オーガズムはどうやって起きている? 知ってるようで知らないその仕組み

フェムテックの大きなムーブメントの根底にあるのは、自分自身を知る、自分の身体を知ること。そのためにも自分の中で起こる欲求に耳を傾けることが大切です。とはいえ、性的欲求や快感については知らないことも多いのではないでしょうか。そこで、国家資格を保有する鍼灸師であると同時に膣サロンを設立し、啓もう活動を行っている栗本夏帆先生に教えていただきました。

女性には快感を得るための臓器がある

人間には三大欲求と言われる、食欲、睡眠欲、性欲があります。その中でも性欲は秘め事として扱われてしまうことが多いため、知らないこと、悩みや不安を解決する術がわからないという人もいるのではないでしょうか。

性欲は、食欲や睡眠欲と同じように身体が示す正常な生殖反応です。個人差はあるものの、3歳くらいから性欲を意識し始め、身体が徐々にその感覚を学んでいると言われています。そこから年齢を重ねるとともにマスターベーションを知り、初潮を迎え、排卵前には性欲を実感するようになっていきます。

しかも、女性にはクリトリスと言う、快感を得るためだけの臓器も存在するくらい、感じることはノーマルな反応なのです。

オーガズムって何?

性的行為の中で起こる快感のことをオーガズムと言い、812回ほど起こる筋の収縮のことです。女性はクリトリスで快感を得ると骨盤で収縮が起きて、膣や肛門で、男性は肛門だけで感知されて脳に伝わります。そして、脳で指令が出されることで身体全体が心地いい状態に包まれます。

その感覚は尿を出す時の気持ちよさに似ていると言われており、それは骨盤で起こる収縮が尿を出す原理と同じだからです。

オーガズムを感じるまでの時間は、男性は1012分、女性は1618分と言われていますが、必ずしも得られるわけではありません。それは、たとえ身体的に刺激を受けても、脳にその刺激と感覚が伝わらなければオーガズムを得ることができないからです。

オーガズムを得るには身体を知ることから

つまりオーガズムを得るには、身体と脳の両方に刺激と快感が伝わる必要があります。それは、自分の身体のどこを触ると気持ちいいと感じるか、どういう雰囲気の中で行うとリラックスできるのかなど、心身ともに心地いい状態を探っていくことが大切です。

そのひとつにマスターベーションがあります。マスターベーションに抵抗がある、後ろめたい気持ちになってしまうという人もいると思いますが、自分の身体や脳を心地いい状態へ導く行いと思えば、少し気楽に感じられますよね。

オーガズムを得ると、オキシトシン、いわゆる幸せホルモンが分泌されるので、心身ともにリラックスすることができます。そうするといい睡眠にもつながり、よく眠れると日中も健やかに過ごせるため、幸せの連鎖が起きます。

さらに、自分の気持ちいい場所、心地いい状態を知っておくと、パートナーにも共有でき、いい関係性が築けるきっかけにもなります。パートナーとお互いどこが気持ちいいか話せる、探れる関係性が築けると素敵ですよね。

オーガズムにこだわらないで!

オーガズムの仕組みを知っておくとその状態を作りやすいという利点もあります。逆に知らないと、たとえオーガズムを迎えたとしても、「これがオーガズムなんだ」と認識することができず、さらに、理解不能なその状態に焦ってしまうかもしれません。

ただし、オーガズムを得ることにこだわらないでください。性的行為をするたびにオーガズムが得られるわけではありませんし、得られることが正解でもありません。「気持ちいいな~」「心地いいな~」という状態で満たされる人もいれば、パートナーとスキンシップをとるだけで幸せだと感じる人もいます。

自分とパートナーの感覚にフォーカス

また、アダルト関連の映像など、世の中にはさまざまな情報がありますが、ある種の演出が入っていることもありますし、そのすべてが正しい知識というわけではありません。オーガズムにまつわる間違った情報に惑わされることなく、自分自身の感覚やパートナーとのコミュニケーションを意識しながら、ふたりが心地いいと感じる状態を大切にしてください。

栗本夏帆氏

グラン治療院の統括院長。国家資格を保有する鍼灸師として活動しながら、「一般社団法人 日本温活協会」の温活士としても活躍。女性限定の膣サロンを立ち上げるなど、勉強会や啓もう活動にも励んでいる。https://biyoshinkyu.net/

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