フェムテック/ケア by 木川誠子

ふかふかな腟になる! 森田敦子さんに聞く正しい腟ケア

フェムケアの広がりとともに、腟周り、通称デリケートゾーンのケアへの関心も高まっています。肌のトラブルが起こらないようにスキンケアしたり、体型維持のために運動したりするように、腟をいい状態に保つにはケアすることが必要です。

※2021年4月21日に掲載した記事です

デリケートゾーンは日本独自のフェムケア

デリケートゾーンのケアと聞くと、腟周りのケアをイメージする人も多いと思いますが、実は造語。デリケートゾーンとは、腟周りだけではなく、脇の下や鼠径部、胸など、触ったらくすぐったい場所、感じる場所すべてが該当します。

デリケートゾーンのケアアイテム『アンティーム オーガニック』を処方・開発した、植物療法士の森田敦子さんが、腟ケアの大切さを啓もうしていく中でデリケートゾーンという言葉を使い始めたのがきっかけだと言われています。実際に森田さんにお話を伺ってみると、「当時は、腟は新聞や雑誌に書いてはいけない言葉でした。頭皮の垢や皮脂の垢とは違う、恥垢の洗い方を打ち出していかないと考えた時にその言葉を使い始めました」

腟ケアは、病院に行って治療(キュア)をするではなく、自分で日常的に行うケアだという認識を持つことが大切。デリケートゾーンという言い方の言葉だったおかげで、自分事として捉えやすくなった印象があります。

腟ケアが必要な理由

医学用語ではなく、日本独自で発展しているデリケートゾーンのケア。なぜケアすることが必要なのか、その点についても森田さんに教えていただきました。

「頭皮の汚れや皮脂による垢があるように、腟にも垢は存在します。垢が蓄積すると皮膚に炎症が起きたり、ニオイが発生したりしますよね。恥垢も同じなので、腟周りを清潔にしておくことが大切です。

ただ、腟周りは経皮吸収がもっとも高い場所なので、ボディソープだと刺激が強いこともあり、専用のアイテムを使っての洗浄、保湿をおすすめしています」

そして、VIO脱毛をしていない場合は、きちんと拭き取っているつもりでも、便や経血などが毛に絡まって残ってしまっていることもあるそうです。また毛があることで、十分に保湿をしにくいこともあり、乾燥につながる要因に。このことから、VIO脱毛が腟ケアのひとつと言われています。

汚れの蓄積、乾燥などが続くことで、ニオイやかゆみが出てくることもありますが、尿漏れや腟の粘膜が乾燥することによる萎縮で炎症を起こすといったトラブルにもつながってきます。病気を防ぐという意味でも腟ケアの重要な役割を担っています。

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木川誠子
出版社勤務を経て2009年よりライター・エディターのフリーランスとして活動。ウェルネスや美容、ライフスタイルのコンテンツを発案し、ディレクションから執筆まで一貫して携わる。2016年から兼ねてより関心のあったフェムテック領域に本格的に取り組み始め、フェムケアをはじめ、五感を通して自分を知るための”フェムアートプロジェクト”を立ち上げる。2022年には「株式会社k company」を設立し、その実践の場を創造・提供している。ライフオーガナイザー1級/アロマ心理/公認フェムテックマイスター(TM)