PMS/生理 by 木川誠子

30代の身体の変化は女性ホルモンと筋力の低下が要因? 東洋医学の視点でその変化と向き合う

30代になって「疲れやすくなった」「生理痛が重たくなったように感じる」「気持ちが不安定になりやすい」など、身体や心の変化を感じている人も多いのではないでしょうか。『フェムテックtv』が30代を対象に行ったアンケート調査では、95%の人が20代とは違う身体の変化を感じていました。

なぜそのように感じるのか。その理由や日々の暮らしの中で心掛けたいことなどを、漢方医学、自然療法の考えに基づき、食事の指導や漢方薬処方を中心とする診療を行う「イシハラクリニック」副院長の石原新菜先生に教えていただきました。


身体、心、生理状態に変化が見られる

Q.30代を迎えて、20代とは違う身体の変化を感じますか?

Q.その変化はどこに表れましたか?

実に95%の人が、20代とは違う身体の変化を感じているという結果に!さらにその内容を大きく3つに絞って聞いてみたところ、その変化は「身体」に表れている人がもっとも多く、「精神面」「生理の状態」と続きます。

 

それぞれを具体的に見ていくと、身体の変化では

「疲れやすくなった」

「痩せなくなった」

「丈夫だと思っていた肌が突然、やや敏感肌になった」

という声があがり、

「体力も落ちたし、メンタル面も落ち込みやすくなった」

と心身両方の変化を感じている人もいました。

 

そして、生理の状態での変化は、

「PMSでの気分の落ち込み、不安定さ」

「今までなかったのに、ひどいPMSになって爆発している」

「以前はPMSとは無縁だったのに、生理前のイライラと不調が増えました」

とPMS症状についてのものが多く見られ、中には、

「子宮頸がんなどの病気が出てきた」

「生理も生理痛も変わり、おかしいと思って病院に行ったら筋腫ができていました」

というケースも。


変化を感じても改善方法がわからない

今回の調査では、30代を迎えて、20代とは違う身体の変化を感じている人が95%もいる一方で、その変化について対処していない人が多いという結果も出ています。

Q.その変化について何か対処していますか?

していない62%の回答の中には、「改善の方法がわからず何もしていません」という声があり、変化した理由がわからないから対処ができていない可能性も。そこで、東洋医学の視点で診療を行う「イシハラクリニック」の石原新菜先生に変化が起きる理由について伺いました。

30代は変化が徐々に起きてくる移行期

「医学には大きく分けて、西洋医学と東洋医学があります。西洋医学は病気やケガを治すこと、つまり治療が目的。その一方で、東洋医学では病気やケガの原因を突き止めて取り除くことを目的としています。そのためには、根本的な原因を探る必要があり、症状のある患部だけではなく全身を診て、生活習慣なども含めて、観察しながら治療法を判断していきます。

その考えがベースにある東洋医学では、個人差があるので一概には言えないところはありますが、40歳をターニングポイントだと考えます。だからといって、40歳になると急に不調が起こるわけではなく、徐々に変化が起きてくるため、30代がその移行期にあたります。その変化を腎虚(じんきょ)と呼びます」

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木川誠子
出版社勤務を経て2009年よりライター・エディターのフリーランスとして活動。ウェルネスや美容、ライフスタイルのコンテンツを発案し、ディレクションから執筆まで一貫して携わる。2016年から兼ねてより関心のあったフェムテック領域に本格的に取り組み始め、フェムケアをはじめ、五感を通して自分を知るための”フェムアートプロジェクト”を立ち上げる。2022年には「株式会社k company」を設立し、その実践の場を創造・提供している。ライフオーガナイザー1級/アロマ心理/公認フェムテックマイスター(TM)