フェムテック/ケア by 寳田真由美

知ってる? 低用量ピルは、保険適用になるんです〈医師監修〉

低用量ピルを始めるには、医師の診察と処方が必須

低用量ピルは、現在の体の状態や改善したい症状などにより、使用する種類が異なります。また、副作用や服用方法に注意点があるため、必ず医師の診察が必要です。ドラッグストアのような市販薬を販売しているお店では購入できません。また、薬剤師のいる薬局であっても、医師の処方箋がない限りピルを購入することはできません。

最近では、個人輸入などによるネット通販で海外製のピルも販売されていますが、日本の医薬品医療機器等法に基づく安全性や有効性が確認されていません。また、偽造品である可能性や、有効成分がきちんと含まれていない可能性も。そうしたピルを服用すると、思わぬ健康被害や副作用を招く恐れがあり、厚生労働省からも注意喚起されているのが現状です。国内の病院で購入するよりも安いからといって、安易に個人輸入された海外製のピルを飲むことは避けて下さい。

ところで、実際、病院での低用量ピルの処方はどのように行われるのでしょう?

「ピルの処方には、まずは医師の診察が必須です。診察では、いまのご自分の体の状況や改善したい症状、悩みなどをしっかりと相談するのが大切。ささいなことでも気になる症状があれば、診察時に伝えて下さい。

診察の他、血圧と身長、体重を測定します。万が一、血圧が140mmHg以上の場合、処方は慎重に行う必要があります。を超える場合はピルの処方を延期することがあります。高血圧の人が低用量ピルを服用すると、血栓症などの血管系の障害や病気のリスクが高まるためです。また、BMIが30以上の方も注意が必要です」

さらに、生理痛がひどい人は、診察の他に、血液検査やエコー検査が必要な場合もあるそう。

「産婦人科を受診したことがない場合、病気があってもご本人が気づいていないケースも少なくありません。生理痛がつらい、重いという方は、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れている可能性があるので、現在の体の状況をしっかり把握するためにも、詳しい検査を受けるのがおすすめです。ただし、血液検査や内診やエコーは必ずしなければいけない検査ではありません。検査をしたくないときは問診票などにあらかじめ記載しておき、産婦人科医にも伝えてください。」

低用量ピルを飲んではいけない人もいます。

「50歳以上の方、または閉経している方には処方はできません。また、40歳以上の方は血栓症のリスクが高くなるため、服用には注意が必要です。低用量ピルを飲み始めて最初の4カ月は、特に血栓症のリスクが高いので、医師と相談しながら様子を見て服用するようにしてください」

避妊や生理痛、PMSなどの改善など、ピルを服用する目的は人によって異なります。また、重い生理痛には病気が潜んでいることもあり、ピルだけでは改善しないことも。ピルを服用しても症状が改善しないときは、血液検査や内診、エコー検査がおすすめです。自分に合ったピルが見つかると、毎月の生理が軽くなり過ごしやすくなります。ぜひ一度、ピルについて産婦人科医にご相談ください。

※ 卵胞ホルモン・黄体ホルモン

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月経不順とPMSに悩んだ筆者の『低用量ピル』体験談

柴田綾子先生

しばた・あやこ 淀川キリスト教病院産婦人科所属。産婦人科専門医、周産期母体・胎児専門医。世界遺産を見るため、15カ国ほどをバックパッカーで旅行した経験から、母子保健に関心を持ち産婦人科医をめざす。2011年医学部を卒業後に沖縄で初期研修し、2013年より現職。女性の健康に関する情報発信やセミナー講演を中心に活動中。著書に『女性の救急外来 ただいま診断中!』(中外医学社)、『産婦人科ポケットガイド』(金芳堂)、『女性診療エッセンス100』(日本医事新報社)、『明日からできるウィメンズヘルスケア』(診断と治療社)。

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寳田真由美
編集者、ライター。大学卒業後、出版社や編集プロダクションに勤務。情報誌や女性誌、旅行誌などの編集を経て、2000年よりフリーランスで活動。現在は、主に女性のライフスタイルや健康、医療記事の編集・執筆などを行う。いま一番はまっているのは、愛犬と旅するためにはじめたキャンプ。