【読者のお悩み】生理前に勃発!夫との大ゲンカを防ぐ「アサーティブコミュニケーション」とは?
月経やPMS(月経前症候群)、セクシャルな問題など、女性には特有の悩みや不調がつきものです。その症状は、痛みとなって身体に現れるだけでなく、時に女性の心にも重くのしかかります。なかなか人に話すことができないそんな女性特有の心の問題への対処法を、公認心理師の山名裕子先生に伺います。
〈今回のお悩み〉
「生理前になると夫とのケンカが多発します。先日は些細なことからケンカがエスカレートして、相手を深く傷つけるような言葉を浴びせてしまいました。生理前に増えるパートナーとのトラブルを防ぐ方法はありませんか?」(30代・主婦)
INDEX
症状を共有することが解決への第一歩
「月経前にパートナーとのトラブルが増えてしまう、という悩みは、私のメンタルケアオフィスのクライエント様からも多く寄せられる相談のひとつです。その時期になると、いつも以上に相手の行動や言葉にイライラしたり、不安感が強くなったり……。これはPMSの症状のひとつなのです」(山名先生・以下同)
―月経前の黄体期に起こるホルモンバランスや自律神経の乱れによって、女性はこの期間、精神的に不安定になりやすいんですよね?
「そうなんです。そしてこのような相談は、実は女性からだけではありません。『パートナーの精神状態が不安定になってケンカが絶えず、どうしていいのか悩んでいる』と相談に訪れる男性もいらっしゃいます。なかには、『妻が生理前になると、普段とはまるで別人のような性格になってしまい困惑している』と訴える男性も。こういったケースでは、私はカップルカウンセリングをお勧めしています」
―カップルで一緒にカウンセリングを受けることで、どのような効果を生むのでしょう?
「女性が月経前になると怒りっぽくなるのは、女性ホルモンの影響からなのだということをお互いが認識することが、トラブル回避の第一歩になります。パートナー同士、共に向き合う姿勢が大切ですね」
自分の月経周期を把握しよう
「男性には、月経に伴う女性の心身の変化を実感することはできません。けれど、“女性にはそういう時期があるものだ”という知識があれば、たとえば普段はそんなことではイライラしない妻が怒り出したときに、“月経前にケンカになりそうになったら、自分の言い方を少し変えてみよう”とか、“時期がすぎれば収まるだろうから、今はどんな言葉も受け止めよう”と、男性側の許容範囲も広がるかもしれません。
また、女性側も“月経前はケンカになりがちだから、物理的な距離をおこう”とか、“イライラしないために、自分がリラックスできる予定を入れておこう”と、対処法を考えておくこともできるでしょう」
―そのような対処をするためにも、女性自身が自分の月経周期をきちんと把握することが大切ですね。
「そうですね。相談を受けているなかで意外と多いのが、“パートナーに妙にイライラするなとは思っていたけど、実はそれが生理前の時期だったということに後から気が付いた”という女性の訴えです。今は月経スケジュールを管理してくれるスマホアプリなどもあるので、まずはきちんと自分の身体のリズムを把握することが大切です」
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