ココロの処方箋 連載 by 小嶋美樹

【公認心理師監修】セックスを上手く断るには“かわいく焦らす”「ツァイガルニク効果」を試してみよう!

月経やPMS(月経前症候群)、セクシャルな問題など、女性には特有の悩みや不調がつきものです。その症状は、痛みとなって身体に現れるだけでなく、時に女性の心にも重くのしかかります。なかなか人に話すことができないそんな女性特有の心の問題への対処法を、公認心理師の山名裕子先生に伺います。

※2021年10月15日掲載の記事です。

〈今回のお悩み〉

「付き合って2年になる彼氏がいます。彼のことは好きなのですが、どうしてもセックスに気乗りしない日もあり……。でも、それを彼に言い出すことができず、結局は応じてしまうのです。彼に嫌われないようにセックスを断るよい方法はないでしょうか?」(30代・自営業)

「誘いを断る=嫌われる」ではない

「日本人女性のなかには『パートナーの誘いを断る=嫌われる』との公式が脳内に出来上がってしまっている人が少なくないように感じます。今回は、そうではなく、相手を傷付けない断り方や伝えた方もあるのだということを知っていただきたいなと思います。

たしかに、『妻を誘ったのに断れられることが続いて、プライドが傷ついてしまうケース』も中にはあります。ただそれは女性側が、自身を守るためではあるものの、相手を傷付けてしまうような伝え方をしてしまったからであり、相手に嫌な思いをさせない上手な断り方もあるのです」(山名先生、以下同)

―「相手を傷付けない上手な断り方」とは、具体的にはどんな方法なのでしょう?

「最も重要なのは、『今日、私がセックスに応じられないのは、決してあなたのせいではない』ということを相手にきちんと伝えることです。パートナーからセックスを断られた男性が、『僕のことを好きでなくなったのかな?』とか、『自分のセックスがよくないのかな?』と自分を責めたり、プライドが傷付いたりしない方法で断ること。

具体的な方法のひとつとして、体調を理由にすることでしょう。その際に大切なのは、それを相手に伝えるタイミングです。たとえば、彼といい雰囲気になってベッドに誘われるタイミングになったときに、『ごめん、今日は体調が悪いからしたくない』と伝えるのは、できれば避けたほうがよいでしょう」

伝えるタイミングがポイント!

―では、いつ伝えるのがベストなのですか?

「誘われてしまってから断るのではなく、前もって相手に伝えておくのです。女性にはPMSの症状や月経前のホルモン変化によって、セックスに積極的になれない日もあります。そのことを普段からきちんと話し合っておくことが最善策ですが、もしそれが難しい場合には、たとえば今夜、セックスをするかもしれないと思う日には、自分の体調の悪さを夕方や昼間ぐらいから前もってパートナーにアピールしておくことです」

―たしかに「今夜はセックスをする気分ではない」と昼間からパートナーに伝えるのは難しくても、「今日はお腹が痛くて」とか「身体がなんだかだるいんだ」となら、前もって話すことができる気がします。

「そうですよね。女性が言いやすいだけでなく、そうすることでパートナーも『今夜はセックスをしないほうがいいかな』と、心の準備をすることができますよね。気分が高揚したなかで断られてショックを受け、お互いに気まずい思いをする事態もあらかじめ避けることができるのです」

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小嶋美樹
編集者、ライター、ディレクター。大学卒業後、出版社に勤務し、女性誌や実用書・ビジネス書の編集、WEBディレクターなどを経て、2020年からフリーランスに。現在は主にインタビュー記事や女性のライフスタイル・子供の教育系記事の執筆、韓国エンターテインメント記事の編集・執筆など行う。趣味は旅行で、今一番欲しいものは子供たちと日本中を旅して回れるキャンピングカー。