低用量ピルの副作用は? 血栓症のリスクも〈医師監修〉
INDEX
低用量ピルの休薬期間って?
低用量ピルには、休薬期間があります。休薬期間とは、ピルの服用を止める期間のこと。低用量ピルは基本的に1シート28日周期で構成されており、薬によって21錠タイプと28錠タイプがあります。いずれも偽薬期間・休薬期間が7日間設けられています。21錠タイプは、21錠の実薬(ホルモンが入った薬)を毎日決まった時間に服用し、7日間休薬します。28錠タイプは、21錠の実薬を毎日決まった時間に服用し、7日間はホルモンの成分が入っていないプラセボ(偽薬)を服用します。プラセボは飲み忘れを防ぐために用意されており、飲み忘れても問題ありません。もし飲み忘れた場合は、その1錠を破棄しましょう。
「休薬期間には生理のような出血が起こりますが、ほとんどの方はもともとの生理よりも痛みや出血が少なくなります。ピルを飲み忘れなく服用を続けていれば、休薬期間も避妊効果は続いています。この期間はストレスをためないように心がけ、ゆったりとリラックスして過ごしてください」
最近のLEP(月経困難症の治療用ピル)では、120日や77日連続でピルを服用し、生理(出血)の回数を2~3ヶ月に1回に減らすものもでてきています。休薬期間は、低用量ピルの種類によって変わってきます。効果を妨げないためにも、処方された低用量ピルの休薬期間をしっかりと理解しておきましょう。
服用期間のお酒はOK。喫煙や他の薬との相性は?
低用量ピルの服用中にお酒を飲むことで薬の効果に影響がでることはないと柴田先生。しかし、飲み過ぎには注意が必要だと言います。
「お酒を飲み過ぎて嘔吐や下痢をした場合は、薬の成分が十分に体に吸収されず、効果が薄れてしまいます。また、お酒を飲み過ぎることでピルを飲み忘れることも。お酒は適量を心がけて下さい」
一方、喫煙には注意が必要です。「低用量ピルの副作用の一つに血栓症があるとお話しました。喫煙は、特に血栓症のリスクを高めるため、習慣的に喫煙をしている方においては、処方を慎重に検討する必要があります」
喫煙は血栓症のリスクを高めるため、低用量ピルの服用中は禁煙することを強くおすすめします。
持病などで長期にわたって他の薬を飲んでいる場合、低用量ピルと飲み合わせが悪いものもあります。
「抗てんかん薬やうつ病の薬などは、低用量ピルの分解を早めたり、成分の吸収を抑えたりすることで、低用量ピルの効果を弱めてしまう可能性があります。また、熱を下げたり、痛みを和らげるアセトアミノフェンと併用すると、低用量ピルの作用が強くなり、副作用が出やすくなります。サプリメントでは、精神安定に効果のあるセントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)も注意が必要。併用することで低用量ピルの効果が弱まることがあります」
薬によっては、併用することで低用量ピルの効果が変わったり、併用した薬の効果が変化してしまうことがあります。そのため、低用量ピルと他の薬を併用する場合は、受診時に必ず医師に相談しましょう。
>>この記事を読んだあなたにおすすめ
管理栄養士が教える「生理前の肌トラブル」「生理中のお酒」にまつわる“ウワサ”の本当!
コメントを書く / 読む▼
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です。