EDや育毛、男性不妊などの課題に取り組むメンテックの流れが拡大中
2021年はフェムテックが一気に広がりを見せた1年でした。その流れがどんどん加速する中で、男性特有の健康課題に取り組むメンテックへの注目度が高まっています。2022年はさらに盛り上がりそうなメンテックについてリサーチしました。
メン×テクノロジーを組み合わせた造語
フェムテックはFemale(女性)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語で、女性特有の健康課題に対して、テクノロジーを用いて解決するサービスや製品を指しています。
その定義をそのまま男性に置き換えたのがメンテック。Men(男性)とTechnologyを組み合わせた造語になります。
男性特有の健康課題とは?
では、男性特有の健康課題にはどんな項目があるのか見てみましょう。
■男性不妊
不妊の原因が男性だと見極められる場合のことを指しています。WHO(世界保健機関)によると、不妊の原因の40~50%は男性側にあるといわれており、その大きな要因は精子を正常に作ることができないことが挙げられています。
■ED(勃起障害)
十分に勃起が得られない、維持できないため、満足な性行為ができない状態をいいます。その原因としては、心理的、病気によってなどが考えられるようです。
■薄毛
薄毛の要因はいろいろあるとされています。その中には、男性ホルモンと遺伝が関連した男性型脱毛症(AGA)があり、そのため男性の健康課題のひとつとされています。
■男性のセクシャルウェルネス
WHOによると、セクシャルウェルネスとは、性に対して身体的、感情的、精神的、社会的にも健康な状態のことを指します。メンテックには、性の健康に必要なソリューションも含まれます。
メンテックにまつわる動きをチェック
2017年にアメリカで設立された『Hims』は、独自の調査によって男性の9割が悩みを医師に相談したことがないことがわかり、EDや育毛、メンタルなど、セクシャルウェルネスの領域においてサブスクリプション型のオンライン診療が受けられるサービスを展開しています。創業から5年で上場するなど、成長著しい企業です。ちなみに、女性版の『Hers』もあります。
最近は日本でも、卵子凍結の話を耳にする機会が増えてきていると思います。欧米では福利厚生として補助する企業が増えているようで、その流れはメンテックにおいても同じです。
手頃な価格帯の在宅検査キットと凍結保存プランを提供する『Legacy』が誕生するなど、今後、さらに重要度が高まりそうです。
妊活においては、女性が頑張りがちではありますが、不妊の原因の約半分は男性にもあることを考えると、パートナーと共に取り組むことが大切です。しかしながら、男性側もその一歩を踏み出すのには勇気が必要。男性妊活の一歩として活用できるのが、日本初のメンテック「seem」です。自宅で精子の濃度と運動率を測定することができる、アプリと連動したキットを展開しています。
2022年はフェムテックとメンテックが共に成長
今後は、フェムテックと同じように、メンテックもさらなる拡大が予想されます。男性だけに限らず、女性も知っておくことでパートナーを知ることにもつながりますし、仕事仲間や男友達との関係性にもいい影響をもたらしてくれるかもしれません。メンテックの動きは性別に関係なく、2022年、マークしておきたい分野です。
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