性のことをオープンに話せる“空気感”をつくり、セルフプレジャーを肯定する世の中に|株式会社TENGA・犬飼幸さん
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学歴も年齢も関係なく発信も挑戦もできる“空気感”をつくる
フェムテックtv:性の課題はつきないかと思いますが、今後はどんな展開を描いていますか?
犬飼さん:irohaブランドは10周年を迎えることができ、irohaを知ってもらう機会も増え、“恥ずかしい”ものから“可愛い”など印象も変わってきました。ただその分、戦い方も変わってきている。この約4年間で、世間のマイナスだった価値観を“普通じゃん!”というところまで持ってこられたのはうれしいこと。セルフプレジャーは、マッサージやアロマのようなリラックス方法に肩を並べられたことで、“セルフプレジャーは悪いことではない”ではなく、“じゃあセルフプレジャーの何がいいのか”をお伝えしていくフェーズになってきました。
ライターになったとき“自由に発信できる世の中をつくりたい”というのが根本にありました。一番みんながネックになっている性をオープンにすることができたら、それはもう自由に発信できるヒントになるなと思っています。
「今年4月ごろTENGA社は移転。新たなオフィスではiroha専用のプレスルームもできとてもウキウキしています」
フェムテックtv:学生時代からの思いが、こうして繋がっているんですね。最後に、犬飼さんにとってのウェルビーイングな社会とは?
犬飼さん:性に対してはもちろんですが、職業選択の自由のような法律的な意味合いではなく、みんなの選択肢が尊重されて、受け入れられる社会のことをいうのかなと思っています。自由に選択したり、受け入れたりするためには、正しい情報に触れられる機会や、それを考えたり発信したり、知らないことを否定しない空気感をつくらないと、自由に尊重できないと思うんですよね。うちの母親は私から見ると多才な人ですが、「私なんてもう50歳だし学歴もないし、何もできない」なんて言うんです。それって娘としても寂しい。本当は世の中がどう思おうが、学歴とか年齢とかって関係なく誰だって挑戦してもいいし、楽しんでもいい。ブランドとしても会社としても個人としても、そんな空気感をつくっていきたいなと思っています。
(写真右から)「iroha SVRは、男性器の根元に装着して挿入時に使うもの。女性のクリトリス部分に振動が当たり、男女ともに気持ちよくなれるアイテムです。性行為中って、思い返すと密着して動かない時間ってあまりない。無理矢理でも密着する時間がつくれるのが、心地いいです。iroha maiは、挿入タイプ。音波振動を使っているので、中から広がるような振動が感じられます。静音性に優れている点やGスポットの開発ができる点もおすすめ! iroha+/イロハプラス りんごとりは、入社当初から推しのアイテム。くちばし部分が細くつくられているので、ピンポイントで振動を与えることができる。“私はここが気持ちいいんだ”と日々自分の気持ちいい場所を探しています」
photographer Shiori Ota
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