お悩み相談室 連載 by 小嶋美樹

おりものシートを交換しない女性が多発中!? かゆみの原因になる「蒸れ」「洗い過ぎ」とは?

今回も前回に引き続き「おりもの」がテーマ。本サイトが読者に対して行ったアンケート結果をもとに、『フェムテックtv』でも人気の産婦人科医・池田裕美枝先生こと“ゆみえ先生”におりものシートを使用する際の注意点などを伺っていきます。

おりものシートを着けっぱなしにする女性たち!

―まずは、前回に引き続き『フェムテックtv』が読者に対して行ったおりものシートに関するアンケートの結果をご覧ください。

Q1.おりものシートを着ける頻度は?

Q2.おりものシートはどれくらい交換している?

―アンケートの結果、なんと6割もの女性がおりものシートを毎日、使用していることが分かりました。これを受け、前回では「おりものって何?」というお話を伺いました。今回は、おりものシートを交換する頻度に関する結果に注目をしていきたいと思います。

「多くの女性が日常的におりものシートを使用していることに対し、シートを交換する頻度があまりに少ないことが気になりました。おりものシートを丸1日、一度も替えない女性がなんと4割も! おりものを含んだおりものシートは水分を吸収しているので、ショーツのなかは普段よりも湿度の高い状態になります。にもかかわらず長時間にわたって同じものを着けていては、陰部の蒸れが心配です」(ゆみえ先生・以下同)

―おりものシートのなかには2枚構造になっている商品もあるので、それを使用した上で、「途中で1枚目を剝がしてはいるけれど、一度も交換をしない」という女性も含んだ数字ではあるかもしれませんが、それにしてもあまりの交換頻度の少なさにビックリですよね。

皮膚には水蒸気ではなく油分が大切!

「温度が高く、細菌が繁殖しやすくなる状態のことを一般的に『蒸れる』と言うのですが、その状態は皮膚環境にとっては好ましくない状況であるとも言えます。陰部を含めた人間の皮膚は、清潔に保たれ、油分で保湿されている状態がベストなのです」

―「保湿」と聞くと、湿度が高いことも決して悪いことではないようにも思えるのですが、違うのでしょうか?

「おりものが多い時期にそれを吸収したシートを着けっぱなしにし、ショーツのなかに水蒸気がたくさんこもっている状態が肌によいわけではないのです。夏場にたくさん汗をかいた状態で長時間にわたり帽子をかぶっていると、蒸れて痒くなったり、不快な匂いがしたりしますよね? それと同じ状況がショーツのなかで起こっているとイメージしてみてください。

そうではなく、清潔な皮膚が油分でコーティングされている状態というのが、人間の皮膚にとってはよい状態なわけです」

―「油分でコーティング」とは具体的にどのような状態のことでしょう?

 「ワセリンなどで保湿し、皮膚の表面が油分でコーティングされている状態のことです。ただ、陰部に何も問題がないときには、つねに油分でコーティングする必要はありません。おりものシートなどを長時間にわたり使用したことで、陰部が蒸れて赤くただれたり、痒くなってしまったりした際には、ワセリンなどで保湿して、その後はできるだけ皮膚に刺激を加えないようにするのがベストだと言えます」

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小嶋美樹
編集者、ライター、ディレクター。大学卒業後、出版社に勤務し、女性誌や実用書・ビジネス書の編集、WEBディレクターなどを経て、2020年からフリーランスに。現在は主にインタビュー記事や女性のライフスタイル・子供の教育系記事の執筆、韓国エンターテインメント記事の編集・執筆など行う。趣味は旅行で、今一番欲しいものは子供たちと日本中を旅して回れるキャンピングカー。