フェムテック/ケア by 川端宏実

若者の尿漏れ急増! 骨盤底筋を鍛える【医師監修】

テレビのCMなどで度々耳にする、尿漏れ。誰もが体の老化とともに起こるものだと思っているけれど、実は今20代や30代の人にも増えて来ているのだとか。若いからこそ、症状があっても周りに相談しづらく悩んでしまっていることも多い若年性の尿漏れについて、原因と対策をご紹介します。

 

※2021年6月4日掲載の記事です。

そもそも尿漏れとは……?

漏れとは自分の意思に反して、尿が漏れてしまう状態です。一般的にはこの状態をまとめて尿漏れと呼んでいますが、実は尿漏れには4つのタイプがあります。

骨盤底筋群のゆるみで起きる「腹圧性尿失禁」

腹圧性尿失禁は出産直後の女性や、加齢による筋力の低下により、骨盤底筋群が緩んでしまうことで起きる尿漏れです。尿道を締める力が低下してしまうため、くしゃみや咳、重いものを持ち上げた時など、瞬間的にお腹に力が入ることにより、漏れてしまうことがあります。

また、生理前や生理中も、ホルモンバランスの影響で骨盤底筋群がゆるみやすく、尿漏れの症状が起こりやすいとされています。

尿のたまり具合に関係なく強い尿意にかられる「切迫性尿失禁」

急に尿がしたくなり、我慢できずに漏れてしまう症状の尿漏れ。多くの場合は特に原因がないのに、勝手に膀胱が収縮してしまうことで切迫性尿失禁を起こしていますが、体の他の部分の不調が原因で起こることも。脳梗塞や脳出血といった脳血管障害により、脳からの排尿の指令がうまくコントロールできないことが原因になっている場合もあるのが切迫性尿失禁です。

男性では前立腺肥大症、女性では女性では膀胱や子宮といった骨盤内の臓器が、膣口から出てきてしまう骨盤臓器脱という病気も切迫性尿失禁の原因になります。

尿を出したい時に出せない「溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

出したい時に出せず、出したく無い時に勝手に漏れ出てしまうこの症状。溢流性尿失禁は直腸がんや子宮がんの手術後などに、膀胱周辺の神経機能が低下してしまった場合などに多く見られます。背景に排尿障害があることが基本で、その原因としては前立腺肥大症が多くみられます。よって、溢流性尿失禁は男性に見られやすい症状となっています。

身体能力の低下による「機能性尿失禁

排尿機能は問題はなくても、歩行障害によりトイレまで間に合わなかったり、認知症のためトイレで排尿できないなどの症状。この疾患の場合は、介護や生活環境の見直しの必要があります。

 

>>この記事を読んだあなたにおすすめ

自分の腟について知ろう!

 

1 2 3 4
1 2 3 4

コメントを書く / 読む

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です。

  1. 2021年版 フェムテック用語集 100 - フェムテック tv ー 生理やPMS、セクシャル分野まで女性のカラダの悩みを解決する情報メディアサイト

    […] 関連記事:フェムテック tv『若者の尿漏れ急増! 骨盤底筋を鍛える』 […]

川端宏実

フリーランスの編集・ライターとして、ファッション誌にてライフスタイルやメイク企画についての記事を担当。モデルやタレントのスタイルブック制作なども行う。