PMS/生理 フェムテック/ケア by 木川誠子

ツボを刺激すると生理痛が緩和する? 鍼灸が女性の健康サポートに!

鍼灸は自分に最適な施術を受けられる

「WHO(世界保健機関)によって定められている361カ所のツボには、生理痛、月経異常、更年期症状などの、女性の健康課題と言われる婦人科系の疾患に用いられるツボもあります。例えば、おへそから指4本分下にある関元(かんげん)というツボは生理前のイライラなど、PMSの症状に働きかけてくれます」

このようにツボと女性の健康課題には関係があり、実は鍼灸もフェムケアのひとつなのです。さらに鍼灸はひとりひとりに最適な施術を行うという特徴があります。その点も、女性の健康課題との親和性が高いと言われているゆえん。

「鍼灸の施術は気を調整して、身体を整えていきます。どこをどのように調整するかがポイントなので、施術前にはその日の体調や身体の状態、生活習慣などをヒヤリングします。一概に生理痛といっても、痛みの度合いや頻度などはひとりひとり異なるもの。生活習慣や食生活なども含めて話を伺うことで、ひとりひとりに適した施術を行うことができます」

鍼灸院は女性の健康課題の相談所

「今は気になる症状がなくても、その状態を維持するために鍼灸を取り入れてほしいと思っています。今すぐではなくても、将来妊娠や出産を考えていたり、誰しもに訪れる更年期を見据えて取り入れる……という、鍼灸の得意分野である未病治の視点からの行動を意識することも、健康作りのひとつだと思います。

すでに生理痛やPMSなどの気になる症状がある場合は、症状緩和にも鍼灸を役立てることができます。その症状が現れる前のタイミングで鍼灸の施術を受けると、症状緩和につながる可能性があります。いつもよりも症状が和らぐように、今後症状が出ないように徐々に身体を整えていくというイメージで取り入れてみてください」

「鍼灸は病院よりも身近にある相談場所です」と話す栗本さん。将来を見据えた視点での健康作りをはじめ、生理痛やPMSなどのすでに気になる症状の緩和においても鍼灸という選択肢があることをぜひ、知っていてください。

栗本夏帆先生

くりもと・かほ グラン治療院の統括院長。鍼灸師として活動しながら、「一般社団法人 日本温活協会」の温活士としても活躍。女性限定の腟サロンを立ち上げるなど、勉強会や啓もう活動にも励んでいる。著書に『うるおいの腟レッチ』(光文社)がある。

https://biyoshinkyu.net/

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木川誠子
ライフオーガナイザー1級、アロマ心理の資格を保持。出版社勤務を経て2009年に独立。編集者・ライターとしての経験を活かし、ライフスタイルを仕立てる(tailor)を意味するライフスタイラーとして、美容や食など様々な角度からライフスタイルの情報を発信。ライフスタイルは感性や感覚、体験などで構築されて、ひとりひとり異なるもの。自分自身で感じた感覚を大切に、独自の体感や実感を取り入れながら、雑誌やWEBメディア、カタログなどでの執筆活動をはじめ、メーカーブランディングなども行う。また、姉妹で、完全予約制のプライベートショップ「KIRA CLOSET」を主宰し、ワークショップや食事会を企画、開催。食事会でのメニューはお手軽でありながら、さり気ないおもてなし感が特徴で、レシピは定期的にメディア掲載中。