フェムコト 連載 by 橋本範子

ホルモンバランスのケア=自分が生きやすくなる手段のひとつ

自分の体や心の不調をこういうものと諦めない

フェムテックtv:3児の母として育児と仕事の両立はどのようにしていますか?

中條さん:3人の子育てを大変ですねと声をかけて頂くことが多いのですが、私は1人のお子さんと向き合うお母さんの方がよっぽど大変なんじゃないかと思っています。我が家の場合は小学生の長男が下の子の面倒を見てくれたりリーダーシップを取ってくれる。ちょっと背負わせてしまっている部分もあるかもですが……。

早起きをして好きなことをして過ごしたりと時間の使い方が上手で下の子をフォローする時間だけでなく、自分の時間をちゃんと楽しんでるところがとても感心していますし、助けてもらっているなと感じます。夫も週の半分はいないことが多いなかでもルールこそ設けていませんが、家事の分担を自然と取り組んでくれるので家族の協力で回っているな、と全員に感謝です。

娘さんと公園にて

フェムテックtv:家族との時間は1日の中でどのように組み込んでいますか? 

中條さん: 6時頃の起床で、7時くらいからみんなで朝食を食べます。8時に出発して下の2人を保育園に送ったら、9時30分には出社。お昼は社食の『PARIYA』メニューで素材にこだわったランチをいただきます。17時までの時短勤務を終えたら18時30分に保育園のお迎えに行き、帰宅したら夕食づくり。

1日あったことを聞いたり、宿題やワークやお絵かきを目の前で行ってくれるので楽しい時間です。最近は全員で人生ゲームにはまっていて、寝る前に一喜一憂して楽しんでいます。21時30分頃、子供たちは就寝して、その後は夫婦の時間です。夫と晩酌したり、映画を観たりの時間が1日のリフレッシュタイムとなっています。年末年始に夫婦揃って体調を崩したのを機に、生活習慣を改めて1月から一緒に食事管理や軽い運動を始めました。子供とのコミュニケーションも夫婦でのコミュニケーションも同じくらい大事な家族の時間です。夜は、平均して24時には寝るようにしています。

最近、旦那さんと一緒に購入した焼き物

フェムテックtv:忙しい日々の中でのリラックス方法はありますか?

中條さん:家族との時間もそうですが、個人としては、香りやバスタイムを充実させています。朝のルーティーンが大事で、起きたら窓を全開にして空気を入れ替え、パロサントという木の香りを炊いて空間をすっきりさせるところからスタート。気分の切り替えにロールオンアロマをいくつか持ち歩いたり、疲れが溜まったときは寝具にピローミストをシュッとスプレーして入眠のサポートに取り入れたりと、香りを生活に持ち込んでいます。

1日のリフレッシュにバスタブには春夏秋冬必ず浸かり、体をゆるませます。手軽に心身のケアができる入浴剤にはこだわっていますね。自分の疲労度に合わせたり、子供のテンションが高い日などはクールダウンに導けるものを選ぶなど、工夫して取り入れています。

お気に入りの入浴剤

フェムテックtv:子供たちとのお風呂タイムで心掛けていることはありますか?

中條さん:デリケートケアでお話しすると、男の子も女の子もおまたの洗い方などは新生児のころから気をつけるようにしています。自分で洗いたがる1歳頃からは声掛けも始めていて、物心つくまえからスキンシップの延長線上でデリケートゾーンについては伝えています。子供ってママと同じがよかったりするんですよね。私が体を洗っておまたの部分は違うもので洗うのをしっかり見ているので、自分も。とリクエストしてきます。体感してもらいたいと思っています。

体とデリケートゾーンは皮膚の厚みや仕組みが異なるので同じソープで洗い続けてしまうと、トラブルを招いてしまうことも。なので、ここ数年は子供とシェアできるデリケートゾーンアイテムを選ぶようにして、すみずみまで!というよりは、ふわふわの泡をあててあげるよう洗い、自分でやりたいときもこすることのないように声掛けします。自己治癒力をキープしつつ正しく洗う、子どもたちにも正確な知識が自然に身についたらいいなと思っています。

フェムテックtv:幼少期からデリケートゾーンのケアを教えるって重要ですよね。

中條さん:フェムケアの中でも、デリケートゾーンのケアは特に重要だと思っています。顔はクレンジング、髪はシャンプーと分けるように、皮膚の厚さやpH値が違う体とデリケートゾーンも、ソープは分けてほしい。女性はホルモンバランスで毎月コンディションが違うもの。“今月はこんな感じかぁ……”“私はこういうタイプだから”と諦めるのではなく、雲行きが怪しいときは、自分なりにセルフケアできるアウターケアからインナーケアまで取り入れることができるようになってほしいですね。

フェムテックtv:生理不順なども“いつもそうだから”と当たり前に思い、諦めている女性は多いように思います。

中條さん:当たり前では絶対なくて、ホルモンバランスやその方に合った整え方はあると思っています。特に女性は2種類のホルモンバランスによって生理周期や更年期などだけでなく、肌や髪、気持ちや体調まで影響がもたらされていると考えられます。ホルモンバランスに目を向けることが実は全てと繋がる。

自律神経も整いやすくなり、気持ちの面でも体の面でも軽やかになり、アクティブになり、思考も働き、どんどん感性が開かれていくことも期待できます。ホルモンバランスに目を向ける事イコール、自分が生きやすくなる要素の一つになると思うんですよね。そこをもっともっと伝えていきたいと思っています。

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橋本範子
女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。