by 木川誠子

快感を得るための臓器、クリトリスについて知ろう

心臓、肺、胃、大腸など、身体にはいろいろな臓器があります。実はクリトリスも臓器のひとつであることを知っていましたか?当たり前のように身体にあるけれど、意外と知られていないクリトリスの知識をインプットしましょう。

 

※2021年5月28日掲載の記事です。

快感を得るための役割

臓器ひとつひとつにはそれぞれ役割があります。例えば、心臓。筋肉でできており、伸縮を繰り返すことで身体中に血液を送り出しています。そして肺には、キレイな血液を作るための空気清浄機のような役割があります。

もちろん臓器であるクリトリスにも役割があります。それは、快感を得る、オーガズムを得ることです。「それだけ?」と不思議に思うかもしれませんが、「クリトリスは本当に快感を得るためだけの臓器なのです」と教えてくれたのは、国家資格を保有する鍼灸師であると同時に膣サロンを設立し、啓もう活動を行っている栗本夏帆先生。

クリトリスの構造を学ぶ

1.陰核亀頭

先端部分がとがったような形状をしており、クリトリスの一部として目視できる部分。

2.陰核海綿体

スポンジ状の勃起性組織で、ほとんどが血液で占められている。その先端は陰核脚と呼ばれる。

3.前庭球

左右にある扁平な棒状になっている海綿体。性的興奮によって膨張し、後部にある大前庭腺を圧迫して分泌物を排出させる。

4.尿道口

尿が出てくる場所。

5.膣口

膣の開口部。

「クリトリスは、外側に出ている陰核亀頭(イラスト1)と呼ばれる部分だけと思っている人もいいですが、それはほんの一部です。目視することができる陰核亀頭は個人差があるものの57mmほどで、ほとんどが目で見ることはできない内側にあります。全貌はイラストのようなフォルムをしていて、こちらも個人差はあるものの全体サイズは912cmほどあり、そのすべてで快感を得ています」

快感スポットは隠れている?

「女性の快感スポットとしてGスポットというワードがありますが、それもクリスリスの一部です。

膣口から指を入れて23cm程度のところで指を曲げた場所がGスポットだと言われています。昔、ドイツの産婦人科医が長年の研究の末、そのあたりに敏感に反応する場所があると突き止めたと言われており、その内容を本として出版したことで全世界に広まりました。それがいわゆる中イキスポットだとして、その先生のイニシャルからGスポットと呼ばれるようになりました。

ただ、勘違いもあります。確かに快感を得る場所と言えるかもしれませんが、Gスポットをピンポイントで刺激して感じているわけではなく、あくまでもクリトリス全体で得ている快感です。なぜならば、Gスポットとして知られる場所は、普段は隠れているから。

クリトリス全体(イラスト3)を刺激することで、海綿体構造が膨張します。男子が勃起するとの同じ状態です。そうするといわゆるGスポットが現れます。なので、ただこの部分を刺激すれば快感を得られるというわけではなりません」

 

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木川誠子
出版社勤務を経て2009年よりライター・エディターのフリーランスとして活動。ウェルネスや美容、ライフスタイルのコンテンツを発案し、ディレクションから執筆まで一貫して携わる。2016年から兼ねてより関心のあったフェムテック領域に本格的に取り組み始め、フェムケアをはじめ、五感を通して自分を知るための”フェムアートプロジェクト”を立ち上げる。2022年には「株式会社k company」を設立し、その実践の場を創造・提供している。ライフオーガナイザー1級/アロマ心理/公認フェムテックマイスター(TM)