
PMS期の「日中の眠さ」は夜眠れていないことが原因!? 熟睡のための「10の行動」とは?
『フェムテックtv』で人気の産婦人科医・池田裕美枝先生こと“ゆみえ先生”が、女性の悩みや性の疑問などに答える本連載。今回は「睡眠とPMS」の関係について。PMSの症状のひとつとして上がる「日中の眠さ」の原因と、具体的な対処法に関してお話を伺っていきます。
INDEX
PMS期の眠さは、睡眠の質の低下が一因
「前回は、日常的に適度な運動をすることでPMSの症状緩和が期待できることをお話ししました(※前回のリンク入れる)。そしてもうひとつ、PMSの辛い心身症状を軽減させるために重要なことが『睡眠』です」(ゆみえ先生・以下同)
―月経前は睡眠の質が下がることもあると聞いたことがあります。本当ですか?
「その通りです。PMS期にもあたる月経前は、女性ホルモンのエストロゲンの値が下がってくる時期。エストロゲン値が下がると睡眠が浅くなります。その最たる例が、更年期や授乳期です。不眠は更年期の症状のひとつですし、産後の授乳期は、夜中に泣きだした我が子に反応できるよう眠りが浅くなることが分かっています。どちらもエストロゲン値が下がったことにより起こっているのです。
PMSの症状に悩む人のなかには、日中に強い眠さを感じる人も少なくありません。それもエストロゲン値が下がることで睡眠の質が下がり、夜ぐっすり眠れていないことが原因だと考えられています」
眠りの質向上のための「10の行動」
―ただでさえ眠りが浅くなるPMS期には、意識的に眠りの質を上げる工夫が大切なのですね。では、夜間ぐっすり眠るためにはどんな対策をとればよいのでしょう?
「不眠症には改善策として推奨されている行動療法が数多くあり、たとえば以下のような方法が効果的だと言われています。
【1】寝る時間が違ったとしても、毎朝、必ず同じ時間に起きる
【2】朝、起きたらすぐに朝日を浴びるなどして、目の奥に1万ルクス以上の光を入れる
【3】昼寝は15分以内にとどめる。ただし午後4時までの時間であれば、15分の仮眠を何度とってもOK
【4】昼寝はベッドやソファに横になったりせず、できるだけ座った状態で行う
【5】日中に適度な運動を取り入れる
【6】夕飯は寝る3~4時間前までに終わらせる
【7】入浴は寝る2時間前までに済ませる
【8】就寝前にはテレビやパソコン、スマートフォンなどを見ない
【9】夜中に目が覚めたとしても時計を見ない
【10】どうしても寝付けない場合は一度布団から出て、間接光なかで過ごす
これはPMSの改善に限った話ではなく、不眠症の代表的な療法なのですが、PMS期の日中の眠さや身体の倦怠感に困っている患者さんにもこのような行動療法をおすすめしています」
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