生理とZ世代。タブーに向き合う若き活動家たち
10月11日は『国際ガールズ・デー』。世界中すべての女の子が自分らしい人生を自分で選択できる社会について考える日です。社会問題に向き合いアクションするZ世代の活動から、今自分にできることを考えるきっかけにしてみて!
生粋のデジタルネイティブであるZ世代。既存のルールにとらわれることを嫌い、社会問題に対しても積極的に発言する傾向にあるといわれている彼・彼女たちですが、生理というタブーへ立ち向かい、すでに大きな功績をあげている人たちがいるのをご存知ですか?
※2021年3月4日に掲載した記事です。
そもそもZ世代とは?
Z世代とは、1996年〜2012年生まれの人々を指します。生まれたときから当たり前のように高速インターネット、スマホ、様々なゲーム機が身近にあり、SNSを日常のツールとして使いこなしています。
Z世代は、その前のミレニアル世代(1981年〜1995年生まれ)に比べSNSを通じ、社会問題について仲間とよく意見交換をする傾向が強いといわれています。また、グローバルな感覚を持ち、既存のルールにとらわれず、周りと同じように見られることを嫌い、スタイルに独自性を求め、テックネイティブであるといった特徴を持ち合わせています。
アメリカでは、人口の約1/4を占めるほどの大きな人口グループとなり、多大な影響力を持ちはじめています(※1)。
女子高生2人が開発!『タンポンラン』
みなさん、『タンポンラン』を知っていますか? 女子高生2人が開発し、2015年に発表されたゲームで、世界中でウェブ版とスマホアプリ版を合わせ50万人がプレイしているそうです。女の子が、タンポンを奪おうと追ってくる敵に向かってタンポンを投げつけるという内容なのですが、まだまだ月経がタブー視されていた2015年にこのゲームが発表されたときの衝撃は、とても大きなものでした。
『タンポンラン』を開発したのは、ソフィー・ハウザーとアンドレア・ゴンザレスというアメリカ人2人組。2人の出会いは、IT業界における男女格差解消を目的に設立されたNPO団体『Girls Who Code』の夏季講習でした。『Girls Who Code』ではプログラミングを学ぶ機会を提供していますが、先生も生徒も全員女性で構成されています。この環境でフェミニズムについて考えるようになったソフィーとアンドレア。最終課題でペアを組むこととなり、ソフィーの「タンポンを投げ合うゲームを作ったらいいと思う!」という提案から、2人は生理のタブーについて議論したそうです。
☑タンポンを買うのは恥ずかしいから、母親に買ってきてもらう
☑学校でトイレに行くときは、袖の中にタンポンを隠して廊下を歩く
☑生理用品のCMには赤ではなく青い液体が使われている
☑銃で撃たれて流す血液は問題ないのに、経血は汚いとされる
☑発展途上国や女子刑務所は、生理に対する理解の不十分さから、不衛生な状態におかれている
上記のような議論をし、試行錯誤を経て、ついに完成した『タンポンラン』。その生理をタブー視する社会への風刺が受け、発表会では大好評となり、公開からわずか17時間後には、イギリスの新聞に記事が掲載されました。ソフィーとアンドレアはまさに、一夜にして有名人に!
2人は、コーディングを学ぶ中で、社会をより良い方向へ変えて行く力が自分にも備わっているのだと気がつき、生理のタブーに向き合い、結果に結びつけました(※2)。
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