ココロの処方箋 連載 by 小嶋美樹

【公認心理師監修】過去の恋のトラウマは元カレが原因!?「客観視と自分磨きで乗り越えましょう」

月経やPMS(月経前症候群)、セクシャルな問題など、女性には特有の悩みや不調がつきものです。その症状は、痛みとなって身体に現れるだけでなく、時に女性の心にも重くのしかかります。なかなか人に話すことができないそんな女性特有の心の問題への対処法を、公認心理師の山名裕子先生に伺います。

※2021年10月20日掲載の記事です。

〈今回のお悩み〉

「3年前に別れた元カレに当時よく言われていた『胸が小さいね』とか『もっと痩せたら?』などの言葉が今も忘れられず、自分の容姿やスタイルに自信が持てません。次の恋愛に進む勇気を取り戻すためにはどうしたらよいのでしょう?」(20代・会社員)

「問題は元カレにある」と自覚することが大切

「人にはそれぞれが理想とするボディ・イメージがあります。そのため、たとえ誰もが羨むスタイルの持ち主であっても、自分の身体に100パーセントは満足していなかったり、人には言えないコンプレックスを抱えていたりするのです。『どんな人でもみんな、何かしらのコンプレックスを抱えて生きているのだ』ということを、まずは今回の相談者様に知っていただきたいなと思います」(山名先生、以下同)

―それでも大好きな人から言われた「胸が小さい」とか「痩せたら?」の一言はキツイですよね……。

「そうだと思います。ただ、今回の相談者様の元カレのように、相手を傷付けるような発言をしてしまう人の場合、問題はその元カレのほうにある場合が多いのです。もしかすると、その元カレも何かしらの強い劣等感を抱えていたのではないでしょうか? 

劣等感ゆえに自分が最も言いやすい相手である彼女に対してだけは優位に立とうと、敢えてネガティブなワードをぶつけ続けていた可能性も考えられます。だとすれば、問題視すべきは元カレのほうであって、相談者様が過去に言われた言葉に囚われ続けるべきではないのです」

―でも、自分のことを冷静にそう分析できる人は多くないような気がします。

「そうですよね。ただ、トラウマになっている事柄を克服するためには、まずは『これは私の問題ではなく、彼の問題なんだ』と、正しい認識を持つことが大切なのです。その判断が自分自身では難しい場合には、専門家によるカウンセリングを利用するなどの方法もおすすめです」

―たしかに、心が健全な人であれば、恋愛中の相手を貶めるような発言を繰り返すはずはないですもんね。

「その通りです。『彼の問題だったんだ』と正しく認識し、自分の心に渦巻く感情を一旦終わらせてあげることが何よりも重要なポイントなのです」

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小嶋美樹
編集者、ライター、ディレクター。大学卒業後、出版社に勤務し、女性誌や実用書・ビジネス書の編集、WEBディレクターなどを経て、2020年からフリーランスに。現在は主にインタビュー記事や女性のライフスタイル・子供の教育系記事の執筆、韓国エンターテインメント記事の編集・執筆など行う。趣味は旅行で、今一番欲しいものは子供たちと日本中を旅して回れるキャンピングカー。