お悩み相談室 連載 by 小嶋美樹

【読者のお悩み】30代から経血の量が減少…これって大丈夫?「減る分には問題なし。ただし増えてきた人は危険信号です!」

むしろ「経血量が増えた」という人は要注意!

——逆に、「経血の量が徐々に多くなってきた」という女性も心配いりませんか?

「むしろ、そちらは問題ありです。経血量が昔に比べて増えたなと感じたり、もともとの経血量が多い月経過多の方のなかには、器質的な原因、つまり子宮筋腫やポリープなどによって経血量が増加している場合も少なくないからです」

——「多い時には危険信号」と覚えておきたいですね。

「そうですね。場合によっては、それが原因で不妊症になってしまうことも考えられます。もちろん、一時的なホルモンバランスの変化などで量が増えることもありますので、『最近、経血の量が多いな』と思い当たる人は、一度、婦人科を受診してみましょう」

——ただ、経血の量はなかなか人と比べられないので、自分が多いのかどうか、分かりにくいんですよね。

「病院を受診したほうがいい1つの目安として、『トイレのたびにナプキンを替えているのに、それでも経血が漏れてしまう』という人は要注意です。婦人科を受診した結果、疾患が見つからなかったとしても、日常生活に差し障るほど多い経血の量をコントロールするお薬もあるので、受診を強くお勧めしたいですね」

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池田裕美枝先生

いけだ・ゆみえ 京都大学医学部卒業。「市立舞鶴市民病院」「洛和会音羽病院」にて総合内科研修後、産婦人科に転向。現在は「二宮レディースクリニック」での産婦人科外来、「神戸市立医療センター中央市民病院」の女性外来、「京都大学医学部附属病院」の女性ヘルスケア外来を担当。また、SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ)の勉強会や啓もう活動を行う研究会「 京都大学 リプロダクティブ・ヘルス&ライツ ライトユニット」の代表も務める。

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小嶋美樹
編集者、ライター、ディレクター。大学卒業後、出版社に勤務し、女性誌や実用書・ビジネス書の編集、WEBディレクターなどを経て、2020年からフリーランスに。現在は主にインタビュー記事や女性のライフスタイル・子供の教育系記事の執筆、韓国エンターテインメント記事の編集・執筆など行う。趣味は旅行で、今一番欲しいものは子供たちと日本中を旅して回れるキャンピングカー。