PMS/生理 今月のFな人 連載 by 川端宏実

【加藤綾菜×管理栄養士・佐藤志歩さん】30代の体の変化に合わせた食生活って!?|後編

普段から、夫の加藤茶さんの体調を気づかい、栄養バランスのいい食事を心がけている加藤綾菜さん。減塩調理についても知識が豊富でSNSでも話題となっています。そんな加藤さんでも、30代に入ってからの体調の変化はつらいそう。今気をつけるべき食生活について、管理栄養士の佐藤志歩さんに教えていただきました。今回も、簡単に作れるおすすめレシピと合わせてご紹介します。

>>前編も合わせてチェック:加藤綾菜×管理栄養士・佐藤志歩さん】生理前の食生活、どう付き合うのが正解!?|前編

 

生理中の症状も変わってきた30代、だるさを強く感じるように……

加藤彩菜さん(以下加藤さん):前回お話をした生理前の暴食以外は、カトちゃんに合わせた食事にしているので減塩でヘルシーな食事を心がけているのですが、30代になってから生理中の体調も変わってきてしまって。睡眠もしっかり取っている方だと思うし、食生活の改善で本当に効果があるのかわからないんです。

佐藤志歩さん(以下佐藤さん):加藤さんの場合、食生活はとてもバランス良く健康的なお食事を摂られていると思います! なので改善するとすれば、不調に合わせた栄養素を意識的に取り入れることがいいと思います。ここで注意をしたいのが、不調を感じた時に、その栄養素を補っても、すぐに効果はでないということ。食事の効果が体に現れるには、時間が必要です。毎日一食、体調に合わせた栄養素を意識的に摂ることを継続することが体質改善に繋がります。


加藤さん:20代の頃に比べて、生理中の腹痛は無くなりました。そのかわり、体が火照ったり……。特に体のだるさが強く出るようになって辛いんです。ベッドから起き上がれないほどの時もあるんです。これって食事の見直しで改善しますか?


佐藤さん:体に力が入らなかったり、だるさが抜けない時は、ビタミンB群を意識的に摂ってみましょう。中でもビタミンB1やB2は、炭水化物をエネルギーとして燃やす着火剤のような役割をします。なので、炭水化物とビタミンB群の組み合わせは、体を動かしたい時にとても効果的な食事なんです。例えば、ビタミンB1が豊富な豚肉を味付けしてご飯に乗せた丼物で摂ると効率がいいと思います。


腸内環境を整えて、ホルモンバランスを整える


加藤さん:ホルモンバランスの変化も関係しているのでしょうか?

佐藤さん:ホルモンバランスが気になるようでしたら、腸内環境を整えることも効果的です。よく、女性ホルモンにはイソフラボンがいいと言われていますが、実はそのイソフラボンの効果も、腸内環境が整っていないと効果が発揮できないのです。大豆製品は発酵食品と合わせて摂ることで、女性ホルモンと似た働きをするエクオールという物質に変化します。大豆製品はぜひ、発酵食品や食物繊維と一緒に摂るように心がけてください。

加藤さん:私の朝ごはんはヨーグルトなんです。ヨーグルトにバナナとオリーブオイル、ごまを入れて食べています。あとは体を冷やさないように、スパイスが15種類ぐらい入った紅茶を一緒に飲むようにしていて。このメニューに大豆製品を取り入れるとしたら何がいいですか?

佐藤さん:ヨーグルトは栄養価が高いですし、素晴らしい朝食だと思います。紅茶に豆乳を加えてみるのもいいと思いますし、あとはヨーグルトにきな粉を入れてみても良さそうですね。大豆製品にはビタミンB1も豊富ですから、活力も湧いてくると思います。

加藤さん:PMSも腸内環境って繋がっているんですかね? 健康の80%は腸が関係していると聞いたので、女性特有のお悩みも関係している気がしました。

佐藤さん:そうですね。エクオールを作り出す以外にも、人間の免疫には腸が深く関わっているので、腸内環境を整えることは、結果的に健康にも繋がると思います。腸内環境が整った状態で大豆製品を取り入れた方が、効果が変わってくると思いますよ。毎食ではなくてもいいのですが、1日の食事のどこかで、発酵食品や食物繊維を意識的に摂り続けることが女性ホルモンの安定に繋がるいます。


面倒だったら、野菜を切って味噌につけるだけでOK


加藤さん:お味噌汁を1日一杯飲むだけで、体調がいい気がするんですよね。発酵食品って大切だなと私もいつも感じています。

佐藤さん:味噌はお味噌汁以外にも、味付けとしても使えますから、食事の幅も広がりますよね。

加藤さん:お味噌汁って旦那がいれば作るけど、一人暮らしだと分量も難しいから絶対に作らないな……(笑)。料理するのが面倒だったら、野菜を切って味噌にディップして食べるだけでもいいですよね?? セロリだったら食物繊維も取れるし、人参はカリウム豊富ですし!

佐藤さん:とてもいいと思います。味噌だけで味気なかったら、味噌にマヨネーズを加えても美味しいですしね。


女性ホルモンを整えるために、タンパク質と脂質も補って

佐藤さん:加藤さんは30代から体調が変わったとおしゃっていましたが、ホルモンは年齢とともに減っていきます。その変化の中で体を健康的に美しく保つために、タンパク質はしっかり摂るように意識してください。

加藤さん:タンパク質は肌や髪に大切なんですよね。

佐藤さん:そしてタンパク質と一緒に、質のいいオイルもホルモンを作りだす時の材料になるので必要です。ごま油やオリーブオイルがおすすめですね。

加藤さん:オリーブオイル、よくかけています! 女優さんとか綺麗な方もよく飲んだりしていますよね。

佐藤さん:脂質というと、悪いイメージを持たれがちですが体にとって大切な役割もあります。栄養素は単品だけでは効果が発揮できませんから、日々のバランスの良い食事が健康的な体を作るということを皆さんにも覚えていて欲しいですね。

加藤さん:一人の食事だとなかなか凝ったことはやる気が出ないかもしれませんが、簡単なものでもバランスのいい食事は実現できるので、私もこれからも気をつけていきたいと思います!

【元気が出ない時の生姜焼き丼】
〈材料/一人分〉
・玉ねぎ…1/4個
・豚肉薄切り… 30g
・生姜…一片
・麺つゆ…大さじ2
・ご飯…180g

① 玉ねぎをしんなりするまで炒める
② ①に豚肉を入れて火が通るまで焼く
③ おろしておいた生姜と麺つゆを合わせて①に入れ、馴染ませる
④ ご飯の上に乗せたら完成

 

【加藤さんもヘビロテ! 簡単腸活副菜】
〈材料/一人分〉
・お豆腐…半丁
・キムチ…お好みの量
・オリーブオイル…小さじ1

① お豆腐にキムチを乗せる
② 仕上げにオリーブオイルをかけて出来上がり


加藤綾菜
かとう・あやな 1988年4月12日生まれ。2011年にコメディアンの加藤茶さんと結婚。現在はタレント活動のほか、加藤茶さんのために栄養学などを勉強をした料理などYouTubeでも発信をしている。献身的に支える姿が支持されている。

instagram:@katoayana0412

 

佐藤志歩さん
さとう・しほ 株式会社ソフィアプロモーション所属の管理栄養士。
量販での食品の販売促進や媒体作成、食育イベントの企画・運営を行なっている。
また、量販のバイヤーと協力しての商品開発アドバイスや食の知識を活かした量販の新入社員研修なども行なっている。

食事と健康をテーマにした、情報サイト「食めぐ」にも所属。

コメントを書く / 読む

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です。

川端宏実

フリーランスの編集・ライターとして、ファッション誌にてライフスタイルやメイク企画についての記事を担当。モデルやタレントのスタイルブック制作なども行う。