VEDAの処方箋 連載 by 橋本範子

妊娠を望む人におすすめしたい生活法「ディナチャリア」とは?

インドの伝統医療であるアーユルヴェーダには、約5000年前からQOL(クオリティオブライフ)を上げるための方法が数多く言い伝えられています。不調に対しても、その場しのぎの対処法だけではなく、根本的に改善するための働きかけであるという点でもとても有意義であり、現代のライフスタイルに取り入れたい知恵が満載です。

以前掲載したインタビューが好評だったアーユルヴェーダ専門家・MOTOKOさんによる連載がスタート。第4回は、「アーユルヴェーダ的妊娠のための土壌づくり」をテーマに、理想の1日の過ごし方「ディナチャリア(生活法)」についてお聞きしました。

“汚れた布にキレイな色は染まらない”ことを知る

―今回は妊娠を望む女性へのヒントになればいいなと思い、テーマを設けさせていただきました。

MOTOKOさん :私たち人類が良い子孫を繁栄したいと思うのは、本能のひとつ ですよね。“子孫繁栄ができる私”であるということは、健康であるということにも繋がります。今回のテーマにおける「ディナチャリア」は、もし女性が 健康であれば、自身の健康状態は保ちやすくなる。そして子供 をつくろうと十分な配慮を行えば 、本人の健康状態も保ちやすくなる。結果として、予防処置が広まることで病気の増加も阻止できるかもしれない。この観点でお話ししていこうと思います。

アーユルヴェーダには8つの診療科目があり、その中のひとつが「ヴァージカラナ」と呼ばれる強精法の科。ちなみにヴァージカラナを日本語に訳すと“馬のような生殖能力”という意味です。内科外科に並ぶ専門分野として、主に男性向けの性的機能障害の治療、子孫を授かるための方法を得られる場所なんですね。

―そのような科が設けられているほど、重要なことでもあると言えますよね。

MOTOKOさん:アーユルヴェーダではよくこういう例えをするんです。“汚れた布にいくらキレイな色を染めても染まらないでしょ?”と。体を浄化してからでないと、いくら良いものを取り入れても意味がない。だからこそ日常がいかに汚れた布にならないように生活するか が大事です。

―それこそがディナチャリアですね。

MOTOKOさん:そうなんです。すごく地味な当たり前の生活こそが、自分自身が健やかで良い方と出会い、良いセックスをする上でも大切。不妊症の対策にも繋がります。

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橋本範子
女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。