PMS/生理 by 小嶋美樹

「生理痛が辛すぎてピルを飲み始めました②」~副作用、不妊…服用後の実態編~

女性にとって月経は、日常生活の一部。しかし、その月経期間中に腹痛や頭痛、吐き気や気分の浮き沈みなどを感じている人も少なくありません。これらの症状が日常生活に支障をきたすほどの場合には、「月経困難症」と呼ばれることをご存じでしょうか? 「月経困難症」を患う女性は、今や生殖年齢の女性の4人に1人以上とも言われています。

生活に支障をきたすような辛い症状を伴う場合には、我慢するのではなく、婦人科やレディースクリニックを受診することが大切です。今回は、「月経困難症」の症状で初めてレディースクリニックにかかり、受診の結果、ピルを処方された女性のリアルな体験談の後半編です。

2021年3月19日掲載の記事です。

>>前半の記事はこちら

「生理痛が辛すぎてピルを飲み始めました①」~レディースクリニック受診編~

ついにピルをゲット。不妊とピルの話

都内のマスコミ系企業にお勤めの山田美香さん(36歳・仮名)は2018年の秋に、毎月の辛い生理痛に耐えかねてレディースクリニックの門を叩いたそうです。前回は、受診初日にクリニックで行われた諸々の検査のお話をうかがいました。

「最初にクリニックを訪れた日は、問診、超音波検査、血液検査、子宮頚癌検査を行いました。ピルの処方を希望していることは伝えたのですが、この日は検査まで。血液検査などの結果が出る1週間後に、クリニックを再訪しました」

その時にはどんなやり取りがあったのですか?

「順番が来て診察室に入ると、医師から、前回行った血液検査や子宮頚癌の検査にも特に問題がなかったとの説明がありました。また、ピルの副作用に関する説明もあり、血栓症リスクが高くなる喫煙の有無や持病に関しても聞かれました。私はそれらの条件をすべてクリアしていたので、ピルの服用が可能だと言われて」

なかには希望してもピルの服用ができない人もいるのですね。

「私はたばこを吸いませんが、ヘビースモーカーは禁煙をしないとピルの服用ができないと聞きました。また、肥満体系の人や40歳以上の人なども、同じく血栓ができるリスクが高くなるため、医師の判断を仰ぐ必要があるようです」

山田さんは前回の問診で、医師から「月経困難症」であることが伝えられていたんですよね?

「はい。それに、経血の量の多さにも悩んでいることを伝えていました。私はまだ結婚をしていませんし、今すぐ妊娠を希望しているわけではないので、生理期間中の辛い腹痛を和らげる目的で、低用量のピルを試してみることにしたんです」

ピル服用中は妊娠ができないのですか?

「私が処方されたのは『ヤーズ配合錠』という種類のピルだったのですが、ピルの説明書によると『排卵を抑えることで子宮内膜が厚くならないようにして、痛みの原因となる物質の産生を抑え、月経困難症の症状を和らげます』とありました。ピル服用中は排卵が止まるので、当然、妊娠することはありません」

ピルの服用をストップすれば、妊娠は可能なんですよね。

「私も排卵を止めると聞いて将来の不妊リスクが心配になってしまい、医師に質問をしたんです。ピルの内服を中止すれば2か月ほどで子宮は元の状態に戻るとのことで、ピルによって不妊リスクが上がることはないと聞き安心しました。ただ元の状態に戻るということは当然、服用をやめると『月経困難症』の症状も再発する可能性があるということ。ピルは続けて飲むことが大切なようです」

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小嶋美樹
編集者、ライター、ディレクター。大学卒業後、出版社に勤務し、女性誌や実用書・ビジネス書の編集、WEBディレクターなどを経て、2020年からフリーランスに。現在は主にインタビュー記事や女性のライフスタイル・子供の教育系記事の執筆、韓国エンターテインメント記事の編集・執筆など行う。趣味は旅行で、今一番欲しいものは子供たちと日本中を旅して回れるキャンピングカー。