PMS/生理 by 丸山彩

今こそPMSに向き合おう!タブーを打破し、よりよい世界へ

近年、PMSなど、これまでダブー視され、声を上げにくかった女性特有の課題などを、オープンに話せるようになってきたと感じることはありませんか? 今まで話題にならなかったことが、取り上げられるようになってきた背景には、SNSによる女性の権利に関する運動や、フェムテック市場の急成長が影響しているようです。

近年話題のフェムテック

最近耳にする機会も多くなってきた、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた「フェムテック」という言葉。女性が抱える健康やライフスタイルの課題をテクノロジーで解決、サポートするサービスやプロダクトを意味する造語です。

そもそも「フェムテック」という言葉が誕生したのは、2012年。ドイツの月経アプリを開発したデンマーク人が作りました。以前より、女性ならではの悩みを解決できるようなテックやツールなどの開発は進んでいたのですが、表立って話題になることがなかったのは、生理や性に関する話などは口にするべきではないという固定概念があり、タブーとして扱われていたからだと考えられます。

しかし近年、フェムテック市場が急成長。なぜなら、女性に関するデータを集め、最新のテクノロジーを使い、女性の課題を解決していくということが、とても有意義だからです。というのも、実験中に妊娠した場合、胎児に悪い影響が出てしまう可能性があるという理由から、1993年までアメリカでは女性のデータは医学的な実験の対象になっていませんでした。つまり女性のヘルスデータというのは男性と比べ、圧倒的に少ないのが現状です。そんな中、フェムテックが盛んになると、女性の健康をケアしながら、データも集めることができるようになります。これが、今後の医療の発展にも大きく関わってくるはずです。

SNSが突破口に!


そして、ここ数年の、フェムテックをはじめとする、女性特有の問題を積極的に話せる風潮というのは、SNSが影響していることは間違いありません。SNSを中心に、女性の権利や健康問題についての意見交換が活発に行われるようになり、声を上げやすい環境になってきています。その大きなターニングポイントとなったのが、#MeToo運動ではないでしょうか。

#MeToo運動とは

#MeToo運動のはじまりは、2007年。アフリカ系アメリカ人の市民活動家タラナ・バーク氏が、家庭内で性的虐待を受ける少女からの相談をきっかけに、性暴力被害者支援のスローガンとして「Me Too」を提唱、地道な活動をしていました。
その約10年後、多くの人が知る#MeToo運動へと発展することとなります。2017年10月、ニューヨークタイムスが、以前より疑惑のあったハリウッドのプロデューサー・ハーヴェイ・ワインスタイン氏の十数年にわたるセクシャルハラスメントや性的暴力を報じ、映画関係者10数人の被害証言が明るみに。そこには著名な女優たちも含まれていて、大スキャンダルとなりました。

そして、女優アリッサ・ミラノがTwitterにて性暴力被害を受けたことがある女性たちに「MeToo」と声を上げるよう呼びかけると、著名人から一般人まで多くのリツートがあり、#MeTooは瞬く間に世界的なムーブメントに。
2018年のゴールデングローブ賞では、多くのセレブたちがセクハラや性暴力に抗議する黒のスーツやドレスで参加。会場は黒色に染まり、#MeToo運動への連帯を表明しました。

日本での#MeToo

日本では、2017年5月に、ジャーナリストの伊藤詩織氏が、レイプ被害について顔を出し、実名で告発。不起訴の判決を受けますが、不服申し立てをし、記者会見を行いました。また、ブロガーで作家のはあちゅう氏も、元上司によるセクハラ被害を告発。
そして、政府官僚のセクハラ疑惑、写真家によるセクハラや搾取などの被害をモデルが非難。アスリート、アイドルたちのパワハラやセクハラ被害告発と、今まで沈黙していた女性たちが声をあげ、立ち上がりました。

今こそ、自分のカラダと向き合うチャンス

SNSの発展により、世間が追い風となって、#MeToo運動やフェムテックを盛り上げている昨今。今までダブー視されていた生理や性に関する話をオープンにできる風潮になってきています。

それにより、話しにくかった生理の話もできるようになり、毎月のことだからとただ我慢していた生理前の不調も、実はPMSという症状だったと知るきっかけになったり、自分にあった改善法について学ぶこともできるようになってきています。今こそ、自らのカラダに向き合い、理解を深める絶好のチャンス。理解すれば、無駄な我慢がなくなり、より快適で幸せな毎日が過ごせるようになるはずです。

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丸山彩
東京都出身。某出版社での雑誌編集を経て、フリーランスの編集・ライターに。美容、女性のライフスタイルをテーマにしたカタログ・広告・webなどの制作を多く手掛ける。