お悩み相談室 連載 by 小嶋美樹

セックスレスと本能の関係とは? リラックスモードになることがレス解消の鍵!?

今回は前回に引き続き「男性ホルモンと性欲」がテーマ。『フェムテックtv』で人気の産婦人科医・池田裕美枝先生こと“ゆみえ先生”が、SNSで集めた読者からのリアルなお悩みに答えます。

今回の相談:「彼とは仲良しなのですが、同棲してからはセックスレスになってしまいました。レス解消のためにはどうしたらいいのでしょう?」

ゆみえ先生の回答:「近い関係になると性欲が湧かなくなるのは自然の摂理。リラックスした状態でのタッチングなどで解消することも」

身体の機能ではなく、気持ちが原因?

―付き合いの長いカップルや生活を共にしているカップルのセックスレス問題は、よく聞く話ですよね。男性がセックスに積極的ではなくなるメカニズムに、男性ホルモンは関係しているのでしょうか?

「性欲と男性ホルモンが関係していることはたしかですが、今回の相談のように、付き合いの長いカップルのセックスレス問題に関しては、おそらく男性ホルモンの分泌量は関係ないのではないでしょうか。このような場合は、心因性に起因することが多いように感じます」(ゆみえ先生・以下同)

―心因性というはつまり、身体の機能の問題ではなく気持ちの問題だと?

「そうですね。社会行動を行う我々も含めた類人猿に共通して言えることとして、実は近い関係で社会性を営む身内に対しては性欲が湧きにくいことが分かっているそうです。ゴリラを例に上げるとすると、同じ群れのなかにいるメスではなく、群れ以外のメスに性的興奮を覚え求めるそうです。それはつまり、親族間での妊娠が起こらないようにとの自然の摂理だとも言えるわけです」

―「倫理的にダメだから」という以前に、より優秀な子孫を残すための本能ということなのでしょうね。それと同じことが人間の世界でも起こるということですか?

「おそらくそうでしょう。あまりに親近者になってしまうと、性欲が沸かないとおっしゃる男性は多いんです。でも、夫婦でセックスを楽しめないのは寂しい気もしますよね。たとえば、男性もパートナーとのセックスを望んでいるのにできない、いわゆる勃起不全の場合には、投薬治療を行うことで改善されることもあります。まずは2人で話し合って医療機関を受診するのもひとつの手だと思いますよ」

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小嶋美樹
編集者、ライター、ディレクター。大学卒業後、出版社に勤務し、女性誌や実用書・ビジネス書の編集、WEBディレクターなどを経て、2020年からフリーランスに。現在は主にインタビュー記事や女性のライフスタイル・子供の教育系記事の執筆、韓国エンターテインメント記事の編集・執筆など行う。趣味は旅行で、今一番欲しいものは子供たちと日本中を旅して回れるキャンピングカー。