PMS/生理 by 木川誠子

6年ぶりの婦人科健診で子宮頸がんの一歩手前と診断。休井美郷の子宮頸がん記録〈前編〉

子宮頸がんはがん化するまでに段階がある

―結果を待っている期間に周りに話をしましたか? 話すことで不安がやわらぐことがあるかなと思うのですが。

両親と、仲のいい友達には伝えました。そうしたら友達も20歳の時に私と同じレベルの状態になっていて手術したと聞いて、その時初めて知ったことでしたが、近くに同じ状況を経験している友達がいてくれたことは気持ち的にすごく楽になりました。

自分でも、進行のスピード、どうしたら進行を遅らせることができるか、子宮頸がんは転移するのか、手術にかかる費用など、時間さえあれば調べていました。

―子宮頸がんという名前だけ聞くと、悪性腫瘍のがんだというイメージがありませんでしたか?

ありました! 再検査の結果が出た時も、上皮内がん(※2)になっている部分と高度異形成の部分があると言われて、特に上皮内がんは“がん”とついているから怖くなりました。

検査を通して、子宮頸がんはHPVの感染が原因で発症して、性交渉の経験がある人はウイルスを持っていることや感染後、数年から数十年かけてがん化すること、発症後は軽度異形成、中度異形成、高度異形成、上皮内がん、子宮頸がんという段階があることなどを知りました。

私の場合は検査に行っていなかった6年間で高度異形成、上皮内がんまで進行していて、「あと半年遅かったら危なかった」と言われました。あのタイミングで婦人科健診を受けたのは本当によかったと思いましたし、毎年検査する大切さも実感しました。

―後編では手術当日から術後についてお届けします。

※1 多嚢胞性卵巣症候群

卵巣からホルモンはつくられるけれど、排卵したりしなかったりする状態。卵胞はできるが、皮が固くて排卵できないことがあるため、ホルモンバランスが整いにくい。定期的な排卵がないため、不正出血が起きる、無月経や月経不順になるなど、排卵障害のために不妊の原因にもなる。

※2上皮内がん

いわゆるがん(悪性腫瘍)ではなくて、がん細胞が上皮と呼ばれる場所の内側に留まっている状態。基本的には転移や再発はなくて手術で完治する可能性が高い。

 

休井美郷

人気恋愛リアリティ番組への出演をきっかけに、“あざとい系女子”と話題を集める。ボディケアブランド『IKYLM』のプロデュースやファッションブランド『qumerry.』のディレクターを務め、女性誌やバラエティ番組への出演など、幅広く活躍中。

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医師校正:池田裕美枝

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木川誠子
出版社勤務を経て2009年よりライター・エディターのフリーランスとして活動。ウェルネスや美容、ライフスタイルのコンテンツを発案し、ディレクションから執筆まで一貫して携わる。2016年から兼ねてより関心のあったフェムテック領域に本格的に取り組み始め、フェムケアをはじめ、五感を通して自分を知るための”フェムアートプロジェクト”を立ち上げる。2022年には「株式会社k company」を設立し、その実践の場を創造・提供している。ライフオーガナイザー1級/アロマ心理/公認フェムテックマイスター(TM)