コンドームだけじゃない! ピル、IUD(子宮内避妊具)、避妊パッチに男性不妊手術……女性主体の「避妊方法」
『フェムテックtv』で人気の産婦人科医・池田裕美枝先生こと“ゆみえ先生”が身近な性に関する悩みや疑問に答える本連載。前回に引き続き「避妊方法」をテーマに、今回はコンドーム以外の避妊手段に関して伺っていきます。
前回の記事:『コンドームを正しく使用するコツとは? 「つけていれば安心」は大間違い!?』
INDEX
ピルや子宮内避妊具という方法も

―日本ではコンドームによる避妊法がまだまだ一般的で、その他の方法を試したことのない女性も多いのではないでしょうか。コンドーム以外にはどんな手段があるのですか?
「ピルやIUD(子宮内避妊具)という避妊法があります。PMSや月経過多、月経困難症の治療にも処方されるピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種の女性ホルモンが配合された飲み薬で、毎日服用することで排卵を抑制し、妊娠を防ぐ効果があります」(ゆみえ先生・以下同)
―月経治療に処方されるピルと避妊薬としてのピルは同じものなのですか?
「同じです。ただし、月経困難症として処方される薬は、保険が効くようにするための課程で、避妊効果についての確認がされていません。成分は同じなので、避妊効果があると考えてよいのですが、目的が避妊の場合は、避妊用の自費のピルをもらうほうがよいでしょう。3割負担の方であれば、ご本人の負担額はほとんど同じです」
―もうひとつのIUDとはどんなものなのですか?
「子宮内にプラスチック製の避妊リングを装着することで妊娠を防ぐ方法で、月経困難症の治療などにも用いられるミレーナはIUDの一種です。ただしこちらは、保険適用の場合、自費よりご本人負担額は安くなります。
他には、女性の不妊手術という選択肢もありますが、卵管結束とも呼ばれる不妊手術は、帝王切開と合わせて行われることが圧倒的に多く、ピルやIUDほど一般的な方法ではありません」
日本は「避妊後進国」?

―コンドーム以外はどれも女性が主体となった避妊方法ですね。
「今、世界各国でスタンダートとなっているのは、これらの女性主体の避妊法なのです。女性が自ら選択できるといったメリットだけでなく、そのどれもがコンドームよりも高い避妊率を誇ることも、世界の女性たちから選ばれている理由でしょう。
他にも、日本国内には流通していませんが、腕に貼るパッチから女性ホルモンが吸収されることで排卵を抑制し、妊娠を防ぐことができる避妊パッチや、腕の皮下に埋め込むインプラント、避妊注射なども世界ではスタンダードな方法です」
―なぜ日本には避妊パッチやインプラント、避妊注射がないのでしょう?
「日本は諸外国に比べ、圧倒的にピルを服用している女性が少ないという現状があります。ピルの普及率が低い日本に、新薬の承認申請を獲得してまで避妊パッチや避妊注射を導入しようと試みる製薬会社が少ないことが、日本での導入が遅れている理由だと考えられます」
―製薬会社がビジネスモデルを組めないのも、たしかに納得です。
「ピルやIUDは女性が自らの意思で避妊することができるアイテムなので、女性たちには広く知ってもらいたいのですが、残念ながら性感染症対策にはなりません。そのため、ピルやIUDを避妊手段として取り入れたとしても、性感染症リスクがゼロではない相手との性行為の際には、コンドームを併用することも忘れないでください」
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