フェムコト PMS/生理 連載 by 橋本範子

生理不順と付き合いつつ、メンタルケアしながらフェムテックを学ぶ|TWIN PLANET アーティストプロダクション部マネージャー 前原美奈都さん

20歳になる寸前で初経を迎え、生理×スポーツの問題に直面

フェムテックtv20歳になる直前で初経がきたとのことですが、どう感じましたか?

前原さん:なんだか恥ずかしかったです。それまで生理用品を買ったこともないし持ったこともなかったので、トイレの中で叫びました。「来てる、来てる、来てる!」って。友達がいたのでナプキンはもらえましたが、開けたこともないからどうつけたらいいかも知らなかった。練習中もレオタードなので「見えてないかな?」「いつ変えに行けばいいの?」って考えてしまい、全然練習に集中できなかったです。

フェムテックtv:スポーツをしている人にとって生理というのは精神的にも負担になりますよね。

前原さん:そうですね。大会と生理日が当たってしまうと「今回の大会は無理だわ」と言ってる子もいました。レギュラーの争いもあるなか生理などで思うように動けないというのは、側から見たら体のメンテナンスがうまくできてない人と思われちゃう。だからみんな必死に頑張る、みたいな。本当にスポーツをしている人にとって生理は、大きな問題だと思っていました。

AD時代。街頭インタビューの様子

フェムテックtv:現在でも生理周期は定まってないとのことですが、急な生理への対応策はどのようにされていますか?

前原さん:AD時代もそうですが、マネージャーという職業柄、四次元ポケットのようにいろんなものを常にカバンに入れてるんです。タレントさんが急にロケ先で……近くにコンビニがなかったら……などいろんな場面を想定していろいろ持ち歩いてる。だから正直、急な生理に関しても困ったことはないです。最近では、フェムテックの仕事関係で教えていただいた吸水ショーツも愛用しているので、不定期ながら今週そうかもな?と思う日には履くようにしています。

フェムテックtv:スポーツをしてる人にとっても、吸水ショーツは画期的ですよね。

前原さん:体操選手時代にあれば使いたかった!ってすごく思いました。GUやユニクロでも安く買えるので、友だちにも勧めてます!

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フェムテックtv:「フェムテック」という言葉を知ったのは、IMALUさんがきっかけなんですよね?

前原さん:新型コロナウィルスの影響で仕事が一気に減ってしまったことを機に、IMALUさんが興味を持っていたフェムテックについてクラブハウスで配信を始められたんです。私は正直、人の性に対して興味を持ったことがなかったので、最初は業務的に聞いていました。ただそこで音声配信を拡大しようという話になり、AD時代の経験から「簡単な編集ならできます」ということで、私がYouTubeの編集をお手伝いすることに。それが『ハダカベヤ』という番組です。

TV制作会社のADを経て、IMALUさんのマネージャーに

フェムテックtv:そこから興味を持ちいろいろと調べるなかで、フェムテックにどんな印象を持ちましたか?

前原さん:いざ知ると当たり前のことなのに、フューチャーされてなかったことに気づいて。生理のことは女性なら誰しも通る道だけど、なんとなく友達とは話さない。まだ人に話せる環境は少ないのかなと思います。

フェムテックtv:マネージャーという仕事は体力的にも、人のケアという部分ではメンタル面でも強くなければいけないのかなと思います。現在は、ご自身の健康やメンタル面はどのようにケアされていますか?

前原さん:正直ヘルスケアは、何もしてないです(笑)。メンタルケアは、仕事でもなんでも楽しんでやることを心掛けています。毎日が違う現場なので、常に刺激があり日々学ぶことばかり。忙しくしているほうが性に合ってるので、仕事に対して苦に思ったことはありません。高校時代の減量を思うと、あれ以上の苦はないです(笑)。

それから、休みの日はとにかく好きなことをする。アイドルが大好きなので、ライブに行ったり音楽を聞いたり。昔からテレビっ子でテレビを見るのも好きなので、録画したものを見続けたり。エンタメが好きなんです。ADになったきっかけも、芸能人に会いたいから(笑)。仕事してお金もらって、芸能人に会えるなんてご褒美じゃん!って。ただそれまで体操一本でやってきたので、パソコンも使いこなせず。体力と根気だけある何もできない子が入ってきたという印象だったと思うんですが、変なプライドがないので、わからないことはちゃんと聞く。聞くことに恥ずかしさを持ってないんです。やったことがないから、分からなくて当たり前。でも同じことを2回は聞かないようにしようと。聞けば、みんなちゃんと教えてくれますしね。

お休みの日の推し活が活力源

フェムテックtv:タレントさんへのサポート面で、心がけていることはありますか?

前原さん:自分のこともオープンに伝えること。マネージャーとしてタレントさんにはいろいろ聞くけど、タレントさんだけがオープンにするのも対等じゃないと思って。IMALUさんとは他愛もない話からディープな話、フェムテックの話まで……移動中や楽屋では、ヘアメイクさん、スタイリストさんも一緒にうるさいくらい話してます。お互いがオープンでいれるので、些細なことも伝えてくれるんですよね。そうすることで、距離感も上手く取れるようになりました。コミュニケーションを取るテーマが増えると、より親密な関係性が築ける。フェムテックに関しても、商品を試したり、詳しい方のお話を聞いたり一緒に学んでいきたいです。

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橋本範子
女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。