持ちを軽減することはできますか?」(30代・団体職員女性)

PMDDの場合、まずは感情を整理!

「月経が始まる数日前から、女性の心身にさまざまな辛い症状が出ることをPMSと言うのですが、そのなかでも特に、心の不安定さが強く出てしまい、日常生活に支障をきたすような場合をPMDD(月経前不快気分障害)と呼びます。

PMDDの症状は、抑うつ感やイライラなどを感じたり、今回の相談者さんのように、不安感情が強くなったりと人それぞれ。原因ははっきりとは解明されていませんが、PMS同様、女性ホルモンのバランスが乱れることから起こるのではないかと考えられています」(山名先生、以下同)

PMDDの場合、ホルモンバランスの乱れから心が不安定になるわけですから、言ってしまえばそれは「女性ホルモンに左右された感情」であるとも言えるのですね。

「そうですね。産後すぐの女性が陥りやすい産後鬱の状態と同じで、PMDDの場合、漠然とした不安感を抱く方が多いようです。たとえば、ほんの些細な上司の一言をいつも以上に気にしてしまったり、相手がそんなつもりで言ったわけではないことを必要以上にネガティブに捉えたり……

今回の相談者の方と同じような悩みを私のメンタルケアオフィスのクライエント様から受けた場合には、まずは感じている不安感を言葉にして吐き出していただき、きちんとその感情を整理することから始めるようにしています」

不安感はもっとも言語化しにくい!?

「そもそも不安な感情は、他の感情に比べて、言語化しにくいと感じる人も少なくありません。喜びや悲しみ、怒りの感情は、何がどう嬉しいのか悲しいのか、イライラするのかを言葉にして言い表しやすくもあります。でも、不安な気持ちは、原因が不確かなぼんやりとしたものの場合が多いのです。

最近はコロナ禍での日常に不安感を覚えている人も多いことでしょう。では、その日々でなんとなく感じている不安の原因は何なのでしょう? コロナに罹患するかもしれない不安なのか、先行きの見えない未来への不安なのか、経済的な不安なのか……。不安な気持ちを軽減するためには、まず自分の感情を言語化することで原因に注目する必要があるのです」

原因が分かって初めて、解決策を練ることができるのですね。

「その通りです。たとえば罹患に対する不安ならば、免疫力を高めたり、罹患を防ぐための工夫を最大限に考えるべきです。仕事や経済的な不安ならば、職を失ったり、収入減になった場合の対策を考えてみよう……など、いま何ができるかということに集中できます。

『上司が何を考えているか分からず不安だ』という方に対しては『その思いをまずは素直に丁寧に上司に伝えて、相手の考えを聞いてみましょう』とお話しさせていただきます。また、『上司の仕事に対する評価が低いように感じている』と考えているのであれば、思い当たる自らの行動で変えられる点はあるのかを一緒に考えていきます」

行動に起こすことで、不安感も軽減されるのですね。

「そうですね。でも、いざ行動を起こしてみると、実は自分の不安は杞憂だったということも多いのです。すべてを払拭することができなくても、不安感を具体的に言語化してみることで、いま何ができるかが見えてきて徐々に前向きな気持ちを取り戻すことは可能なのです」

「不満」は我慢できても「不安」は無視できない?

「もうひとつ、不安な感情に関してお話させていただきたいのは、『人は不満は我慢できても、不安は我慢できない』ということです。たとえば今の職場の環境が悪く、不満を感じていたとしても、自分自身の言動を変化させることや、新しい環境に一歩踏み出す不安感の方を大きく感じる人のほうが多いということ。未来への漠然とした不安に極度に恐怖を感じる人も少なくありません。

ただ、きちんと不安な感情を整理して、できることから始めてみると、自身の状況が冷静に判断できるようになってくるもの。そうなれば新たな選択肢も見えてくるかもしれません」

不安な気持ちと向き合うことは、勇気のいることですよね。

「しかしそこから一歩踏み出すことさえできれば、解決の糸口は見つかるはずです。PMSPMDDの症状に思い当たる節のある人は、月経開始後の心が安定している時期に、自分が感じていた不安感を書き出すなり、人に聞いてもらうなりして、ぼんやりとしていた感情の輪郭を明確にしてみることから始めてみてください」

まずは自分自身の身体と心を把握し、きちんと向き合うことが問題解決の第一歩なのでしょう。

山名裕子氏

1986年生まれ、静岡県浜松市出身。公認心理師。「やまなmental care office」を東京青山に開設。心の専門家としてストレスケアからビジネス・恋愛などの悩みへのカウンセリングを行っている。メディア出演や講演会活動も多数。

山名裕子YouTubeチャンネル:「心の専門家チャンネル

【公認心理師・山名裕子先生のココロの処方箋】〈CASE:5〉PMSで仕事仲間にイライラ…には「アンガーマネジメント」が有効!

月経やPMS(月経前症候群)、セクシャルな問題など、女性には特有の悩みや不調がつきものです。その症状は、痛みとなって身体に現れるだけでなく、時に女性の心にも重くのしかかります。なかなか人に話すことができないそんな女性特有の心の問題への対処法を、公認心理師の山名裕子先生に伺います。

〈今回のお悩み〉

PMSの症状に悩んでいます。私は身体的な症状よりも、精神的な症状のほうが辛く、月経前の時期になるとイライラが止まりません。特に、仕事中は同僚や後輩の仕事ぶりにつねにイライラしてしまい……そんな自分に自己嫌悪です。何か対処法はありますか?」(40代・会社員女性)

アンガーマネジメントとは?

PMSは月経が始まる数日前に現れる、腹痛、頭痛、倦怠感などの身体的症状や、動悸、悪寒、めまいなどの自律神経失調症状、情緒不安、抑うつ気分、イライラなどの精神的症状が現れるもののことを言います。月経時に現れる月経困難症と似ているのですが、その違いは症状が現れる時期です。月経の開始とともに辛い症状が収まる場合には、PMSを疑ってよいかと思います。

月経前の黄体期に女性の身体のなかで起こるホルモンの急激な増減によって、ホルモンバランスや自律神経が乱れることが原因ではないかと考えられています」(山名先生、以下同)

今回の相談者さんのように「普段以上にイライラしてしまう」という人も多いようですね。

「そうなんです。PMS症状を和らげるためには、まずは薄着を控えて身体を温めたり、規則正しい生活習慣を心がけることが何よりも大切です。ただ、それでもどうしても心が不安定になりがちだという方に、今回はイライラの対処法であるアンガーマネジメントという方法を紹介します。

アンガーマネジメントとは、その言葉通り、怒りの感情を管理すること。怒りを表現することで後悔しないよう、表現の仕方や伝え方を変えていき、イライラすること自体を軽減したり、周りとの関係性を良好に維持するためのスキルなのです。

『管理する』と聞くと、怒りを感情のままに爆発させてしまいがちな人のための手段だとイメージされる方もいるかもしれませんが、それだけではありません。怒りの感情を表には出さず、自分のなかに溜め込んでしまう『抑圧型』の人にも有効な方法なのです。特に日本人は、この抑圧型の人が多いように感じます」

「自分さえ我慢すれば、この場が収まるだろう」と、怒りを外に吐き出さないことが癖になってしまっている人っていますよね。

「イライラをとりあえず飲み込むタイプの人は、一見すると怒りをコントロールできているかのように思えるのですが、実はまったくの逆。抑圧し、我慢することは心に負荷がかかります。こうして徐々に溜まったストレスが、心や身体を蝕んでしまうことだってあるのです」

怒りは「2番目の感情」

「そもそも『怒り』というのは『2番目の感情』だとも言われていることをご存じでしょうか? イライラしたり、カッとなったりする前には、実はその怒りの原因になっている『1番目の感情』がある場合が多いと言われているのです。

たとえば、職場の後輩の資料作成が遅れていることに対してイライラしたとします。しかし、よくよく分析してみると、その感情のひとつ前には『普段から仕事に対して熱意を感じられない後輩への落胆』という感情が隠れていたりします。

もしくは、後輩とは関係のないところで、『最近、多忙で疲れがたまっているのに、誰も分かってくれない悲しみ』という感情がある場合もあるでしょう」

その1番目の感情』によってイライラが引き起こされるのですね?

「その通りです。この1番目の感情』に自分自身で気付くことができれば、怒りに任せた言葉を相手に発したり、イライラした態度を取ってしまい、その結果、自己嫌悪に陥る、という負のスパイラルを防ぐこともできる。これこそが、アンガーマネジメントのポイントなのです」

相手の怒りを受け止めることも!

さらに行っていただきたいことが、『1番目の感情』の原因になっている出来事を解決するための行動です。たとえば、日頃の後輩の仕事ぶりに納得いかない点があるのならば、それが怒りに変わる前に、前向きな言葉で伝えてみてはどうでしょう?

また、疲れからイライラしてしまうのであれば、事情を話し、その日は仕事を休ませてもらうでもいいでしょう。どうしても休めない場合にも、『実は今日、ちょっと疲れているんだ』と、事前に周りに声をかけておくだけでも状況が好転するかもしれませんよ」

怒りに変わる前に、ポジティブなコミュニケーションをとることで解決できる問題も多いのですね。

「そうです。そしてこのアンガーマネジメントは、自分の怒りをコントロールできるだけでなく、相手の怒りを冷静に受け止めることもできるのです。

相手がイライラしている場合、またはケンカになりそうな場面で、相手の1番目の感情』を想像してみてください。『怒り』に『怒り』で応戦していては状況が良くなることはありませんが、『1番目の感情』に着目した言葉掛けをすることで、ケンカを回避し、前向きな話し合いができるようになるかもしれませんよ」

アンガーマネジメントは、日々のちょっとした意識を変えるだけで身に付けることができるスキルです。PMSの症状でイライラしてしまいがちな人は、ぜひ実践してみてください。

山名裕子氏

1986年生まれ、静岡県浜松市出身。公認心理師。「やまなmental care office」を東京青山に開設。心の専門家としてストレスケアからビジネス・恋愛などの悩みへのカウンセリングを行っている。メディア出演や講演会活動も多数。

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男性必見! PMSに悩むパートナーが喜ぶこと5選

自分ではなかなかコントロールしきれない、PMS。不調はもちろん、ちょっとしたことでイライラ。いつもは気にならないことが気になったり、泣きたくなってしまったり。

女性自身ももちろん辛いけれど、実は普段一緒にいる男性たちも悩んでいました。男性には体験できない症状だからこそ、女性から辛い時にどうして欲しいのか伝えることが、お互いのためになるかもしれません。今回は、PMSに悩むパートナーとの過ごし方を、取材を元にまとめました。

PMSとは? おさらいしましょう

PMSとは月経前症候群と呼ばれる、女性の生理が始まる前に起こる現象です。まだはっきりとした原因は解明されていませんが、月に一度の排卵から月経までの期間(黄体期)に、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌され、黄体期の後半に、エストロゲンとプロゲステロンが急激に低下するため、神経伝達物質や脳内ホルモンの異常が起こることが、PMSの原因ではないかと考えられています。PMSは女性ホルモンの多い少ないに関係なく、どんな女性にも起こりうる症状なのです。

一般的に婦人科では、生理前の310日前に体調不良や精神の落ち込みが見られ、生理がはじまると落ち着くという症状がPMSと呼ばれています。

また、生活環境や生活習慣の乱れ、ストレスでも症状が現れることもあり、服薬治療などを行っても、生活スタイルを変えないと改善されないというパターンもあります。生活習慣の見直しには、バランスのいい食事はもちろんですが、睡眠をきちんと取ることも大切と言われています。

働いている女性は特に、仕事に対する責任感やこれからのキャリアなどを考えると、生活スタイルを変えることが難しいことも多く、PMSの症状がなかなか改善しにくいという問題もあります。

PMSで女性に起こる症状

PMSには原因も症状も個人差があり、とても複雑なので、女性自身もなかなかコントロールできず、さらにストレスが溜まっていくということも。数ある症状の中から、どんなものがあるのかを、まとめてみました。ただし、ここに挙げている以外にも、複合的な症状があったり、症状の重さは人によって変わるので、必ずしも、全女性に当てはまる訳ではありません。まずはパートナーの症状を本人に聞いたり、観察したりしてみてくださいね。

症状①:食欲が増す

普段は我慢しているラーメンやケーキなどを欲し、いつもよりたくさん食べてしまうという女性はよくいます。男性は「たくさん食べたいなら食べたらいいじゃん!」と思うかもしれませんが……PMSの暴食の後に訪れるのは、自己嫌悪。「せっかくダイエットしてたのに……」「また我慢できなかった……」など、PMSで落ち込みやすい時期だからこそ、些細なことで悲しくなってしまうなんてことが起こってしまうかも。

【男性がやらない方がいいこと】

☑︎過食を煽る

心のままに食べたいけれど、食べた後の罪悪感が襲ってきた時も怖いのが、女性の気持ち。一心不乱に食べているようで、一応自制もしているので、食欲を煽ったことで逆に不機嫌になってしまう可能性が。ごめんなさい。

☑︎「そんなに食べて大丈夫?」などのコメント

ダメだとわかっているのに、自分では止められない状態なので、周りからの心配の声は逆にストレスになる場合も。

症状②:むくみ

身体がむくみやすく、だるさを感じることも多いです。手足のほかに、顔もむくむこともあるので、その姿に落ち込んだりしてしまうことも。

【男性がやらない方がいいこと】

☑︎「今日むくんでるね」など、変化を口に出さない

見た目の変化に一番敏感なのは本人です。たとえ事実でも、余計な一言には要注意。

症状③:頭痛や腰痛、肩こり

PMSは様々な痛みも伴うことも。痛み止めを服用するなどの対策をしても、身体のだるさなどが残ることもあるので、万全の状態になれないことが多いです。

【男性がやらない方がいいこと】

☑︎うるさくしない

頭が痛いときに静かにしていて欲しいのは、男性も一緒のはず。

☑︎自分のことは自分でやる

身体が不調の時は、日常生活もやっとです。特別なことはしなくても大丈夫。自分のことだけでも、やってもらえると助かります。

☑︎しつこく質問などをしない

身体が辛い時は、思考能力も落ちてしまいがち。どんなに簡単な質問でも、ストレスになってしまう可能性も。

症状④:肌トラブル

普段ニキビができない人も、この時期はできてしまうことが多いです。肌色が暗くなるなんて人もいます。

【男性がやらない方がいいこと】

☑︎「ニキビできてるね」などのコメント

ニキビができて一番悲しいのはパートナー自身です。口に出さない方がトラブルも避けられるでしょう。

症状⑤:胸が張る、痛みを感じる

ホルモンの変化で、胸の張りを感じることも。人によっては、数カップサイズアップする人もおり、生理前の期間は胸が痛い場合もあります。

【男性がやらない方がいいこと】

☑︎スキンシップやセックス中に胸を強く触る

個人差もありますが、少し触れただけでも痛いという人もいます。普段よりも優しいスキンシップを心がけて!

症状⑥:イライラする

普段なら気にしないようなことも、この時期はイライラしてしまう女性が多いです。自分自身でもコントロールが難しく、人にキツく当たってしまい、自己嫌悪に陥ることも……

【男性がやらない方がいいこと】

☑︎しつこい言動は避ける

しつこくすればするほど、女性の怒りのボルテージは上がっていってしまうかも。。

☑︎自分でできることを頼まない

普段なら率先して女性がやっていることも、PMSの症状が出ている時に頼まれると、イライラしてしまう場合もあるよう。

症状⑦:うつのような状態になる

自己嫌悪に陥ったり、マイナス思考になったり。身体がダルく、動けなくなったりもします。

【男性がやらない方がいいこと】

☑︎「ずっと寝てるの?」など、休むことを咎めるような言動

自分でもどうすることもできない場合も多く、毎月ひどく落ち込む状態が続くようなら専門医への受診を勧めてみるのも大切かもしれません。

女性はどう思っているの?

PMSの症状を感じている時はとてもナイーブです。普段は気にしないことを気にしたり、無駄に傷ついたりと感情の起伏も激しめに。感情は人それぞれなので、全員にこれらが当てはまるわけではないですが、PMSの時の女性の本音をまとめてみました。

  • 1人になりたい
  • 何もしたくない
  • 話しかけないで
  • なんで私ってこんな意地悪な人間なんだろう……
  • だるい
  • 一人でできることは、一人でやって!(仕事相手も、恋人も、家族も)
  • もっとハッキリ伝えてよ
  • なんだか寂しい

パートナーがPMSの時の対処法5

対処法①:しつこくしない

同じ質問を何度もしたり、イヤだといっているコミュニケーションを取り続けたり……。この時期に「イヤだ」「やめて」と言われたことはすぐにやめたほうが、お互いのため。「今日のごはんどうする?」「今日なにかあった?」「お風呂入らないの?」など、本当に些細な質問も、たくさん繰り返されるとイライラさせてしまう可能性も! 「こんなことで?」と思われるでしょうが、女性自身もこんなことでイライラしたくは無いのですが……。どうにもできないのです。ごめんなさい。

対処法②:「ほっといて」と言われたらその通りに

薬を飲んでも、頭痛が治まらなかったり、だるくて寝ていることしかできなかったり。彼女がぐったりしていたら、「なにかできることはある?」とひとこと聞いてあげてください。そこで「なにもないよ。放っておいてくれて大丈夫」と言われたら、その通りにしましょう。ここでしつこく「大丈夫?」と聞くと、また相手の負担になってしまう可能性が……! 男性も心配だと思いますが、一人でゆっくりさせてあげてください。そしてワガママを承知で……、お昼とおやつ、夕飯に「お腹減ってる?」と聞いてもらえると、とても嬉しいです。

対処法③:「何もしなくていいよ」は魔法の言葉

約束をしていた日に、急にPMSが発動……! できれば出かけずに、自宅でゆっくりしていたいけど、約束してしまったし……。こういった葛藤は、毎月の生理前に起こりがちです。もし約束があった日に、パートナーのPMSがはじまったら、「辛かったら、約束はまた今度でも大丈夫だよ。好きな方を選んで」と言ってみてください。そのひと言で彼女が少し楽になれるかも。

対処法④:ハーブティーを淹れてあげる

正直、ハーブティーを飲んだところで、すぐにPMSの症状がよくなるということはないかもしれません。それでも、PMSでぐったりしている時に、男性がハーブティーをチョイスしてくれることは、女性にとって嬉しいアクションです。「あぁ、この人はPMSの辛さを理解しようとしてくれているんだな」と男性側の気持ちが伝わるきっかけにもなるはず。もちろんハーブティーでなくてもいいのですが、PMSとカフェインの相性はあまり良くないと言われているので、コーヒーや紅茶などのカフェインの強いものは避けるのがベター。

対処法⑤:八つ当たりに対しては、スルーする

これに関しては、男性に対して本当に申し訳ないとほとんどの女性が思っているでしょう。自分に優しく接してくれる相手にも、八つ当たりをしてしまうこともたくさんあります。PMSの影響の場合は、生理が始まれば、またいつも通りのパートナーに戻ります。数日だけ我慢していただけると、大変助かるのです。

 

この記事を書いていて、女性の私でも「これは厄介だな……」と思いました。私自身も、最近は大分落ち着きましたが20代前半の頃はPMSが酷く、毎晩一人で大泣きしていた時期もあります。女性自身も、色々と改善をしようと工夫はしているのですが、すぐに効果がでなかったりと、なかなかうまく付き合うことが難しいんですよね。

一緒にいる男性にも、負担をかけてしまっていると感じている女性が多いと思います。仕事や家族、恋人との関係が、PMSのせいで悪化することは、女性にとっても悲しいことです。

PMSの症状は人それぞれ。放っておいて欲しい人もいれば、気にかけて欲しい人もいるので、この記事の対処法が、あなたのパートナーにとって100%マッチしているとは言えません。

自分のパートナーにとってベストな対応を知るためには、PMSの時期は避けて、冷静に話ができるときに「PMSの時はどう接してほしい?」と聞いてみてください。二人で生理周期を把握しておくことも、効果的だと思います。お互いにストレスなく過ごす方法を見つけるためには、やっぱり会話が一番大切だと思います。

「生理前の肌トラブル」「生理中のお酒」月経にまつわる“ウワサ”の本当!

思春期に始まり50歳前後で閉経を迎えるその日まで毎月のように訪れる月経は、女性の人生のパートナーと言っても過言ではありません。しかし現実には、腹痛や腰痛、眠気や食欲の増加、気分の浮き沈みなど、月経を起因とした女性特有の症状に悩まされている女性も少なくないのです。

そこで今回は、月経前後に女性を悩ませる困り事から、日常生活のなかで起こる身近なものや、ストレスに直結しやすい「肌トラブル」と「飲酒」の2つのトピックスをピックアップ。月経にまつわる悩みの本当のところとその対処法を、管理栄養士で公認スポーツ栄養士の高須希代さんに伺いました。

合わせて前回の記事もチェック!

フェムテック tv:『「朝食」「魚」「発芽玄米」で生理前のイライラ、落ち込み、強い眠気を緩和しよう!

生理前は肌トラブルが起こりやすい?

月経前になると、ニキビや吹き出物ができたり、いつもの化粧品が合わなくなったり……。肌がいつもと違う状態になる、という話はよく聞きますが、はたして本当に月経と関係があるのでしょうか?

「月経前の時期に肌が荒れやすいのは、女性ホルモンの観点からも、たしかに言えることです。女性の体内では、排卵後から月経前にかけて、『エストロゲン(卵胞ホルモン)と『プロゲステロン(黄体ホルモン)』という2つの女性ホルモンが多く分泌されるようになります。これらのホルモンの分泌量が増すと、皮脂の分泌も活発になり、肌がいつもよりも脂っぽくなったり、毛穴が詰まってニキビや吹き出物ができやすくなります」

出典:スマート・ライフ・プロジェクト

何となくそう思っていたというだけではなく、実際に女性の体内ではホルモン分泌の増加に伴う皮脂分泌過多な状態が起こっていたのですね。月経前の肌荒れ防止におすすめの食べ物があれば教えてください。

「皮膚を健康に保つのに良いとされているビタミンB2を多く含む食材を摂取し、肌のターンオーバーを促すことが大切です。ビタミンB2を多く含む食材として、牛乳やヨーグルト、アーモンドなどがあるので、肌トラブルが気になる方は、この時期のおやつにはこれらの食材を摂取してみてはどうでしょう?」

納豆や豆腐、豆乳は一石二鳥!

「また生理前の肌荒れに悩む女性に、私が特におすすめしたいのが大豆製品です。大豆製品はビタミンB2を多く含むだけでなく、ホルモンバランスを整えるのに効果的だと言われているイソフラボンも豊富で一石二鳥。納豆や豆腐、味噌や豆乳などの大豆製品を摂取することを心掛けてみてください」

逆に避けたほうがよい食材はありますか?

「先ほども述べたように、月経前の時期は皮脂の分泌が活発になり、肌が普段より脂っぽくなりがちです。そのため、油の摂りすぎには注意が必要です。

月経前になると、普段よりも甘い物が食べたくなる女性も多いかもしれませんが、チョコレートや菓子パンにはたくさんの油が使われているので避けたほうがよいでしょう。どうしても食べたい場合には、洋菓子よりも、油の比較的少ない和菓子がおすすめですよ」

生理中にお酒を飲んではいけない?

「生理中はお酒を控えたほうがよい」「生理中はいつもより酔いやすい」という話しもよく耳にします。本当のところはどうなのでしょう?

「どちらも本当です。月経中は、経血の排出により体内の血液量が減少するため、いつもと同じ量のお酒を飲んだとしても、体内の血中アルコール濃度が高くなり、酔いやすくなります。

また同じ理由で、月経中はアルコール分解能力も低下しています。完全にお酒を断ったほうが良いとは言いませんが、体調が良いからといって、いつもと同じようにお酒を飲んでしまうようであれば、飲酒を控えたほうがいいかもしれませんね」

「飲酒をすると生理痛がひどくなる」と聞いたこともあるのですが、それはどうでしょう?

「それも本当です。お酒を飲むことで血管が拡張し、子宮内膜が圧迫されるため、月経痛をより強く感じるようになるのです。血管が拡張するということは、月経前の症状として腰痛や頭痛が出やすい人は、それらの症状も強くなるということ。体調が優れない場合には、やはり飲酒は控えたほうがよいでしょう。ただし、体調に問題のない場合にいつもより控えめにアルコールを楽しむ程度であれば問題はないと思いますよ」

おつまみにはチーズやナッツがおすすめ

月経中の飲酒で気を付けるポイントがあれば教えてください。

「どうしても飲みたい時には、ホルモンバランスに悪影響を与える血糖値の急上昇や乱降下を招かない、糖質の少ないお酒がおすすめです。焼酎やウイスキー、ウォッカ、ラム、ジンなどの蒸留酒ですね。

それらを割って飲む場合にも、糖分の少ない烏龍茶や炭酸水を選ぶのが良いでしょう。また身体を冷やすと血行が悪くなり、月経痛が出てしまう可能性もあるので、できれば温かいお茶やお湯割りで飲むほうが身体の負担は軽減されるでしょう」

お酒と一緒に楽しむおつまみは何が良いですか?

「枝豆やチーズ、ナッツや豆腐などは糖質が少ないのでベストです。果物に含まれる果糖にはアルコールの分解を助ける効果もあると言われているので、飲酒後に果物を食べたり、果汁が入った飲み物をお酒と一緒に飲むのもおすすめです。ちなみに、逆に糖質の多いイモ類やパン、パスタやスナック菓子は避けて欲しいですね」

過度な我慢はストレスになり、月経に伴う不快な症状を助長する恐れもあります。上手に食材を選びながら、適度な食事やアルコールを楽しむことを心がけましょう。

高須希代氏

管理栄養士、公認スポーツ栄養士 。東京都内の心療内科クリニックで15年間にわたり食事カウンセリングを行う。5000通り以上の食事記録をもとにアスリートへの食事指導も。現在はフリーランスの栄養士として、スポーツ栄養サポート、各種学校での指導、講演、レシピ開発などに携わる。

【フェムテック tvアンケート】生理前、生理中の症状の違いが浮き彫りに!

イライラする、食欲が高まる、お腹が痛くなる、肌の調子が悪くなるといったように、生理前から生理中にかけて、女性の身体にはさまざまな症状が表れますよね。では、生理前と生理中の症状では、どんな違いがあるのでしょうか。2030代の女性300名を対象に、アンケート調査を行ってみました。

生理前は気持ち的にも身体的にもしんどい

Q.生理前に身体の不調を感じますか?

「はい」と答えた人は75%。とても大きな数字ですね。女性の7割以上は何かしらの不調を感じているというということですが、具体的な症状は下記の通りです。

1位 頭痛、腹痛 23.4

2位 イライラする 15.8

3位 肌荒れ 11.5

4位 眠気 11.0

4位 乳房のハリ、痛み 11.0

腹痛や頭痛、乳房のハリや痛みといった身体的な症状に加えて、イライラするといった精神的な症状も表れています。中には、倦怠感や無気力、気分が落ち込むといった症状が表れる人もいるようです。

身体的な不調が起こると精神的にも落ち込みやすくなりますし、その逆もしかり。ダブルパンチを受けている生理前は、仕事のパフォーマンスや日常生活への影響は回避できない状態と言えるかもしれません。

月によって症状が異なる人も多い

Q.生理前に身体の不調を感じる人は、毎月同じ症状ですか?

「生理前に身体の不調を感じる」と答えた75%の人に聞いてみたところ、41%の人は「いいえ」と回答。それは、4割の人が毎月異なる症状に悩んでいるということ。

・イライラすることもあるし、お腹が痛くなることもある

・薬を飲まないと過ごせないくらいひどい症状の時もある

2ヶ月に1回くらいのペースで症状が出る

・その時に疲れているところに痛みが出る

月によって症状が出たり、出なかったり、度合いが違うという人もいます。さらには、「症状は出るんだけど、どこに出るかはわからない」という人も。「今月はどんな症状が出るんだろう」という状況だけでもストレスになるうえ、症状が出ないように事前に対策を講じることも難しくなりますよね。

生理中は身体的な痛みが起こりやすい

Q.生理中に身体の不調を感じますか?

生理前よりはやや少なくなるものの、生理中に不調を感じる人も70%を超えています。その具体的な症状を調べてみました。

1位 腹痛 60.6

2位 下痢または便秘 30.3

3位 眠気 29.8

4位 頭痛 22.3

5位 イライラする 19.1

生理前に比べると、身体的な不調が上位を占めているのが特徴です。「2日目までは薬が必要」と答えるほど、経血量が多いことに伴って症状が重たくなるという人も。特に、腹痛や頭痛といった痛みは、我慢するのもストレスですし、とはいえ、薬を服用すると種類によっては眠気が起こることもあったりして、いつも通りに過ごせるわけではないのが難点です。

自己解決している人が多い?

今回のアンケートでは、7割を超える女性が、生理前、生理中に不調を感じていることがわかりました。それと同時に、興味深い事実も判明しています。

それは、不調を感じているのにも関わらず、何もしていない人が多いことです。

Q.生理前の不調を改善のために何か服用しているものがありますか?

Q.生理中の不調を改善のために何か服用しているものがありますか?

生理前も、生理中も不調は改善していこう

不調が表れているということは、要因となる何かがあります。病気が隠れている可能性も否定はできません。専門医に相談することで、自分に合った対策が見つけられることもありますし、薬についての疑問や副作用の不安を解消することもできます。

また、当たり前のように起きていた症状が改善すると、生理前や生理期間中が今までよりも快適に過ごせるようになるかもしれません。

そして、どんな症状でも、「コントロールできないし」「我慢すればいいし」と、自己判断で解決することはできません。毎月のおなじみの症状だったとしても、新たに気になる症状が表れた時も、専門医に相談する機会を作ってみてくださいね。