
Z世代の体と性にまつわる悩みに、産婦人科医がアンサー!|バーチャルTGCアンケート後編
東京ガールズコレクションをはじめとする“女性”を軸としたコンテンツプロデュースカンパニー『W TOKYO』とフェムテックtvが、“女性自身の健康課題にまつわるリテラシーの向上”、“女性が気軽に相談できる環境・場所の構築”を目指し、共同プロジェクトをローンチ。
その第一弾として、3月14日にスタートしたTGC公式メタバース『バーチャルTGC』内にて、『TGC保健室byフェムテックtv』ブースを設置し、来場者に向けて、健康にまつわる知識啓蒙を行ったほか、アンケート調査を実施。集まったZ世代の体と性にまつわるお悩みに、産婦人科医・池田裕美枝先生がお答えします。
>>前編の記事はこちら『Z世代の体と性にまつわる悩みを調査!|バーチャルTGCアンケート前編』
Q. ピルを飲み始めてから、カンジダになるようになりました。関係ありますか?
「基本的には関係ありません。でも、どうしてもピルを飲み始めてからカンジダになったと思うのであれば、婦人科の先生に相談してピルの種類を変えてもらうといいと思います」(ゆみえ先生、以下同)
Q. 生理が3ヶ月おきにきます。
「初潮が始まって3年以内だったら様子を見ていて大丈夫です。初潮が始まって3年以上経つのに、3ヶ月に1回しか生理が来ないということであれば、一度、婦人科で採血して、理由を検査したほうがよいと思います」
Q. 一人で(オナニーを)することは悪いことですか?
「自分の体のことを知るのは良いこと。性欲は自然な欲求ですし、体が気持ち良いと思う事は、大抵健康に良いことです。でも、プライベートな空間で、清潔な手で、外陰部に傷がつかないように優しく触ってくださいね」
Q. 生理でおなかが痛いときに、軽減させる方法はありますか?
「生理痛ではなく、便秘でお腹が痛いこともあるので、まずは痛みの原因を判別してください。便秘で痛いのであれば、腸の調子を良くするために、繊維をしっかり取る、お腹を温める、運動するなどが大事です。
生理痛であれば、まず早めに痛み止めを飲むのがおすすめです。セルフケアとしては温める、あと「マンスリービクス」という生理痛が楽になる体操があるので試してみてください」
Q. デリケートゾーンのにおいが気になります。
「おりものが白くて、酸っぱいようなにおいがしているのであれば、それは普通のことなので大丈夫。おりものに色がついていてにおうのであれば、細菌性腟症の可能性があります。ケアとしては、外陰部を洗い過ぎないようにして、体調管理をしっかりして、様子を見ていたら大抵はよくなりますよ。長引くときは性感染症の検査をしたほうが良いこともあるので、婦人科に受診してください」
Q. 生理じゃない時に、生理痛と同じ痛みがある時がたまにあります。どうしてですか?
「おそらく排卵痛ではないでしょうか。排卵痛が起こるのは、生理の2週間前が多いです。痛みの持続時間は、1日~2日くらいの人が多いのですが、たまに1週間くらい痛みが続くこともあります。
あと、生理前は便秘の人も多いので、腸の痛みの可能性もあります。一般的に、便秘の痛みはお腹全体があちこち痛いんですよ。逆に、排卵痛はお腹の1~2ヶ所がピンポイントで痛くなるので、痛みの種類も見ながら、原因を確認してみましょう。
対処法としては、排卵痛だったらピルや鎮痛剤を飲む。排卵痛は、初めにどんと痛くて、だんだん良くなっていきます。定期的に痛みがあるようならピルをおすすめします。
腸の痛みであれば、前述したように繊維をしっかり取る、お腹を温める、運動する。
また、クラミジアの感染で痛い場合も考えられます。クラミジアの感染原因は性行為です。身に覚えがあり、おりものが増えていて、お腹も痛いようなら、検査に行きましょう」
Q. 毎月飲んでる生理痛の薬が効かなくなってきて、辛いです。
「月経前後の腹痛や腰痛については、鎮痛剤は「痛くなる前」に飲んでみてください。痛くなるであろう日に、痛くなる前に、箱に書いてある容量・用法どおりに飲みましょう。鎮痛剤は、箱に書いてある量よりたくさん飲んでも、痛み止め効果は上がらず、副作用ばかり増えますので注意しましょう。
漢方薬の「芍薬甘草湯」もおすすめです。普段の鎮痛剤と一緒に飲んでも大丈夫ですよ。
でも、産婦人科でお薬を使うのが一番おすすめです。低用量ピルのほか、月経を軽くするお薬は他にもたくさん種類があります。ご自身の体に合うものが必ず見つかると思いますので、ぜひ気軽に相談してみてください」
体や性にまつわる悩みは、なかなか周りと共有しづらい部分もあります。
もし今、少しでも気がかりなことがあるなら、一人で抱え込まず、専門家や婦人科医に相談してみてください。また、フェムテックtvでも、体とこころのお悩みを随時募集しているので、気軽にメールください。
>>体とこころのお悩みはこちらから
https://femtech.tv/consultation/
池田裕美枝先生
いけだ・ゆみえ 京都大学医学部卒業。「市立舞鶴市民病院」「洛和会音羽病院」にて総合内科研修後、産婦人科に転向。現在は「二宮レディースクリニック」での産婦人科外来、「神戸市立医療センター中央市民病院」の女性外来、「京都大学医学部附属病院」の女性ヘルスケア外来を担当。また、SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ)の勉強会や啓もう活動を行う研究会「SRHR Initiative」の代表も務める。
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