PMS/生理

by 木川誠子

話題の昆虫食は昔から漢方に取り入れられていた?漢方とPMSの関係性

ここ最近、昆虫食の話を耳にする機会が増えていませんか? 「無印良品」は、世界の食糧危機対策として、徳島大学と連携し、コオロギの粉末入りせんべいを発売(2020年10月)。発売後、即完売して話題になりましたよね。栄養面から見てもコオロギは優秀で、「無印良品」調べによると100gあたりのタンパク質量は60g。タンパク質を豊富に含む代表的な食品である鶏肉は23.3gなので、3倍近い含有量であることが分かります。

さらに、タレントの指原莉乃さんは、テレビ番組の中で、PMSの症状がひどいほうだと告白。「イライラして泣いてしまったり、すべての感情のリミッターが外れるみたいになっちゃう」と話していました。その対策として紹介していたのが、なんとゴキブリ入りの漢方!その話はとてもインパクトがありますよね。

昆虫は古くから漢方薬に用いられている

昆虫は古くから漢方薬に用いられている

「昆虫が入っている」と聞くと確かに驚いてしまいますが、実は、漢方の世界では当たり前に使われている食材のひとつです。

そもそも漢方薬は、自然の中にあるものを組み合わせて作られています。自然界にあるものなので、植物の花や葉、茎、根などはもちろんですが、菌類や鉱物、さらには昆虫も使われています。漢方薬を取り入れたことがある人は、昆虫食が意外と身近にあることを知っているかもしれませんね。

ついつい昆虫食というパワーワードに引っ張られてしまいますが、注目すべき点は、漢方薬がPMS対策として取り入れているところ!

漢方のいいところ

なぜ、漢方薬がPMS対策に有効的なのか、国際中医師、中医薬膳師、漢方&薬膳アドバイザーなどの肩書を持つ、杏仁美友(きょうにんみゆ)さんに教えていただきました。

杏仁さんは、自身の体調不良を漢方薬や薬膳で改善したことをきっかけに、漢方や薬膳の世界に興味を持ち始めたそうです。

「漢方のいいところは、自分に合った食材や治療法が分かるため、いざという時に慌てずに体調管理に役立てられる点です。

PMSは、人によって症状や程度はさまざま。暴飲暴食になる人もいれば、いつもは気にならないことに対してイライラしてしまう人や、理由もなく落ち込んでしまう人もいます。さらには、その時の体調や気持ちの状態によって症状の出方も違ってきますので、万人に効果をもたらすという対処法はありません。その点漢方は、常に自分自身にフォーカスした形で食材を選び、漢方薬を処方するので、効果を実感しやすいと言えると思います」

PMSの改善は漢方の得意分野

漢方には、心身一如(しんしんいちにょ)という考え方があります。心と身体はつながっていて、心の不調が身体に影響を及ぼすこともあれば、身体の不調が心の不調を引き起こしてしまうこともあるという意味を持ちます。

「もともと漢方は、心と身体を切り離して考えず、同時にケアしていくことを基本としているので、心と身体の両方に不調が起こりやすくなるPMSの改善は得意分野のひとつなのです」(杏仁さん)

今すぐ始められる漢方習慣

漢方と聞くと、「大変そう」「難しそう」というイメージを抱く人もいるかもしれません。でも実は、意外と簡単にできることもあるそうです。日常生活に取り入れやすい漢方習慣を杏仁さんに伺ってみました。

☑風邪を引きそうな時の漢方習慣
「ゾクゾクと寒気がする時は、風邪の予兆かもしれませんよね。お湯の中に黒糖1個とすりおろしショウガを適量入れたものを飲んでから寝てみてください。ショウガによって邪気が汗で発散され、黒糖が身体を温めてくれるので、朝起きる頃にはすっきりしています」

☑ドライアイが気になる時の漢方習慣
「漢方の世界では不老長寿の薬と言われているクコの実があります。杏仁豆腐の上に乗っている赤い実のことです。あの小さな実の中には、ビタミン類やアミノ酸、ポリフェノールなど、たくさんの栄養素が詰まっています。そのまま食べてもいいですが、お茶やスープの中に入れてふやかすと薬としての効き目も出やすくなり、ドライアイの改善につながります。ただし、クコの実は胃腸が弱い方はお腹が緩くなる可能性があるので下痢気味の方には不向きです。通常なら1回につきひとつまみ、1日大さじ1杯程度を目安に摂りすぎには注意してください」

☑ウイルス対策になる漢方習慣
「漢方では、邪気を追い払うには正気を補う扶正去邪(ふせいきょじゃ)という方法があります。正気とは、病気に打ち勝つ気のパワーのことで、正気がある人は自己治癒力も高くなります。ウイルスから身を守りたい時は、いつもより30分~1時間早く就寝したり、呼吸を意識しながら体操や散歩をすることも、漢方の考えに基づく有効的な対策方法です。ベースを整えていくことで、邪気に打ち勝つ力を補うことができます」

このような習慣も漢方の考えによるものなので、意外と簡単に取り入れられそうですよね。

ストイックは禁物!

PMSの対策法のひとつでもある漢方の基本は、心と身体を同時にケアしていくこと。取り入れる際はストイックになりすぎないように気をつけてくださいね。

杏仁美友さん

 

 

 

 

 

 

杏仁美友さん
一般社団法人薬膳コンシェルジュ協会代表理事、国際中医師、中医薬膳師、漢方&薬膳アドバイザー。簡単で美味しい薬膳料理のパイオニアとしても、さまざまなシーンで活躍。『プレ更年期の漢方』(つちや書店)など著書多数。

参考:無印良品「コオロギは地球を救う?

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木川誠子
ライフオーガナイザー1級、アロマ心理の資格を保持。出版社勤務を経て2009年に独立。編集者・ライターとしての経験を活かし、ライフスタイルを仕立てる(tailor)を意味するライフスタイラーとして、美容や食など様々な角度からライフスタイルの情報を発信。ライフスタイルは感性や感覚、体験などで構築されて、ひとりひとり異なるもの。自分自身で感じた感覚を大切に、独自の体感や実感を取り入れながら、雑誌やWEBメディア、カタログなどでの執筆活動をはじめ、メーカーブランディングなども行う。また、姉妹で、完全予約制のプライベートショップ「KIRA CLOSET」を主宰し、ワークショップや食事会を企画、開催。食事会でのメニューはお手軽でありながら、さり気ないおもてなし感が特徴で、レシピは定期的にメディア掲載中。