PMS/生理 by 川端宏実

人気YouTuberも続々! 生理についてオープンに語れる時代に

YouTubeの普及により、様々なコンテンツを発信する人が増えました。その中でも最近より注目が集まっている、女性の体の悩みに寄り添う動画配信や配信ライブ。幼い頃から生理は隠すものと、なんとなく感じていた私たちにとって、とても新鮮な感覚だったと思います。隠しがちだった生理を、オープンに語ることについて、考えてみました。

なんとなく、生理は隠したほうがいいと感じていた幼少期

小学校の保健体育の授業で、生理についての授業があった日のことを、今でも覚えています。ピンクをベースにしたカラフルな柄がプリントされた巾着に、羽つきナプキンが一つと、生理について書かれたパンフレットが入っていました。その頃、私はまだ生理はきていませんでしたが、母から「大人の体になるための現象」という説明はされていたので、ナプキンをもらったことで、少し大人になった気分でした。

思い返すと、中学1年生で初潮を迎えた時、幼なじみと生理について話したことはほとんどなかったと思います。たまに「生理になっちゃった! ナプキンある……?」とこっそり聞かれたり、聞いたりする程度。小学校からの付き合いということもあって、わりと腹を割って話す仲だったけれど、それぞれの生理事情なんてまったく知りませんでした。

社会人になってからも、女性同士で生理の話をする機会は、それほど多くはありませんでした。「今日二日目で、お腹痛いたいんだ」なんて話が出る程度。

職業柄、女性の体についての取材も多く、生理というものは人それぞれで容体がまったく違い、とてもデリケートな話題だということを実感しています。ただ、生理についての話題が出ない限り、周りの女性と自分の生理は違うかもしれないということは分からないですよね。

その違いを知らないからこそ、生理痛で動けない時も自己嫌悪に繋がってしまうのではないかと感じています。

生理の症状を知ることで、相手に寛容な気持ちが持てるように

それが最近になって、SNSの普及によりYouTubeTwitterinstagramで女性ならではの体の悩みについて、発信をしてくれる人が増えました。今までなかなか人に相談しにくかった体の悩みについて、じっくり話をしてくれる配信や投稿は、女性にとっても心強いコンテンツになっています。今回は、生理について発信している注目の動画をご紹介します。

生理について語る人気YouTubeをご紹介

女性の体の複雑さ、個性をポジティブに発信している「SHELLYのお風呂場」

性教育について発信をしたいという思いで立ち上げられたという、SHELLYさんのYouTubeチャンネル。二人の女の子を育てるお母さんでもある彼女が感じる、自分の体の大切さなどを伝えています。

YouTubeチャンネル:SHELLYのお風呂場「生理にがっつり向き合った!当たり前と思っていたあの痛みが月経困難症だって知ったよの回

『生理の普通ってなんだ!?』という、女性自身も答えがわからないこのテーマを、愛ある言葉とともに教えてくれるこの動画。「生理っていうのは、100人いたら100通りの生理がある」という冒頭の言葉で、女性でも忘れがちなことに改めて気づかされました。基本的な生理の仕組みはもちろん、月経困難症(PMS)についてもしっかりフォローしています。SHELLYさんの言葉の通り、生理は人によって症状が違うもの。生理が辛くない女性もこの動画を見ることで、自分以外の女性の体についての理解が深められるはず。

助産師の目線から女性の体の悩みに答える「性教育YouTuber シオリーヌ」

YouTubeの登録者数14.8万人(20217月時点)を誇る、人気性教育チャンネル。性教育はもちろん、夫婦別姓など今の日本が抱える男女の差についても積極的に取り上げています。

YouTubeチャンネル:性教育YouTuber シオリーヌ「おりものって何モノ!?意外と知らないオリモノの基礎知識をお話しします

「産婦人科YouTuber高橋怜奈」は婦人科受診のハードルを下げてくれる

医師ならではの視点から、正しい情報を発信。女性の体についての内容が多く、子宮癌検査の方法なども、詳細に配信をしてくれています。ピルについての動画なども、様々な切り口で見せてくれています。

YouTubeチャンネル:産婦人科YouTuber高橋怜奈「【内診が嫌すぎる】生理痛が酷いんだけどどうする?

アラサーになっても、婦人科が苦手な人は多いはず。フェムテックtvに出演もしてくださっている、産婦人科医の高橋怜奈医師のチャンネルでは、問診での内容や様子なども配信をしていて、婦人科の受診をする際に抱く不安に寄り添った内容も豊富です。女性の体の悩みはもちろん、HPVワクチンの摂取やミレーナなど話題の治療についても、産婦人科医だからこその、細かく具体的な解説を見ることができます。

今では毎月くる生理とそれなりに向き合って暮らしていますが、それでも自分以外の女性の生理については、理解をできていないこともあるかと思います。同じ女性同士でも自分以外の他の女性の生理について知ることで、個人の違いを理解し、人に優しくなれるきっかけにもなるはず。あなたのビジネスパートナーや友達、家族が辛いときに、そっと寄り添える知識を持っておくことはあなた自身の幸せにも関わってくるはずです。

またこれから出産を考えている人は、子供が生まれた時にしっかりと正しい知識を伝えるためにも、動画などを観て、いろいろな生理の事情を知っておくことも大切なことだと感じました。

そしてこれからの時代、生理を女性だけの問題とせず、大切な情報は男性ともオープンに語っていくことが、お互いの理解に繋がると感じています。

コメントを書く / 読む

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です。

川端宏実

フリーランスの編集・ライターとして、ファッション誌にてライフスタイルやメイク企画についての記事を担当。モデルやタレントのスタイルブック制作なども行う。