フェムコト 連載 by 橋本範子

難病発症で働き方が変化。キャリアも妊娠も諦めなくていい

産むこと、働くこと……自分の軸にあることを、メディアを通して発信したい

フェムテックtv:arがフェムケアについての企画を取り上げた、最初のきっかけを教えてください。

足立さん:うちの読者には、ボディとかスキンケア(の特集)号が売れるんですよね。arの強みってなんだろうと考えたときに“着飾るより素の自分を磨くのが好きだよね”と思いました。そうなると、生理のこととか体のことって外せない。キレイって健康の上に成り立つよねというところがきっかけです。20代の頃って“大丈夫だろう”と思って病院に行かないことは“あるある”ですが、いまはもう、秒で行きます。このまえ“目に閃光が走った!”と思って病院に行ったら「ただのドライアイです」と言われましたけど(笑)。

フェムテックtv:“気になることがあったら病院へ行く”のは、ご自身の病気の経験も大きいのでしょうか?

足立さん:そうですね。ネフローゼ症候群ってむくみが発症する病気なんですが、太ったのかなと思って病院じゃなくてしばらくキックボクシングに行ってたんですよ。そうこうしているうちに1日で(体重が)5kgくらい増えて、これはヤバイと思い、町の病院へ。「うちでは治療できない」と総合病院、さらに大学病院へ移され、即入院でしたからね。

フェムテックtv:病気を曖昧にさせてはいけないですね。ちなみにフェムケアについての企画の反響は、いかがでしたか?

足立さん:生理に関してはアンケートの戻りもいいですし、吸水ショーツなども好意的に受け止められているなと感じます。主な読者層は20代ですが、妊活に関してはまだまだ他人事のような気もしますね。

フェムテックtv:足立さん自身が愛用しているフェムケアアイテムはありますか?

足立さん:吸水ショーツですね。3日目くらいから自由になるし、ナプキンの煩わしさから解放されるし、何より産後の尿漏れにもいい。骨盤底筋の衰えは、産後の体でいちばん変わった部分かもしれないです。

フェムテックtv:確かに生理だけでなく、産後の尿漏れ対策にもいいですね。そのほかに、フェムケアで注目しているトピックスはありますか? 

足立さん:AMH検査(卵巣予備能検査)です。二人目の子どもがほしいと思っているのですが、いまがいちばんキャリアに迷っているんですね。編集長だし、だけどタイムリミットも迫っているからそんなことも言っていられないし……。卵子の数を知った上で計画を立てなければと思っています。

“妊娠ロマンティック主義”のようなものは、もうやめたほうがいい。二人が愛し合った先に妊娠するのが理想じゃなくて、いろんな形の妊娠があるのが当然という前提があれば、少し変わってくるのかもしれないと思いますね。

フェムテックtv:向き合わなければいけないことが、たくさんありますよね。足立さんは、今後どんなライフプランを描いていますか?

足立さん:一生仕事はしていたいなと思います。それが編集の仕事ではないかもしれないけれど、何かを発信して誰かのためになることはしていきたい。4月から30代女性向けのフェムケアサイト『mEdel(メデル)』を立ち上げる予定ですが、自分のライフステージに寄り添うものをつくるのはすごく楽しいです。20代の頃は彼氏からLINEの返事がないことに悩んで、それを誌面づくりに反映するとか、それはそれで楽しかったんですけどね(笑)。


「コロナ禍で今は開催ができませんが、新年会は100人規模で開催。これだけのスタッフに支えられていることを実感します」

フェムテックtv:新たな媒体の誕生、楽しみにしています! では最後に、足立さんにとってのウェルビーイングな社会とは?

足立さん:私たちの生き方ってすごく多様化していて、働く、産む、休む…色んな選択肢があるけれど、そのどれも間違っていなくて、それぞれが認め合えればと思っています。

サイトを立ち上げるにあたって「子供を産んで働くことが不安だ」といったような声を多く聞くようになりました。まずはそんな不安を持った女性が少しでも減るよう、情報を発信していきたいと思っています。

photographer Shiori Ota

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橋本範子
女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。