フェムテック/ケア by 木川誠子

エンタメ界にもフェムテックブームがやってきた!

ここ最近、フェムテックというキーワードをよく見かけますよね。フェムテックとはFemale(女性)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語。女性が抱える健康面での課題をテクノロジーで解決する商品やサービスのことを指しています。

代表的なものでは、生理痛や更年期障害の改善、セクシャルヘルス、女性特有の病気のケアなどがあります。日本では、生理予測や妊娠サポートをするアプリとして知られる「ルナルナ」がフェムテックに当てはまるサービスのひとつです。

テクノロジーの進化と社会の変化がきっかけに

エンタメ界にもフェムテックブームがやってきた!
なぜ、フェムテックの波が大きくなっているのかというと、大きくふたつの理由が挙げられると思います。

まずはテクノロジーの進化。フェムテックに限らず、美容×テクノロジーのビューティテック、ファッション×テクノロジーのファッションテック、農業×テクノロジーのアグリテックなど、さまざまな分野でテクノロジーとの融合が進んでいます。

そして、女性が活躍しやすくなってきた社会の変化もフェムテックの流れを後押ししています。企業の重要ポストに女性が就いたり、起業する人も増えていますよね。#MeToo運動も大きなきっかけかもしれません。

そして、フェムテックの流れはエンタメ界にも

SNSが浸透したことにより、個人が声を上げやすく、発信しやすくなっていますが、それはいわゆる芸能人たちも同じ。

例えば、お笑い芸人のバービーさん(フォーリンラブ)は、独自の美意識を体現しているひとりです。下着メーカー・ピーチジョンのビジュアルに登場したことは大きな話題を呼びました。コラボレーション商品である“クイーンブラ”は、再販されるほど人気を集めたそうです。

さらには、アンジェルムというグループで活躍していた和田彩花さんも、アイドル経験を活かして女性の在り方を発信しています。アイドル時代では決して話題にはできなかっただろう生理やデリケートゾーンケアなどの話を、自身の言葉で伝えている姿に共感している人も多いのではないでしょうか。

YouTube番組『Be the Change』をスタートさせたMEGUMIさんにインタビュー!

Be the Change

女優のMEGUMIさんは、YouTubeオリジナル番組『Be the Change with MEGUMI~すべてを手に入れた女子たちへ~』を始動。初投稿から、『美しい「ヴァギナ」って…?膣ケアの大事さ、産婦人科の先生から学びます。』と、シークレットな話題になりがちな膣がテーマに。

さらに、膣圧測定、膣ケア、キス、アンダーヘアの脱毛と続いています。攻めているともいえる姿勢は、まさにMEGUMIさんならでは!

フェムテックの波が大きくなっているとはいえ、まだまだ開け切っていない扉ではあります。表舞台に立つ仕事をしているにも関わらずこのようなテーマを取り扱うのは、リスクもあったと思います。そんな中スタートを切った背景をMEGUMIさんに伺うと、そこには“自己肯定感”というキーワードがありました。

「日本人女性の自己肯定感が世界でもっとも低いというニュースを見て衝撃を受けました。確かに、生理や不妊、更年期など、女性ならではの悩みは相談しにくいところがあります。だからこそ自己否定につながりやすいのかなと。そして、学べる、知る機会が少ないことも要因だと思ったので、カラダのことも含めて、自分を知ってケアすることが自己肯定感を上げるひとつの理由になるのではないかと考え、『Be the Change』を始めました」

フェムテックの流れとともに、エンタメ界でも自分らしさを発信する人が増えた印象がありますが、MEGUMIさんが考える自分らしさとは……。

「エンタメ界にも変化が起きていると感じています。SNSの存在も大きいと思いますが、自分の考えを自分の言葉で伝えられる場が増えました。

私が考える自分らしさとは、自分にきちんと向き合い、自分が好きなもの、好きな感覚、好きなマインドを理解し、体現していくことだと思っています。意外と自分のことを知らない人も多いと思うので。

『Be the Change』では、人には言えない深い悩みを片っ端から解決していきたいと思っています。自分のことを知るためのひとつのツールになったら嬉しいです。そして、家族や友達は近い存在だからこそ悩みを打ち明けられない、そんな時に思い出してもらえるような、頼りになる存在になりたいです」

フェムテックのベースは自分への愛

『Be the Change』では、人には言えない深い悩みを片っ端から解決していきたいと思っています
好きな人や大切な人ができると、その人のことをいろいろ知りたくなりますよね?その感覚と同じように、自分に興味を持つことが、自分の考えを尊重し、カラダや心を大切にすることにつながると思います。それがフェムテックのベースになっていることなのかも。

エンタメ界でフェムテックの動きがますます活発になると、情報をキャッチアップしやすくなり、自分に興味を持つことの後押しになりそうです。

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木川誠子
出版社勤務を経て2009年よりライター・エディターのフリーランスとして活動。ウェルネスや美容、ライフスタイルのコンテンツを発案し、ディレクションから執筆まで一貫して携わる。2016年から兼ねてより関心のあったフェムテック領域に本格的に取り組み始め、フェムケアをはじめ、五感を通して自分を知るための”フェムアートプロジェクト”を立ち上げる。2022年には「株式会社k company」を設立し、その実践の場を創造・提供している。ライフオーガナイザー1級/アロマ心理/公認フェムテックマイスター(TM)