フェムコト 連載 by 橋本範子

自身の壮絶なつわり体験から健康に必要なソリューションを生み出す|株式会社TRULY 代表取締役 CEO 二宮未摩子さん

心身にまつわるリアルな課題や悩みから“本当”だけを伝える

フェムテックtv:「TRULY」を運営する上で、気をつけていることや課題はありますか?

二宮さん:正直メディアに関しては、まだまだ課題だらけ。メディア戦略があまりないまま記事をつくって情報発信するだけにとどまっていたので、まさに今どうビジネスとして展開していくかを検討しているところですね。コンテンツに関しては「TRULY」という名前に込めた“真実”の情報をお届けすること、医療監修という絶対的なルールにこだわっています。

教科書的なコンテンツだけなら製薬会社やクリニックのポータルサイトでも掲載されているので十分。私たちは「TRULY」の会員さんのリアルな課題や悩みから、ネット検索しても出てこないような情報をお届けできたらと思っています。

フェムテックtv:会員獲得はどのように軌道に乗せられましたか?

二宮さん:現在コンテンツのひとつに“セルフチェック”があるのですが、質問に答えていき結果を見るために会員登録するというもの。特にプッシュ型ではないので、自然流入で記事を読むためサイトに訪れた方がセルフチェックを行い、登録する。それ以外での登録シーンはないですね。

フェムテックtv:セルフチェックは“更年期度”や“セックスのお悩み度”など項目に分かれていて、“はい”か“いいえ”で答えられるのがいいですね。今後のフェムテック市場というのは、どうご覧になっていますか?

二宮さん:世界的には成長市場だと思いますが、思ったより成長が遅いと感じています。フェムケアの市場は伸びていますが、フェムテックはそこまで広がっていないイメージ。海外と比べて日本は保険が充実しているので、医療でカバーできることは多いですよね。吸水ショーツや月経カップなど第三の生理用品アイテムが増えていくことは、QOL(生活の質)を高めていくという意味では時代にフィットしていると思います。ただフェムテックのニーズがそこまであるかといえば、まだまだな気もしますね。

「仕事風景。リモートワークもしますが、打ち合わせで移動も多いです」

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橋本範子
女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。