PMSの対処法!こんなとき男性はどうしたらいい?

PMSの対処法! こんなとき男性はどうしたらいい?

男性向けのセミナーを通して、PMSによるパートナーの諸症状に悩む男性が多数いることが判明! そこで個性ある3名がお悩みに回答します。男性向けのセミナーで講師を務めてもらった中田航太郎先生には医学的な視点から、PMSや月経とも向き合いながらバリバリと仕事をこなすワーキング女子には女性がサポートしてもらったらうれしいなという視点で、女子ともざっくばらんに月経の話ができる小野寺氏には、女性から神対応と言われるコツを教えてもらいました。

■職場の同僚の場合
お悩み①
月経前なのか、月経中なのか、ふらふらの状態で仕事をこなすことも。普段は完璧にこなせるのにミスもたまに見受けられ……。同僚として何かサポートできることはありますか?

職場の同僚の場合 お悩み①

<中田航太郎先生>
月経前なら……
ふらふらしている場合はホルモンの乱れによる症状の可能性が高いです。女性ホルモンの変動に伴って自律神経の働きも変動し、それによってめまいがしたり、何となくぼーっとしたりします。PMSの症状が強いのであれば、その症状を緩和するピルを内服するのもひとつの方法です。
月経中なら……
過多月経による貧血の可能性も。たとえば、立ち上がったときにフラッとするなら貧血か自律神経の乱れが考えられるので、健康診断の結果などで健康に問題がないかどうか調べてみてください。頭に血液が十分送りだせていない状態なら、横になると楽になることもあります。脱水状態で循環血液量が下がっていることもあるので、ぬるま湯などの水分を補給させてあげてください。休んでも改善しない場合や、ふらつきを繰り返す場合には必ず病院を受診するようにしてください。

<ワーキング女子>
無理のない程度に働いてもらうのが大前提。間違っても「ひょっとしてPMS?」などとは聞かないこと。そんな日もあるさと、フォローするのが効果的。
本人があらかじめPMSの周期を把握してるなら、体調が悪い時期を上司や同僚に共有してもらってはいかがでしょうか。本人も仕事をうまく回せないのはストレスを感じるはずなので、手助けしてもらってでもやり遂げた方が精神衛生上良いはず。
もし、時間に余裕があるなら1時間でもいいので、仮眠をとってもらうなり、「カフェで気分転換してきなよ!」と声をかけるのもあり。もしくは、コンビニに誘うなどして10分程度気晴らしになるような時間を作ったり、早く帰れるような雰囲気を作るのも有効です。

<小野寺氏>
前もってそういう状態になることが分かっているなら、元気なときにカラダがしんどくなったときは何をして欲しいか聞くとよいと思います。背中をさすって欲しかったり、温かい飲み物がほしかったり、人によって対応は様々なので効果が出る出ないは別として、その人がして欲しい事をさりげなく、サッとやってあげるだけで本人の気持ちにも余裕ができます。そうすれば、何か手を差し伸べてもらいたいときに相手から気軽に頼まれるようになります。

お悩み②
大事な仕事の日なのに、「お腹が痛くなって途中の駅で降りた」と連絡があり、仕事に遅刻することがたまにあります。自分の体調のことだし、大事な仕事なので自分で管理してもらいたいのですが……。

職場の同僚の場合 お悩み②

<中田航太郎先生>
月経前なら……
ホルモンが大きく変動するので腸の動きを支配する自律神経も変動し、それに伴って下痢っぽくなったり、逆に便秘っぽくなったりすることもあり、その症状をコントロールするのは難しいです。
月経中なら……
子宮内膜が剥がれ落ちることによる腹痛や腰のおもだるさなどの症状があります。腸の動きが活発になることで腹痛(蠕動痛)を起こしているケースもあります。もし、日常生活に支障がでるほど腹痛がひどいのであれば、医師に相談してどの可能性が高いのか判断してもらった上で、ピルや漢方などお薬での症状改善が可能か相談しましょう。

<ワーキング女子>
PMSや月経痛による体調不良で休むのは気が引けるので、頑張って仕事に行く気持ちはよく分かります。女性の体調変化について理解不足の男性上司には相談しづらいし、休暇取得理由欄に生理休暇の設定がないので言い出しにくいもの。もっと気楽に月経休暇が取得できるようになることを切に願います。
職場の同僚としての立場なら、さりげなくPMSに効果的な食べ物や飲み物を買ってあげたり、入浴剤などをプレゼントしてもらえたら嬉しいかな。

<小野寺氏>
体調不良で迷惑をかけてしまうのは上司や同僚だと思いがちですが、実はそうではなく実際に迷惑がかかるのはクライアントの方。その認識をチームで共有し、まず月経痛やPMSによる体調不良であることをきちんと伝えられる環境を作り、助け合うことが大切だと思います。

 

■カップルの場合
お悩み③
真夜中に「眠れないの……」と突然連絡がくることがあります。なんて声をかけてあげるのがベストでしょうか。

カップルの場合 お悩み③
<中田航太郎先生>
原因として思い当たるものがあるかどうかを聞いてみるといいかもしれません。緊張すること、ストレスがかかる嫌なことが原因であれば、それを取り除くことが大切です。眠れないことが慢性的な課題であれば、自律神経が乱れていることや生活習慣の悪化が原因の可能性もあるので、改めて話をする時間を設けるものいいかもしれません。

<ワーキング女子>
PMSの症状には睡眠障害もあると言われています。眠れなかったり、眠れなくて気分が落ち込んでいるときは親身になってほしいもの。こんなときはアドバイスしてもらっても素直に受け入れられないこともあります。たとえ同じ話を繰り返したとしても、ずっと聞き役に徹するのがベター。

お悩み④
連絡のやり取りは電話かLINEがほとんどなのですが、急に連絡がとれなくなることがあります。これまでは元気に過ごしていたのに、急にシャッターを閉めるかのようにシャットダウン。事前にサインなどがあれば知りたいです。

<ワーキング女子>お悩み④

<中田航太郎先生>
最も大切なのは、普段楽しんでいたことを楽しまなくなったり、やる気が落ちたように見えるなど、「普段と何か違う」というサインを見逃さないこと。食事量の増減、元気がなくなるなども見逃したくないサインです。
PMSによる一時的な症状であれば月経の訪れとともに改善しますが、2週間以上様子がおかしい場合にはうつ病などにも注意する必要があります。

<ワーキング女子>
男性が「話したくなったら俺にも話してみて、心配だから」とひと声かけて、とにかく女性から口を開くのを待つのみ。男性から「どうしたの?」などと、しつこく質問するのは控えましょう。

お悩み⑤
ことあるごとに精神的なストレスを訴えてきたり、SNSへネガティブな発信(ひどいときは死にたいなど)をしたり、真夜中に届いたメールやLINE、電話の着信を無視するとリストカットしそうになったり、ヒヤヒヤする場面に直面することも。どのように対処するのがよいのでしょうか。

<ワーキング女子>お悩み⑤

<中田航太郎先生>
PMSの精神面が強く出ているPMDDの可能性があります。また、中高生、20代の女性に多い境界性パーソナリティー障害も隠れているかもしれません。境界性パーソナリティー障害とは、相手の注意をひくのが上手で構ってもらえないと死にたい気持ちになることも。本当に死にたいと感じていたり、自傷行為をしてしまう場合は治療介入が必要です。

うつ病かどうかの判断基準は、憂鬱そうで仕事に行きたがらない、今まで外に遊びに行くことが好きだったのに行かなくなる、好きだったテレビを見なくなるなどの症状が長期間続くこと。ただし、明確に月経周期に伴ってあらわれる症状でしたら、 PMDDの可能性を念頭に産婦人科の医師に相談をしてみましょう。

<ワーキング女子>
毎月それが繰り返されるなら、まず専門医に相談するべき。落ち着いている時期に相談先となる婦人科の候補クリニックを一緒に探すのもよいと思います。

お悩み⑥
夜中にLINEのスタンプを連打されることがたまにあります。なんて返すのがよいですか?

<ワーキング女子>お悩み⑥

<中田航太郎先生>
PMSや一時的なストレスが原因でイライラしている可能性もありますが、感情の制御ができていない場合には、境界性パーソナリティ障害などが隠れている可能性もあります。
相手の発言に対して話を聞き出すのはいいですが、過度な共感やアドバイスはせず傾聴に徹するようにしましょう。

■夫婦の場合
お悩み⑦
話しかけると機嫌が悪いことがあります。怒りの沸点がわからず戸惑うことも。機嫌が悪くなるサインがあったら教えてください。また、機嫌が悪い場合でも子供のことや仕事の相談など、話さなければならないこともあるので、その際の対処法が知りたいです。

夫婦の場合 お悩み⑦

<中田航太郎先生>
月経前なら……
排卵後に徐々に症状がひどくなり、月経がくると落ち着くのであればPMSの症状。排卵の明確なサインはありませんが、パートナーの周期を把握していると予測はできるかもしれません。
月経中なら……
月経痛が原因でイライラしているなら、その原因を特定したうえで寄り添いましょう。重大な意思決定や手間がかかる家事などは、なるべく避けられるよう奥様に対して配慮することが大切かもしれません。
月経前、月経中はストレスに敏感なので、できるだけストレスになる要因は排除しましょう。

<ワーキング女子>
こんなときに相手の言動を指摘するのは火に油を注ぐ場合がほとんど。その場で対応はせずに一度受け入れ、時間が経過して落ち着いたときに話し合うのがベスト。女性もいつもよりイライラしていることは分かっているはず。相手の性格にもよりますが、笑って受け流すなどの対応で功を奏する場合もあります。

<小野寺氏>
イライラされると男性側もイライラし返してしまいがちですが、それは逆効果。女性には “この人、何もしてくれない、分かってくれない”と思われてしまいます。そっとしておいたつもりが、分かってくれない人と思われて余計にイラつかれてしまうことも。女性がイライラしているときは、男性側が一歩引いて接するなど相手に寄り添って、時期をみてきちんと話し合い、PMSや月経中にどう対応するのが一番良いのか話し合うことが大切です。

お悩み⑧
いつもというわけではないのですが、暴飲暴食、拒食など、食が乱れていることがあります。できるだけ規則正しい食生活を送ってほしいのですが……。夫として見守ることしかできず歯がゆい思いをしています。

<ワーキング女子>お悩み⑧

<中田航太郎先生>
月経周期に伴うものであれば、ピルを内服することで改善するかもしれません。運動不足や会社でのストレスが原因になっている可能性もあるので、定期的にストレスになっていることはないか聞いてあげるのが良いでしょう。

<ワーキング女子>
特に悩みやストレスがないなら婦人科受診をすすめてみてはいかがでしょうか。暴飲暴食になる周期を家族でしっかりと把握し、そうなりそうな時期はなるべく一緒にいられるような環境を整えることが大切だと思います。

違った視点を持つ3名からの回答はいかがだったでしょうか? PMSとうまく付き合うコツをつかみ、男女ともに月経周期に振り回されず穏やかな日常を過ごせますように!

PMSへの対処法とは?男性向けセミナーで学ぶ!

藤田氏:結婚4年目を迎える会社役員。子供が1人いて家庭円満のように見えるが、度々訪れるPMSによる妻のイライラに戦々恐々としている。

野々村氏:結婚7年目。家庭円満が自慢なのに、PMSによってハッピーじゃなくなる時期が定期的に訪れ、途方に暮れている。兼業農家の長男、キャンプ大好きおじさん。

前澤氏:中高生アイドルのマネジャー。仕事で女性と接する場面が多く、身体的、精神的不調とうまく付き合えていないアイドルの子たちをどうサポートしたらいいのか、絶賛悩み中。

太田氏:結婚1年目の32歳。PMSに入ったと思われる時期に家で仕事の電話をしたり、遅い時間までデスクワークを行うと強く当たられることが多く困っている。

小野寺氏:女友達が多く月経やPMSについてざっくばらんに話してきた強者。マネジメントしている女性タレントとも月経について話せるが、会社の同僚とはうまく話せず模索中。

講師:中田航太郎先生 株式会社ウェルネス 代表取締役・医師(救急総合診療)
東京医科歯科大学医学部卒業後、総合診療科医に。2018年にパーソナルドクターとして病気を予防する世界を実現するべく株式会社ウェルネスを創業。

中田先生の講習を受け知識を深めた男性陣。話題はPMSに悩む女性に対して、どのように接したら良いのかへ発展していきました。中には女性に対して理想的な神対応している強者も! セミナー終了後にはPMSに悩む女性との付き合い方のコツをつかんだようです。

PMSで悩む会社の同僚や先輩、後輩に対する接し方とは?

PMSで悩む会社の同僚や先輩、後輩に対する接し方とは?

太田氏:妻や彼女など親しい間柄のパートナーの場合は月経についてコミュニケーションをとることは可能かなと思うのですが、職場の場合はなかなか聞く勇気がないです……。

中田航太郎先生(以下、中田先生):気軽に言いやすい職場づくりを心掛けることはとても大事です。月経中の女性は、自分から言い出しにくいと思うので、会社側から恥ずかしいことじゃないという雰囲気、文化を築くことが重要です。

藤田氏:女性側から言ってもらえる環境は理想ですよね。日本の文化的に男性側から聞く雰囲気はないですし、月経について話すこと自体がもはやセクハラなんじゃないかって不安になってしまい。親しい間柄のパートナーなら踏み込める雰囲気はあるけど、会社の従業員やマネジメントしているタレントやモデルに対しては、どうしても踏み込めない領域になっています。せっかくセミナーで月経について学ぶ機会があったので、聞けない雰囲気があるから聞かないのではなく、しっかり向き合っていくことで、根本的な解決につなげていきたいです。

中田先生:男性側から「月経なの?」と聞くことは難易度が高いので、女性側が言いやすい環境を作るのがベストですよね。

藤田氏:男性側は月経について学んでPMSに対してしっかり理解する、女性側は体調が悪いときは言っていいんだという意識を持つ、このふたつのフラグがうまくかみ合わないといけない。男性も女性も、どちらも理解を深めることが大切ですよね。

中田先生:ただし、女性側から言ってもらってもそれに配慮するだけでは、根本的な解決にはつながりません。月経にまつわる不調に悩んでいる女性は、諸症状を緩和させることが最優先です。

月経の知識ってどうやって身につけるの?

PMSで悩む会社の同僚や先輩、後輩に対する接し方とは?

野々村氏:我々男性陣は月経にまつわる知識量が少なすぎて、こちらから女性側に声をかけるのは難しいですよね。

藤田氏:女性側もどこかで「月経のことなんて分からないでしょ?」って思ってるよね。

太田氏:学生の頃、保健体育の授業はありましたが、月経については触れることがなかったので全く知る機会がないです。

前澤氏:中高生や若いアイドルに接する機会が多いのですが、そもそもの月経にまつわる話題はご法度という空気があります。だから女性マネージャーに任せっぱなしになってしまいますね。

藤田氏:その考え方から変えていきましょう! まずご法度という文化から変えていかないと。

独自に習得した神対応に学ぶ!

独自に習得した神対応に学ぶ!

小野寺氏:私は仲の良い女友達と月経にまつわる話をする場面が多かったので、どんなふうに接してほしいのか、何となく空気を読んで10代の頃から学んできましたけど、対応は人それぞれ。痛みがある人がいればない人もいるし、仕事ができないくらいつらい人もいれば、全然つらくない人もいます。私は今女性タレントのマネジメントをしていますが、月経前になると声をかけてくれるので月経用品は私が持っていたりします。

一同:すごい!

小野寺氏:自分で月経用品を買うことはないのですが、ロケ中に突然月経がやってくることもあるじゃないですか。そうなると大変なので「そろそろ月経がきそうだから念のため持っていてほしい」と言ってもらえれば、月経用品を預かっておきます。

藤田氏:それって気遣いだよね。女性からしたら理解してもらえていると思える。

小野寺氏:最初からタレントと信頼関係を築けているわけではなかったのですが、女性のメイクさんを中心にみんなで月経について話せる環境があったので、そこから月経についてオープンに話せるようになっていきました。

藤田氏:やっぱり環境づくりができているのは大きいよね。小野寺氏の前では言っていいんだとタレント側も気づき、だんだんオープンになってくる。それによって対応するマネージャー側の行動も変わってきた。目指したいのはここだよね。

男性が気を使わずにPMSに対峙できる方法って?

小野寺氏:PMSについてたくさん勉強しても、女性が何をどうしてほしいのかは分からないので、女性から月経について話してもらえば男性は対応しやすいですよね。わたしの場合、女性タレントとの関係は築けていますが、会社の女性社員と月経について話せるかというと、それはなかなか難しい。どうやって良好関係を築けばいいのかずっと考えていました。

藤田氏:これまでは上司という立場から触れてはいけないという雰囲気があったけど、PMSについて知ることとコミュニケーションをとることが大事だということが分かりました。会社でもプライベートでも、まずは「知る」というファーストステップを踏まないといけないですね。

セミナーに参加して何を学んだ?

セミナーに参加して何を学んだ?

太田氏:PMSについて知らないことが多いので、まずは僕たちもPMSについて理解したうえで女性に接することが大切ですね。女性側も“どうせ男性には分からない”という意識があると思うので、お互い根底にある考え方から変えていかなければ前には進めないと思いました。

藤田氏:PMSについて女性に聞いたらセクハラだという考え方ではなく、女性から話しやすい環境作りが大切で、PMSについて理解することが第一歩だと実感。お互いが歩み寄り、向き合って少しずつでもコミュニケーションをとれる場を増やしていければいいですよね。

野々村氏:本質はコミュニケーションにあるんですね。もっとPMSについて勉強して知識を得ることで、必ずや夫婦間のケンカが減り、夫婦円満が築けると確信しました。

小野寺氏:男性側のPMSに対する理解不足がいけないと思っていましたが、男性が一生懸命寄り添おうとしても分からないことはたくさんあります。女性側が拒絶してしまう場合も多々あることが分かったので、女性側からも男性に理解してもらうような努力が必要じゃないのかなと感じました。

――セミナーを通してPMSに対する知識が深まっただけでなく、解決策も導くことができました。あとは実践あるのみ! 果たして男性陣のPMSに対する行動はいかに!?

男性向けPMSセミナーを開催!

藤田氏:結婚4年目を迎える会社役員。子供が1人いて家庭円満のように見えるが、度々訪れるPMSによる妻のイライラに戦々恐々としている。

野々村氏:結婚7年目。家庭円満が自慢なのに、PMSによってハッピーじゃなくなる時期が定期的に訪れ、途方に暮れている。兼業農家の長男、キャンプ大好きおじさん。

前澤氏:中高生アイドルのマネジャー。仕事で女性と接する場面が多く、身体的、精神的不調とうまく付き合えていないアイドルの子たちをどうサポートしたらいいのか、絶賛悩み中。

太田氏:結婚1年目の32歳。妻がPMSに入ったと思われる時期に家で仕事の電話をしたり、遅い時間までデスクワークを行うと強く当たられることが多く困っている。

小野寺氏:女友達が多く月経やPMSについてざっくばらんに話してきた強者。マネジメントしている女性タレントとも月経について話せるが、会社の同僚とはうまく話せず模索中。
※名前はすべて仮名

講師:中田航太郎先生 株式会社ウェルネス 代表取締役・医師(救急総合診療)
東京医科歯科大学医学部卒業後、総合診療科医に。2018年にパーソナルドクターとして病気を予防する世界を実現するべく株式会社ウェルネスを創業。

職場はもちろん、夫婦やカップルの間でもタブー視されがちな月経にまつわる話題。女性にとっては当たり前のことでも男性にとっては謎だらけ! そこでPMSに対して知識を深めてもらうべく、男性向けのPMSセミナーを開催しました。月経周期やPMSにまつわる基礎知識を学んでいきましょう!

月経の周期について知る!

中田航太郎先生(以下、中田先生):みなさんは月経やPMSについてご存知ですか?

男性一同:……(シーン)。

中田先生:では、まず月経周期について理解を深めてからPMSについて説明していきますね。
女性はおおよそ28日周期で「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」を繰り返しています。月経期とは、出血している時期。子宮内膜がはがれ落ち、血液とともに体外に排出されます。卵巣の中の卵子のもと(原始卵胞)が成熟し、エストロゲンが分泌されるのが「卵胞期」で、子宮の内側の膜が分厚くなります。
子宮内膜の準備がある程度整うと、脳にある下垂体に信号が送られ排卵が誘発され、その後エストロゲンが急激に下がります。これを「排卵期」と呼び、それと同時にプロゲステロンというホルモンが徐々に上がる「黄体期」という着床の準備を整える期間を迎えます。

マインドフルネス

出典:「ウィメンズ・ヘルス・アクション DATA BOOK 2019~PMS・うつ病・更年期・がん 4大お悩みを考える~

男性一同:ふむふむ。

中田先生:黄体期は、つまり妊娠に適した状態の準備をする時期で、プロゲステロンの作用により受精卵が子宮内膜にくっつきやすい状態を作ります。
受精した場合はそのまま妊娠の体勢にはいっていきますが、受精しなかった場合は必要ないということで子宮の内膜が剥がれ落ちて月経が始まる、これが月経の周期になります。

月経時期のイライラの原因とは……!?

月経時期のイライラの原因とは……!?

野々村氏:妻が月経時期になるとイライラが激しく、毎月、気をつけているのですがケンカに発展します。どう接すればいいのか、どんな言葉が適切なのか分からず……。夫婦で話し合うことができません。イライラの原因はこの女性ホルモンの動きに関わっているのですか?

中田先生:イライラの原因ははっきり分かっていませんが……、
月経前にイライラする場合は、プロゲステロンというホルモンの作用で体温が上がったり、お腹や乳房にハリを感じるなどの身体的な症状が現れるほか、メンタルが弱くなったり、イライラが爆発するなど精神的な症状が現れ、これをPMSと呼びます。
月経中にイライラする場合は、女性ホルモンの急激な低下による不調の他、月経痛や月経量が多いことによる貧血が原因のこともあります。

男性一同:なるほど。

中田先生:エストロゲンというホルモンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンは毎月上がったり下がったりを繰り返しています。
女性ホルモンのリズムは意識的にコントロールすることが難しく、毎月決まった周期でホルモンの変化が起こり、それが女性にとってストレスフルでカラダや心の不調につながっているのです。

月経中と月経前のイライラの種類は違う!

野々村氏:では、月経中と月経前のイライラは原因が違うということですよね?

中田先生:そうです。月経前にメンタルの不調をきたし月経がくるとイライラがおさまる場合は、プロゲステロンの影響によるものなのでPMSの可能性が高いです。
月経中に調子が悪くなりストレスでケンカに発展する場合は、月経痛がひどいとか貧血がひどいなどカラダの異常も考えられるので、必要によってはドクターに相談することをおすすめします。

野々村氏・藤田氏:なるほどですね。

小野寺氏:僕は体調不良だったり、イライラすることは男女問わず誰にでもあると思うんですね。なので、僕自身はその様子を見守り、受け止めることで、つられてイライラすることはあまりないですね。

中田先生:それは素晴らしいですね! まず女性のイライラがいつ起こっているのかを見極めることが大事です。月経前にケンカになっているのか、月経後にケンカしているのか、状況によって全然違うメカニズムで起こっている可能性があることを理解しましょう。

PMSのイライラにはマインドフルネスが有効!

藤田氏:中田さんはマインドフルネスを実践されているそうですが、女性もマインドフルネスにトライすることでPMSによるカラダの不調をおさえることはできますか?

中田先生:マインドフルネスは慢性疼痛を抑えるというエビデンスもチラホラ出てきていますので、月経痛は緩和できるかもしれません。ホルモンの量自体をマインドフルネスで調整することは難しいですが、イライラなど一部のPMSの症状は抑えられる可能性はありますよね。

太田氏:中田さんはどんなマインドフルネスを行っているのですか?

中田先生:どこでもすぐにできる瞑想することが多いです。心を静めて無心になったり、何も考えずリラックスしたり。目を閉じて深く呼吸をしながら、静かに何かに心を集中させるようにしています。

野々村氏:夫婦でPMSに悩んでいるなら、マインドフルネスに取り組まない手はないですね。
月経時期のイライラの原因とは……!?

月経周期についてどこで知るの?

野々村氏:夫婦生活が長くなると、妻から月経中で調子が悪いと言ってくることがあります。でも向こうはイライラしているので、いざ向き合ったときに我々男性は知識も情報もないので何を話していいか分かりません。

前澤氏:男性側から積極的に月経にまつわる話題をふった方がいいのでしょうか?

中田先生:お腹が痛いのか、痛くないのか、さりげなく聞き出してみるのもひとつの方法です。

野々村氏:月経中なのか月経前なのか、タイミングも分かりません。時期によってズレることもありますよね、毎月、月経がきたら教えてねというのもちょっと……。

中田先生:周期のことでいえば、ピルを飲んでもらうと月経周期はある程度コントロールすることができます。ピルはPMSの症状を緩和する効果もあるので、月経周期が乱れやすい方やPMSの症状・月経痛がひどい場合には検討するのもいいかもしれません。

薬に頼りたくない女性をどうフォローする?

薬に頼りたくない女性をどうフォローする?
太田氏:妻は薬に頼りたくないタイプで、風邪をひいても薬を飲みません。どうやってピルを勧めたらよいのでしょう。

中田先生:私の経験上、風邪薬は飲まないけどピルは飲んでおいたほうがいいという考えの女性も結構いらっしゃいます。
ピルを飲みたくない理由の大半は、面倒くさいとか、薬がどう効いているのかわからないから不安という場合が多いです。男性側が月経周期のメカニズムに加えて、ピルを飲んだときにカラダの中でどんなことが起こるのかしっかり知り、PMSの症状緩和や月経周期がコントロールできる可能性があることを教えてあげると女性も飲んでみようかなという気持ちになるはずですよ。

太田氏:それは素晴らしいですね!

藤田氏:ここで勉強した知識を日常生活に生かしたい気持ちでいっぱいです。

――月経周期について中田氏の説明を理解した男性陣。謎だらけだった月経周期、PMSについて徐々に理解を深めたようです。次回は、男性陣が心がけたいPMSへの対処法を学んでいきます。