フェムテック/ケア by 木川誠子

VIO脱毛の必要性とは? 感度が高い人が取り入れている3つの理由

近年、フェムテックの流れが拡大する中で、VIO脱毛への関心も高まっています。「興味はあるけど恥ずかしくてできない」「デリケートな場所だし、脱毛で刺激を与えないほうがいいのでは?」と、気になることがあるのも確か。そのいろいろな疑問を、国家資格を保有する鍼灸師であると同時に、膣サロンを設立し、啓もう活動を行っている栗本夏帆先生に聞いてみました。

VIO脱毛は清潔さを保つため

VIOは経皮吸収が一番高いので、トラブルが起きやすい部位です。そのため常に清潔な状態を保つことが大切ではありますが、毛があると尿や便が付き、それが蒸れやニオイの原因になります。

また、トイレットペーパーで拭く際もゴシゴシとこすってしまい、かぶれを引き起こすこともあります。これらは脱毛をすることで回避しやすいことなんです」

大切な部位だからこそケアをする

トラブルを起こさないためにも清潔さが大切ではありますが、必要だから毛が生えていると考えている人もいるように感じます。

「確かに、そういった声を聞くことはあります。でも、腕や脚、同じくデリケートな場所であるワキの毛は脱毛している人が多いですよね。毛が生えているという意味では同じだと思いますが、なぜ、VIOに生えている毛は必要だと感じるのか。それは、ある種の刷り込みとも言えるかもしれません。

大切な部分だから触ってはダメ、見てはダメと言われたことがある人や、どうすればいいのか分からないから何もしていないという人もいると思います。中には、恥ずかしいからできないという人も。

デリケートゾーンは大切な部位だと思っている人は多いのに、ケアすることには消極的。大切だからこそケアをしましょう。VIO脱毛は、取り入れやすいケアのひとつです」

VIO脱毛は将来を見据えたケア

「顔をケアするように、デリケートゾーンもケアしましょう」と、話してくれた栗本先生。これから先、私たちがシニア世代になった時のことを考えても、VIO脱毛をしていたほうがいいと教えてくれました。

「誰もがシニアと呼ばれる年齢を迎えます。周りの人の手を借りて生活をすることになるかもしれません。例えば、おむつを付けて過ごすことになった時、赤ちゃんはお肌がツルツルしていますし、毛も生えていないので、キレイに拭き取ることはできますが、乾燥をしていて毛もある大人の肌の場合、ホットタオルを使って拭き取ることになります。その後、保湿クリームを塗布せずホットタオルを使うことで余計に乾燥しやすくなり、デリケートゾーンの肌は荒れやすくなってしまいます。年齢的に考えても免疫力は下がっていますし、感染症にかかる可能性も否定できません。

人生100年時代と言われていますので、今から自分でケアをすることは必要です。顔や身体も毛がないほうが保湿しやすいように、デリケートゾーンも同じです。VIO脱毛をすることは、ケアしやすい状態を作ることになり、清潔で乾燥していない良い状態を保つことにつながります」

VIO脱毛は信頼できる方法で

「いざ、VIO脱毛をしようと思っても、恥ずかしさがあり、クリニックに行きにくいという相談を受けることもあります。だからといって、セルフケアはおすすめしません」

その理由は、カミソリで剃ることで皮膚を傷つけてしまうことや抜くことで毛根部分が炎症を起こす毛嚢炎になるケースがあるからです。

「皮膚が傷ついてしまうとウイルスに感染しやすい状態になるため、性病にかかりやすくなりますし、カビが生える真菌症につながる場合もあります。そのため、専門のクリニックに行くことをおすすめしています。

恥ずかしさがある人は、カウンセリングだけでも受けてみてください。知りたいことを教えてくれるクリニックだと安心して通うことができると思います。また、いきなりVIOすべてを脱毛することに抵抗があるという場合は、まずはIOから始めてみる、Vラインもすべてなくすのではなく整える程度にするなど、段階を踏んで行うこともできます。

なかなかクリニックに通えないという時は、VIO用のホームマシーンで、やり方をきちんと守りながら自宅でケアしてください」

自分のためにケアをする

VIO脱毛は、大切な部位だからこそ、清潔さを保つためにケアをする。そして、将来を見据えたケアにもなると考えれば、恥ずかしさも薄れてきますよね。VIO脱毛に対する疑問や不安なことにきちんと向き合ってくれるクリニックを見つけて、ケアを始めてみてください。

栗本夏帆氏

グラン治療院の統括院長。国家資格を保有する鍼灸師として活動しながら、「一般社団法人 日本温活協会」の温活士としても活躍。女性限定の膣サロンを立ち上げるなど、勉強会や啓もう活動にも励んでいる。https://biyoshinkyu.net/

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木川誠子
ライフオーガナイザー1級、アロマ心理の資格を保持。出版社勤務を経て2009年に独立。編集者・ライターとしての経験を活かし、ライフスタイルを仕立てる(tailor)を意味するライフスタイラーとして、美容や食など様々な角度からライフスタイルの情報を発信。ライフスタイルは感性や感覚、体験などで構築されて、ひとりひとり異なるもの。自分自身で感じた感覚を大切に、独自の体感や実感を取り入れながら、雑誌やWEBメディア、カタログなどでの執筆活動をはじめ、メーカーブランディングなども行う。また、姉妹で、完全予約制のプライベートショップ「KIRA CLOSET」を主宰し、ワークショップや食事会を企画、開催。食事会でのメニューはお手軽でありながら、さり気ないおもてなし感が特徴で、レシピは定期的にメディア掲載中。