フェムテック/ケア by 木川誠子

妊娠中のカフェインはやっぱりNG?大切なのは自分のリスクを知ること【医師監修】

大好きなコーヒーもダメ、パートナーや友達とお酒を楽しむのもダメ……妊娠中はなにかと行動が制限されがち。「妊娠しているからダメという受け取り方ではなく、自分のリスクを知ることで妊娠期間を楽しく、快適に過ごすことができます」と、産婦人科医の池袋真先生が教えてくれました。

※2022年4月25日に掲載した記事です。

妊娠中は避けたほうがいい食べ物があるのはなぜ?

「妊娠中に避けたほうがいい食べ物や、NG行動と言われるそのすべては、妊婦さん自身の身体のことだけでなく、赤ちゃんの発育への影響を考えてのことです。

例えば、カフェインは胎盤を通過することができるため、妊婦さんが過剰にカフェインを取ると胎盤から移行して赤ちゃんの成長に影響を及ぼすと考えられています。また、カフェインは赤ちゃんの成長だけでなく、流産や早産の原因になる可能性があるとも言われています。妊婦さんの食べたものがそのまま赤ちゃんに吸収されるかもしれないことを考えると、摂取するものには気をつけたいですよね」(池袋真先生・以下同)

妊娠中に避けたほうがいい主な食品

・過剰なカフェイン→赤ちゃんへの発育に影響が出る可能性があるため

・アルコール→少量であっても、飲酒は避ける必要があります。赤ちゃんの奇形や脳の異常、発育に影響が出ること、妊婦さんのうつ症状の悪化に関連する可能性があると言われているため

・食品添加物→インスタント食品などは必要な栄養素が取れないため、量に注意が必要

・生魚→食中毒を防ぐため

・加工品→生ハム、ナチュラルチーズ、スモークサーモン、肉・魚のパテには、リステリア菌による食品であり、妊婦さんが感染した場合、赤ちゃんに影響が出ることもあるため。食べる場合は十分に加熱することが大切

旅行などの長距離移動も要注意

「妊娠中に気をつけたほうがいい行動には、重いものを持ち上げない、お腹を圧迫しないといったことから、車や自転車の運転にも注意が必要です。万が一、お腹を打ってしまった時は、一度かかりつけの病院に連絡をしたほうがよいです。すぐに受診をするようにと指示がある場合もあります。

赤ちゃんにとってタバコがダメなことは広く知られています。タバコの成分によって血管が収縮し、赤ちゃんの成長や胎盤に影響を及ぼすからです。早産や流産、胎盤異常が生じることもあります。最近は、煙がでない電子タバコが主流になってきていますが、電子タバコにも受動喫煙はありますので、自分自身が吸うことも含め、紙タバコと同様に避けましょう。

マタタビ(マタニティー旅行)という言葉が流行した時期がありましたが、妊娠には安定期はないと言われているため、妊婦さんのリスクを伴う長距離移動はおすすめできません。何週になっても、妊婦さんや赤ちゃんに何かが生じてしまうこともあります。万が一何かあった場合、すぐにかかりつけの病院を受診できる場所にいることは大事です」

妊娠中に避けたほうがいい主な行動

・重いものを持ち上げない→身体に負担がかかり、おなかのはりが強くなることがあるため

・紙、電子タバコの受動喫煙→流産・早産・胎盤異常だけでなく、赤ちゃんの発育に影響を及ぼすため

・旅行などの長距離移動→万が一の事態に、すぐに病院受診ができない可能性があるため

妊娠中に気をつけたほうがいい主な行動

・お腹の圧迫→身体に負担がかかっている可能性があるため

・車や自転車の運転→お腹を打ってしまう可能性があるため

「妊娠中に気をつけたほうがいい行動は、無理しない程度は問題ありません。ただし、お腹を打ってしまった時は必ずかかりつけに連絡してください」

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木川誠子
出版社勤務を経て2009年よりライター・エディターのフリーランスとして活動。ウェルネスや美容、ライフスタイルのコンテンツを発案し、ディレクションから執筆まで一貫して携わる。2016年から兼ねてより関心のあったフェムテック領域に本格的に取り組み始め、フェムケアをはじめ、五感を通して自分を知るための”フェムアートプロジェクト”を立ち上げる。2022年には「株式会社k company」を設立し、その実践の場を創造・提供している。ライフオーガナイザー1級/アロマ心理/公認フェムテックマイスター(TM)